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ガラパゴス諸島に行かなくてはならない。
彼が生きている間に。
彼はきっと、清潔なゲージの中でキャベツを食べている。
その眼が私を映してくれる間に、私は彼に会いに行かねばならない。
聞か ....
じりじりとあがる気温に耐えかねて
とうとう藤はにげてしまった
山の中に
まだどうにか残っている
冷ややかな空気と
無口な水を引き連れて
5月の山の青です
より一層涼やかな青です
....
手回しオルゴールの上で踊る
少女の足をへし折った
あれは頑是ない狂気です
誰でも一度は
覚えのあるもの
一度は通った道ですので
大人は皆
子供の遊びに寛大です
けれど忘れちゃなりま ....
青色を知らない子供になんと言お?海の色はと聞かれたときに
結局はさかなの名だと君は言うアイという音コイという音
朱鷺色に染まった爪に憧れる10年経っても子どもは子ども
{ ....
橋の下に
鯨がいる。
ぬっめりとした皮膚が
ゆっくりと波うった。
大きな鯨は
泳いでいる。
きらきらと
目がひかる。
いくつもあるそれは
同じ方に
向かって流れた。
....
「あの海は何色ですか」
「鉛色」
「かもめの羽のような色です」
「あの空は何色ですか」
「真珠色」
「冷たい霧を重ねた色です」
ようするに
私はひどい
おくびょう者で
「貴方が好きだ」
などというたった
七文字の音ですら
うまい具合に言葉に出せず
それを誤魔化さんとするために
長々と詩なんてものを書いているので ....