すべてのおすすめ
赤い糸が見えるなら 黙って斬って
脈が打つままに 起こして狙って
眼鏡はずしたほうが 視界がぼやけて
あのひとのこと 想像しやすいでしょう
誰かの代わりでも あなたがいる ....
心の中にある草原に
乾いた強い風が吹いているので
雨を降らせてみました
大きな虹が架かかりました
心の中にある森に
細くて尖った枝が軋んでいるので
葉を茂らせました
多くの鳥がさえず ....
夢のように貴方がやってきて
夢のように恋がはじまって
だけどそれが夢ならどんな夢も私に傷を残さないわ
ナイフを持った男が走ってきても
パンプスのかかとを折ってしまっても
未明のベッド ....
もちろん私は自由ではないわ
でもそんなことどうだっていいのよ
生まれ落ちたそのとき
私の首には何重にも鎖だの糸だの手錠だの指輪だの
たくさんたくさんからまって
私は私の身体を自由にするこ ....
はるか遠い道のりを
いつまで続くとわからずに
今この一瞬の始まりの
想いを胸に抱きつつ
信念とともに動き始める
ひたすら歩く道のりを
どこまで続くとわからずに
今この一瞬の高まりの
....
与えられた台詞は
確かに綺麗なんだけど
自分の本当の気持ちじゃない
当たり前なんだけどね
だから監督には内緒で
脚本を破り捨てたんだ
荒削りな表現だけど
心を込めて言えたんだ
....
北からの強い風が吹いていた
枯葉をまだ護っている木々にも
誰もいないベンチにも
そこに流れる時間さえ吹き飛ばし
風は強かった
明け方の夢に両の頬が濡れて
世界中で独りぼっちのような目覚 ....
ものすごく
花を見たいと想う時
外は
なぜか雪が大地を覆っている
諦めきれず
かといって何もできず
この気持ちを心に抱き
想い描くのは
実際の外見の花よりも
ずっと綺麗な花
....
窓より漏れる光が影を作っていた
じっと眺めては思案に耽ていた
少年時代より変らない癖は今も続いていて
光と影の織り成す世界は窓の外にも広がっている
遠くに行きたいという願いは変らずに
外界を ....
君がいるから僕は存在する
誰もが羨望する
誰もが欲しがる君の姿
ショーウインドの特等席で
いつも輝いている
値札なんて不要だよね
君の価値はお金にはかえられないから
要はハートだってこと ....
風が走る
土が舞う
水が震える
枝が軋む
風は思うままに
その力を誇示するかのように
押す力が押す力を加速させ
どこまでも走り通す
風が飛ぶ
森が揺れる
岩がずれる
波が ....
いつも未完成だから
いつも明日がある
そしてそれは
いつとして同じではない
どれも未完成だから
どれも進化がある
そしてそれは
どれとして同じではない
どこも未完成だから
ど ....
ネイキッドビーチの坂を降りたら
一組の男女が全裸で歩いていた
それはアダムとイブのようで
神秘的な何かを感じた
嬉しいとか楽しいとか
満ち溢れていたはずの感情
知恵の林檎を食べる前まで ....
振り向かない力が
勇気となって
道のない前を
歩いてゆける
淋しくはない
振り向かない力が
翼となって
果てのない空を
飛んでゆける
悲しくはない
振り向かない力が
光と ....
それでも僕は人生を手放さない
君の風が聞こえる
君の鼓動を巻き添えて
僕は人生を手放さない
老人という名の僕が連れられていく
永遠と生命とが交わる地点へ
時点へ
君はその ....
良い人たちが国を造った
とりあえずの法律と
良い人たちだけの政府を造った
僕らはその人たちに
従えばそれでいい
悪い人たちは
殺してしまえばいい
良い人たちは口をそろえ ....
どこにでもありそうな道端に
どこにでもありそうな大きな石が一つ
座っていた
ある人は
何の関心も示さずに通り過ぎていった
ある人は
怒りを感じて棒で叩いた
ある人は
その美 ....
僕は
人よりもできることが すくない
僕は
人よりもあたまの回転が おそい
僕は
人よりも当てはまることが すくない
僕は
人よりも決まったことしか でき ....
今よりも
もっと大きくなりたいと想ったけれど
すぐにはできないから
今からできる
小さいことを見つけようと想う
今はまだ
ぜんぜん小さな自分だから
いきなり大きなことはできない
ま ....
お風呂に浸かって
六十兆の細胞を丹念に洗いつくす
明日消えるものには別れを
新入りの細胞には洗礼を
すべての細胞を磨き終えたら
今日も一日が終わる
さよならした細胞
初 ....
貴方の突きつけた言葉はナイフ
あたしの大事な部分をえぐる
愛でなくても
ただ純粋な遊戯でも
染み出た白い血を舐めて
翼は光に向かって
青空の中を
風に吹かれながらも
ひたすらに
羽ばたき続ける
見下ろすその海は
光を受けた
波と魚の群れが
きらめき瞬いている
翼は光に向かって
どこまでも ....
山の中の湖は
冬の空を見上げていた
晴れた空は気持ちいい
葉の落ちた周囲の桜は
寂しいけれど
光がその分入ってくるので
むしろその方が都合がよい
うんと背伸びをする
湖面が揺れ ....
あの日子宮に辿り着いた時
私は多くの仲間を蹴落として
一人の女を犯した
彼女はとてもきれいな
色をしていたから
私は穢したくて
嫉妬していたのだろう
彼女と一つにな ....
「みそうどん」
大好きなうどんの
脳味噌和え
少し辛みがきいてるけれど
隠し味とでも思いなよ
ちゅるちゅるちゅる
冬場より夏の方がおいしいかもな
ちゅるち ....
いのちの大切さって何だろう
きれいごとでは済まされないこと
野生の獣が弱い生き物を捕らえ
生きる糧とするように
人間だって経済動物と言う名のもとに
生き物のいのちを断っている
(ひとのいの ....
自らの足で大地に立つ
風の香りは
今ここに自分が存在することを
意識させる
自らの手で大地を{ルビ掬=すく}う
土の匂いは
今ここに自分が生存することを
認識させる
自らの目で ....
寂しくなって
歌う場所がなくても
森が舞台になってくれているよ
そっと行ってごらん
悲しくなって
歌詞が思いつかなくても
鳥が平和の歌をさえずっているよ
そっと聴いてごらん
孤 ....
最後の日、最初の日
間の少しの瞬間に
私は眠る
何にも属さない真空の時間に
私は密かに
眠っている
最後の日
私は何を思ったか
張り詰められた息苦しい
そんな時 ....
彼は
あたしが寝た頃にいつも電話をしてくる
きっと
人が一番寂しくなるような時間に
事故からまだ半年
彼はよく将来のことを話す
そして吐き捨てるように過去を話す
あたしに脅しかけるよ ....
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