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ニンゲンは幸せだ
猛暑の代名詞になることもなく
熱い息をイライラ吐き
しばしば彼らを罵倒する

(やつらは実に暑苦しい
いっそ冬に産まれてくれればいいものを)

ニンゲンは幸せだ
数 ....
植え込みに隠された自転車をぼんやり眺めていた
ピカピカなのに捨てられているから

おもいはサドルに積もり
シーソーがかるいを弾く

まるで意味のないことを口走りたくなる
風になりたい、と ....
図鑑で見たことのない名前が
見覚えのない恐竜についている
たかだが十数年で何が起きたのか
サウルスは何ら変わっていないはずだが
人類は何を発見したのだろう

化石になりたい
化石のように ....
納豆を食べる
納豆を残す
納豆を生ゴミへ捨てる
納豆の容器を捨てる
怒られる
納豆の容器を洗う
納豆の容器を捨てる
怒られる
納豆を拾う
こびりついた葱を捨てられる ....
整列する人の群れ
視線を避け動き回る目とうつむくつむじ
肩車に疲れた身体を寄せ合い、互いを委ねているのか。汗を擦り付けているのか。
手を垂直に伸ばしたところで、いまだ雲すら掴めない。

地平 ....
同級生に出会えません
同じ教科書を広げ
同じ食パンを食べ
同じ制服を着ましたが
違う仕事に就きました
そういう決まりなんですね
知らずに席を立ちました

子供しかいなかったんですから
 ....
日常の八割は魔に刺されて足掻いているから
誰に殺されても文句は言えない なんて
みな息をするのに必死ですが
ばたついた手足は誰を殴ったか
答えよ

リンゴが木から落ちるのを見て引力に気付い ....
足音は雨音に紛れ
身体は真夜中に紛れる

微かな人とすれ違うが
みな傘を手に雨よけに夢中で
真っ直ぐ歩いていく

傘を手に飛び出てはみたが
差す差さないで迷ってしまう
肩へ着地した滴 ....
分からない
何も分かりたくないしニータニータいたい、たしくわらっていたい口元の傷隠して笑っていたい

頭でっかちの前向きが窮屈に耐えかね鈴生り走ってった夏
青白く誘う街灯に触れ指紋が1つ消えた ....
無痛でいられた頃
ただ手触りの良い毛布に包まっていた頃
こんな風になるとは予想もしていなかった

せめて(きみと水)を飲みたいとマグカップをくしゃくしゃ握りしめる
皺くちゃの破片が幾重にも折 ....
どういう仕組みか知らないが
ペットボトルに羽虫がいた
難儀な自殺と考えた
助けようとも感じたが
入り口は小さいし
はさみで切るのも億劫だ

干からびたボトルを放置していた
という点
 ....
死ぬまでにしときたい事を聞かれないと答え
してもらいたい事はと聞かれ即座に答えたね
膝枕 寝付くまで穏やかにしててもらいたい
髪と布の磨れ違う気遣いにウトウトほろ酔い
時に寝返りうつ伏せ窒息す ....
平穏な毎日の中で思い出す
都合のいいきみは
なんだかアニメのようにチカチカして
曲がり角で衝突するために 疾走してみるのだが
ぶつかるのは壁ばかり
たかがメインカメラをやられただけだと強がり ....
仮に我々は静止しているとして
それでも地球は回っているのだろうか

仮に地球が回っているとして
我々が静止しているのだとしたら
動いているのは夕食
カツオ本来の旨味をたっぷり含んだ味噌汁
 ....
少年誌の山を崩し
初めて手にしたビニ本をめくることで
成人女性の身体には
モザイクという器官があるのを突き止めた
未知の感情に駆られ 求めた場所は
服を着ていたり
声すらかけられなかったり ....
ぼくの部屋にきみはいらない
きみの部屋にぼくはいらない

そう いくら距離を保とうとしとても
君はまだ飛び道具を使うし
君は僕の煙を避ける
週末が億劫で 眠くて眠くて仕方ないんだ
どうせ ....
歌舞伎町
変わらないのは開け放たれた門戸だけ
以前何度も往復した場所

