すべてのおすすめ
その夜
確率論だとか
誰それがとても悲しむとか
そういうくだらない
なんでもない
ことでしか
君を止められなかった
僕だったらそのまま
飛び降りていたと思うから
君は本当に情が深いね ....
{引用=
器用な
きみでさえ
泣いている
恋は
単純で
むずかしいのと
きみは言う
不器用な
ぼくは
そんなきみを
好きになりそうで
ああ
だめだ
と
からっぽの
....
むずかしい言葉を使うのはもうやめたよ
酔ってるからろれつも回らないし
はっきりしている気持ちだけを
今ならとびきり素直で純情だよ
大好き!
心臓を取り出して
はい、って渡せたらよかった
一番近付いた瞬間に
惜しげなく
薄暗い部屋
間接照明で
輪郭はまどろんでいる
意味の無い言葉や
意味の無い温度で
外側は溢れて ....
慌ただしい今日の影が
私鉄電車の線路の上で
蒸発していく
なぜこんなにも美しく
空は色の層を創るのだろう
混ざり合わない
それぞれの憧憬を
ほんのひと時
寄り添わせるように
....
*
澄んでいく記憶の端から
水色の汽車が走り出します
ため息や欠伸といった
水によく似たものたちを
揺れる貨車に詰め込んで
透きとおる空の下
滑らかなレールの上
どこまでも
どこまで ....
雨音が
逝く夏を囁くと
水に包まれた九月
通り過ぎた喧騒は
もう暫くやって来ないだろう
踏みしめた熱い砂や
翡翠いろに泡立つ波も
日ごと冷まされて
さみ ....
電話番号占いって知ってる?
って唐突の質問
教えてよっていえば
じゃあここに番号入れてと
携帯を差し出すあなた
結果はどう?って訊いたら
明日運命のひとから電話があります、だって。
....
思い出迷子な僕たちは
南へ南へ
潮騒の子守歌を聞きに
この道に沿って南へ
電車を乗り継いで
南へ
知らない所へ
波音が恋しくなって辿り着く
知らない浜辺に
打ち上げ花火の煙が
....
最愛なる他人を罵倒し
それでも今夜
性器を求める
あたしはおんなだから
精液の温かさ
性器の熱さは
解るのだけれども君の
こころだけが
ひとは自由に ....
濡れそぼつ手で
旋律を撫ぜるかのやうに
彼は私の
両の乳房に、そつと
指を這わせてゆき
それはあたかも
神聖な儀式であるかの如く
誰も目にすることのない
真つ暗な室内で
執り行 ....
一度しか逢えないなら
失くしてしまったって一緒だ
視線を外すと
こんなにもぼやけてしまう世界で
二人で夜を歩くとき
星屑の欠片を拾い集めては
ブリキの缶詰にしまっておいた
....
オレンジの三日月が
細やかな雨を降らす頃
私は屋根の上で
うさぎを探している
時計仕掛けの空は
星を降らしながら
ただ、じっと
佇んでいる
床に落ちている苺は
まだ ....
重い体をずるずる引きずる
生ぬるい風がどろりと吹き抜けて
自分の中の何かがさらわれた気がした
もう疲れたよ
寂しいんだ
どこかに寄りかかりたい
もう埋もれてしまいたいよ
山積みに ....
深海に沈められた室内では
ハイヒールの赤だけが
食卓の上に映えている
グラスを持ち上げ
椅子は娼婦のように倒れこむ
みずから解体する時計の悪意
ねじまがった窓枠から転落する
鈍痛のような ....
午前4時のハレンチな姿態。
ハネムーンベイビー、重力のままに落下する。
あなたが唾を吐く、Strangerの横顔と、
ぼくが石を投げつける、Pavementの悪い予感。
広大なひろがりの空虚の ....
ねえ君の中から悪魔が顔を出してる
引きずり出して
君を自由にしてあげよう
君の細い身体よりも大きな悪魔
全部引きずり出したら
切り刻んで夕食にしよう
そしていつか
君の中 ....
君の怯えた目は ボクを煽るんだ
狂い泣かせたいって 思ってしまうんだ
止まらない 止まれないけど・・・
やっぱ 刺されたいかも どこか
黒光りするナイフで 貫かれたいのかも ....
濡れている
そして ひょろながい
足のうえの
女の からだを
ひもといている
いっそ 君を離さない為に 君を拉致して
縛り付け 自由を奪ってしまえば 一糸も
纏わぬものが恐怖に怯えて悶え 擦り切れ
た手足から滴り落ちる鮮血は 床に不可思
議なものを描写仕始めるで ....
君は時に僕より強いと知ったから
僕はもう泣かないことにした
勢いを止めずに 雨の日も 雪の日も
誰かに祈り続ける君は
いつか心身を磨り減らし
足元から崩れてしまうだろう
もし君が僕に安 ....
時々いろんなものが
ただの無意味なカラーに見えるけど
なんだか新しい虹みたいで
それもきれいだからいいと思う
悲しくなった時に流す涙って
頬を伝ったり
ボロボロと化粧を落と ....
傍に居たいのに。
心が痛いんだ。
痛みを無くすためには、
”居なくなるコト。”
それは、誰の為?
ボクの為?
キミの為?
キミの笑顔が、
どう望んでいるか解 ....
集束する世界を抱いて
繋がりを絶った夜
自閉する扉を止めず
手に入れた覚悟
偽物でもいい
進めるのなら
収縮する世界を抱いて
一粒の涙で鍵を造る
....
真っ白な紙に、
一言だけ。
整った綺麗ないつもの字で、
見慣れた字で。
「さよなら。」
どこに行くのかな。
わかんないから、
いつもの小さな俺の字で。
....
盲いたのは何故?
加速する世界に心忘れて
瞳の中心を無くした
ひとつ貫くことを怖れて
焦点を無くした
恋が苦しいってことを知らなくて 恋をしたわけじゃないのに
胸を締めつける切ない痛みに耐えられず
どうしていいか解らずに ただ泣くだけの自分
自分を責めたって痛みは消せない
あの人を責め ....