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葉を落とした蔦は陰鬱な妄想
囚われた家も人も沈黙を叫ぶかのよう
十一月は開けっ放しの箪笥
風や霙しか仕舞われていない空の空

冬は心の真中から始まる　
だがものごとの始まりは不明瞭　
　.... きみのことばは

秋の冷たい雨のようだね

仄かな愛の燃えかすを

ひとつ　ひとつ　丁寧に

つまむように消して行く

夏の陽射しに彩られた

一輪の記憶が今しがた

明け　.... 夏の雲は膨らんだ自我
眩暈　土砂降り　稲光


遥か上には秋の雲たなびく
天使の翼のように


美しき日に坂道を上り　また下り
廃屋の漆喰は剥がれ落ち
背の高い草が住む
暗がりに　.... 山ぶどうに覆われた丘陵地沿いに車を止め
アキアカネの静止
止みきらない雨
昼から夕へ傾むいてゆく
キリギリスたちの単調なコーラスに
ヒヨドリの絞り出すような歌声が響いていた

この辺りの　.... あなたという詩集を読む
ページをめくるごとに
あなたは姿を変える
それは紛れもなくあなただ

湖面に張った氷の下で
微かにあなたの体温を感じている
あなたはぼくをぎりぎりまで追い詰める
　....

渡　ひろこさんのただのみきやさんおすすめリスト（5）
タイトル	投稿者	カテゴリ	Point	日付
裏表紙	- ただのみ ...	自由詩	22*	13-11-30
冷たい雨	- ただのみ ...	自由詩	22*	12-11-8
美しき日に坂道を上り＿また下り	- ただのみ ...	自由詩	22*	12-10-4
境目も変わり目もなく＿ただ足音が響くだけ	- ただのみ ...	自由詩	14*	12-8-22
あなたという詩集を読む	- ただのみ ...	自由詩	20*	12-1-12

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