歌舞伎町
銘打たれた鳥居をくぐる
この町を守護するかのように
それだけは変わらずここにいる

歌舞伎町
時に ....
わかってんの お宅
俺の方が立場が上なんだよ?
舌撃ちを噛み殺し
回らないろれつで飲む酒は
ストレス性の発疹を腫らし
切り揃えられた爪は
シラフからの警告
明日も仕事 明日も仕事
差し ....
つまらないわがままの後
ふいに上向いた気分と
言葉を飲み込んでしまい
二度と口をきけなくなって
ずいぶん経った

元気ですか
姿なき車に怯えていたあなたが蹲っていた場所を
久しぶりに通 ....
二週目の太陽に
準備中の札をかける
気ままな獣を蹴飛ばす

殺気立った喉をくすぐり
布団でまどろむ
豊かな溝を覗く
あまがみ あまがみ
犬歯による抱擁
つま先に空いた ....
なぜ傘など持っているのですか
こんなにも晴れた日に
あなたのことは分かっているつもりです
被害者だと思えばなんでもできます
私はあなたに何もしていないつもりですが
お前らの中に含ま ....
俺は男だと拳を振りかざす
前時代的な劇画のように
俺はオケラだと笑う
無頼派の原液に面くらいながら
お化け屋敷かお化けか胸を高鳴らせ
改札を開け閉めする

失うものなど何もない
ほつれ ....
電気コンロを見つめ
一夜限りの放火魔が
燃えるものを片手に
ライターをふらつかせる

背丈より高くはためく炎
身投げするクスサン
手繰り寄せられそうな
上気した青年の手つきと
恐る恐 ....
ドラッグストアでゆらゆらと
68円のうどんを買うのに
他意はない
飲むゼリーを抱え
プリンはフェイント
アイスノンを手に
解熱剤を咥え
マスクを身につける

階段にうずくまり
目だ ....
吊り皮を枕にした朝
素肌の味を思い描き
定時を目指す


学食を想い
立ち止まってはみたが
正門のサイズが合わない
すれ違った後輩が
陽ざしに目を細め
素肌をにじませようと
侵入 ....
人んちの猫を
眺めるのはいいな

溜息で吹き飛ぶ薄給だというのに
ある日袋がずっしり重くて
慌ただしくぶちまけて
猫がキョトンと転がったら
がっかりしてもいいな

孤独という状態を
 ....
出口に中指を添え
Tシャツとジャージ 石鹸に座ってよろめく

壁を蹴ると滲む 気化した感情
昨日の雨は冷たかったが
雨上がりを見逃してしまった

窓を打つ音は
雨後雨と報じる
曇りガ ....
ここどころかどこにもいないと考えるのが
妥当だと思っちゃいるが
神様からポイントなしのコメントで
導いてほしい

どこにもいないと考えるのが
妥当だと思っちゃいるが
神様からポイントがほ ....
育つために撒かれた種
飲み干されるため血にまみれたトマト
食べられるため握られたおにぎり
焼かれるために横たわるメロンパン
プチられることなく窒息したプリン

時代に見捨てられ
度々俺の ....
分かる範囲に囲まれて
安心の輪郭重ねて
もういいかなって思うんだ

人生を旅にたとえた人がいたね
豪雨の中ホームから降りて
道なりに進んだ大使館
絵を描いて
ちっちゃい駅作って
絵の ....
吉岡ペペロさんの佐々木妖精さんおすすめリスト(65)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
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分別劇- 佐々木妖 ...自由詩5*11-7-19
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そ≠ら- 佐々木妖 ...自由詩8*11-2-6
つらつらつららる- 佐々木妖 ...自由詩4*11-2-4
こもり_うたう- 佐々木妖 ...自由詩7*10-9-5
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私_達- 佐々木妖 ...自由詩6*10-8-13
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モザイク- 佐々木妖 ...自由詩5*09-5-2
着信拒否- 佐々木妖 ...自由詩5*09-5-2
歌舞伎町- 佐々木妖 ...自由詩4*09-4-26
総どろぼー- 佐々木妖 ...自由詩8*08-12-1
せんせい- 佐々木妖 ...自由詩7*08-11-19
かけ布団- 佐々木妖 ...自由詩4+*08-11-12
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T字路- 佐々木妖 ...自由詩28*08-3-27
雨のち- 佐々木妖 ...自由詩13*08-3-26
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