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目
永遠に
閉じる日が来ても
耳は
絶対に閉じないでいて
わたしの声を
受け容れていて
肩越しに過ぎてゆく
景色の速さに
その
狂おしいほどの
純粋さでしがみついて
....
真昼の沖に浮かべた
大きな蓮の葉のうえで
みんなが寄り添って眠る
母のない子も
子のない母も
夢を見ることのない
安らかな眠りの底で
みんなが寄り添いあって眠る
涙よりもやさし ....
闇に落っこちたので
わたしは強く目を閉じました
瞼が痛くなるほど強く
そうしたら目の奥の方に
赤黒い光が浮かんできたので
わたしは手探りで
そちらに向かって歩きまし ....