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墓の無い終わりを告げる水の羽
{ルビ弥生=やよい}より流れ落ちたる{ルビ卯月=うづき}かな
とどまらずただこぼれゆく冬の雲
傷を抱 ....
降りつもる首しめるよに降りつもる信じることのできぬしあわせ
ひとつまみふたつまみして倒れゆく小さな夜の集まりの塔
家の背にあふれはばたき打ち寄せる星に至る火 ....
名を忘れ鴉にもらう夜明けかな
戸惑えど戸惑えどただつづく道
灰と種そのどちらにもなれぬ我
けだものに寄り添いて笑む夜風かな
終わりへ ....
薄ぺらな詩ばかり飯がまずくなる
だいじょうぶ毎日うんこ出てるから
「痛風だ」「酒を飲むな」と母の声
{ルビ腐=ふ}の足に手を{ルビ接=つ}ぎ足 ....
離れてもなお離れ得ぬ漠鬼かな
つむる目にひとつこぼれるななかまど
つむる目の光のなかを去りゆく背
己れから己れあふれる獅子頭
さ ....