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{引用=風にゆれてるコスモスは
風にゆられているつもりはなくて
げんに
ゆられているはいようが
自分も風もゆれるも
みんなしらず
ゆれてゆられて
ただ
ただ
夢のコスモス}
{引用={ルビ襷=たすき}がけの
やわらな眼にて
なぞるのは
左岸の萩
たれては
波にことごと
忘却をすて
むらさき色した瞑想
その
ひと房の
ながれては寄る


にぎ ....
{引用=けれども
私には私がいません
不透明な秋のなかで
落とし物のように透過されたから

風は銀河を
みだりにはせず
根の調べに
いそいそと弾むばかりで

川魚のことや
難読地 ....
手紙が晴れない

雨もふらない

雲ばかりながれて

地球に暮らす

花は育ててみたい

うす紅色の小さな花

だれかと一緒でも

出掛けても

どっちともなく青と海
 ....
齢九十四の祖母は
早朝仏間にて
おきあがりこぼし
をつつくのが日課だそうだ
親しかった誰かや
猫やに
ゆっくりと話し掛けながら
トン と

すると
おきあがりこぼしが
カラン ....
 
  {引用=みずうみに
釣り糸をたらすと
うつくしい皺が外縁へむかい
逡巡をひろげていく

魚のいない惑星では
玻璃でできた液体はとてもあおい

水べの図書館の閉架には
魚偏で ....
日々色付く里

地の守り神である
オオイチョウの頭が染まる

昨日はおとといよりも
今日は昨日よりも
確実に変化してきている葉の色

樹の寿命は長い
何世代もの人間をみおろし
年 ....
職業訓練に向かう車中
手嶌葵の『明日への手紙』を聴きていると
ふっと秋の童が降りてきた
きゃっきゃと笑いながら
ダッシュボードをはしゃいで走っていた

ぼくは
しずかに考えながら
考え ....
そうあるように
あるものが
あるだけなのに

なにかの切り屑のせいで首までが埋まってしまっている
上昇が原理ならよかったのに
鱗のはがれたものだけが天へゆけるのならよかったのに
人の望み ....
山あいのさみしい川べりの
物置小屋の青いトタン屋根の上に
紅葉したもみじが
五六枚かかっていた

大町の山間部の秋は
ダム湖の水面に近い方から色付く
楓が黄色く
イロハモミジはわずかに ....
満ちた月に
理屈はいらないように
満足した人に
口はいらない

だからかな
あんまり
満足してしまうと
心許なくなるのは

三日月のシャープさ
とても贅沢だね

うまくいえな ....
充溢していた時とは
自分が消えてなくっているとき
思えば大体そんなものだった

そんな風に出来上がった世界に
生まれて生きていつか死んでいく
そのことに絶対的な反感を持ってもいいですか
 ....
時々、
頭の中のどこかを
交換してもらいたくなる
人格などいらない
フォーマットされていい

ぼくはあんまり、惨めだ、
吐瀉物に
綺麗な薔薇が咲きそうだ
自分由来の
不幸ばかり ....
じゆうだなあ
白いなあ
なんでも書いていいんだなあ
むつかしいことも
おふざけも
純愛や青春や絶望も
宇宙人だって
なんでもここに書けるんだなあ
ポンコツなのでも
傑作でも
みーん ....
ずっと不安で震えていた

曖昧な言葉しかない世界で

曖昧な事ばかりをした

絶望など存在せず

かといって希望も無いような世界が

意味もなく立ち込めていた

間違うことから ....
1486 106さんの道草次郎さんおすすめリスト(15)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
夢のコスモス- 道草次郎自由詩220-11-8
立冬と幻の岸- 道草次郎自由詩420-11-7
愁思と不在- 道草次郎自由詩9*20-11-3
秋の風景画- 道草次郎自由詩2*20-10-29
おきあがりこぼし- 道草次郎自由詩1*20-10-29
幻想と歴史- 道草次郎自由詩13*20-10-27
オオイチョウの樹- 道草次郎自由詩6*20-10-27
秋の童- 道草次郎自由詩320-10-20
ほんの紙片- 道草次郎自由詩5*20-10-19
チェーン脱着所にて- 道草次郎自由詩9*20-10-18
詩と三日月- 道草次郎自由詩320-10-17
週末の反感- 道草次郎自由詩8*20-10-10
夜半めざめて- 道草次郎自由詩320-10-9
白い畑- 道草次郎自由詩5*20-10-1
ずっと不安で震えていた- 道草次郎自由詩320-6-26

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