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ピンクの透明なライターを
すかして落ちる電球の光は
穏やかな菱形にゆれていて
口をあけてすごした何百回の夜を
あくびなみだのふるえにも似て
思い出させた
夜の路地を行く人々は
人々
だ ....
熱がある
からだのふちを{ルビ象=かたど}るように
白く明滅する波
その中に
おぼれている
ひかる 虫
いくつもの
目を瞑れば
しんしんとうなされて
寝汗
小さく ....
太陽 なのか?
がのぼったまんまだ
もう ずっと
ぐっしょりと潤んで
乾かして
からからに
ぼくらを
見上げない
滅多にぼくは
ちかごろ
....