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僕は何度も星の詩を書いたけれどまだ書き切れていないんだ
僕に羽があったなら君の元へと飛んでいくのに
けどそんなの無理だから夢の中で君と一度だけ見たプラネタリウムを見て涙を流していたんだ
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僕は保育士だ この幼稚園で君と働いている まだ新米で毎日幼児達に悪戦苦闘している
この幼稚園で働いていて 一番落ち着く時は木曜日の午前中だ
何故なら明日働けば休みということもあるが この時間 ....
父が死んだ時 私は少しも悲しまなかった それは幼児期に虐待を受けた
トラウマなのかもしれない
私にとって 父親とは 暴力以外で存在
できなかった
全身が暴力の固まりで
それは私に ....
始発のバスのプシューという音がして空を見上げると光輪ができている
空気は蒼い
シンボルの時計が印象的だ
人が疎らに歩いていて噴水が噴き出し始めた
途端に駅の雰囲気が変わった 小鳥が囀 ....
ヘッドフォンをして「ドラマチックレコード」を聴いた時だけあの頃に戻れる
あの頃に戻らないと決めたのに曲を聴いている自分がいる
風が強く怒ってそうな曇り空で暗闇が広がり小雨が降るかもしれない
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この森を見つけてどれ位になるだろう 僕は今26歳だ
死者の懐かしい匂いがする 絶えず葉を擦り合わせている森の奥から漂ってくる 決して入ってはならない 暗闇に食べられてしまうから
泥まみれの骨 ....
キミが初めて僕の前に姿を現した時 その光景が頭痛がする程脳裏に焼き付いた
今思い出しても頭痛がする
キミが可愛くてふわふわした気分で同じ夜を過ごしたんだ
けどキミは2日後に死んでしまった ....
僕は生まれた後に盲目になった
気が付けば暗闇の中に放り込まれたという感じだ 僕には盲目になる前の鮮明な世界の記憶がある
だから余計盲目になったことが悔しい どうして神様は僕をお選びになったの ....
詩を書くのが大好きな僕は
真夜中だって夢中になって書いちゃうよ
君を創るのは僕だからね
君の街の酒屋でペンと紙で作曲するように詩を書いていれば
君が中央の机の上で踊り出す
人々 ....
夢の中で殺された者は息を吹き返さない
今まで原因不明の病気と言われ死んでいった者達の原因は夢にあった
夢の中で死ぬことを夢死と呼ぶ 人々はいつ夢の中で殺されるか分からない だからいつもビクビ ....
眠っている時 港から船の汽笛が聞こえた 潮の香りが酷い
白で統一された僕の部屋は洗練さで満ちていて 読みかけのトルストイの「戦争と平和」の文庫本が潮風に吹かれてパラパラとページを捲る 水差しが透 ....