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雨上がり

日曜日の朝

まだ薄曇りの光

そんな時間帯が好き


ピアノが雫を落としたり

ギターが疼いて泣いたり

ぼくはまだきみが好きだ

なんどか呟き嘘とわかる
 ....
山のうえに

太陽がにじんでいた

アメーバのように

ちぎれそうに

ひかりがゆがんでいる


いのちは削るものなのですか

あなたは答えないかわりに

ぼくにそれを見 ....
五月の夜の街道は

緑の風の香りする

きのう遅くにつけた香水


藍の影絵に、

刹那な、微小な

罪びとまえの姿形


五月の夜の街道は

緑の風の香りする

 ....
再現できない放物線

なんども見つめていた

予感をこわすに足りる

大義名分なんて

この身にまだあるのかい


おまえのことさがしてた


過去形?


おれっち ....
夜風を、友よ、

ぼくは、青春と呼ぼう、


黒の日だまりのなかで

ひとりを抱えて

自転車をこいでいる

いくつか光を過ぎて

セルロイドみたいな

外灯のそばの新緑 ....
哀しみを生きるとは

舗装されていない

デジタルな道をゆくようなものだ

がんばればなんとかなる、なんて思っていた

そうならないことなんかない、そう思っていた

間違っていたん ....
ぼくを好きでいることをやめた

きみを許す

旅びとだから

きみを許す

たましいは一人でしか抱けない

ぼくを許す

旅びとだから

ぼくを許す

唇できみのからだ ....
夜風がゆるく吹いていた

さくらが銀河のようだった

カップルが一組

川向こうのベンチに座っていた

僕たちはすこし道に迷ったようだ

たまに肘があたる

あてどない人生が
 ....
きみのつくってくれた

カレーうどんが

得意料理になっています

息子ふたりの

大好きな食べものになっています


公園のさくらは満開で

雲のなかにいるようでした

 ....
木蓮はほどけて

黄いろい死斑を散らせていた

桜の木々は赤く汚れて

ところどころに

灰いろのピンクを零していた


季節はひとつを終わらせ

ひとつを始めてゆくというの ....
ピアノ伴奏のある

昔の洋楽を聴きながら

朝の街道をドライブする

ニッポンのビジネスマン

街路樹の子宮のなかをゆく


きょうもハードな商談がいくつかある

じぶんたち ....
朝が更けてゆく

アフリカの太陽が

この街に

遠い音楽のように照りはじめる


ビジネスマンもウーマンも

スターバックスの紙袋抱えて

仕事場までの獣道歩いてる

 ....
息を吸う

それはいまから

深海に

深海に

潜るために使われる


だからいま

息を吸う

未来に

未来に

未来に会うために


息を吸う

 ....
雪が散り舞う

気の遠くなる場所から

此処まで君らは降りてきた

君らが人間なら

乾杯といきたいところだ


どうやって来たんだ、

重力で来ました、

途中大変だっ ....
こどもの頃からずっと

頭と目玉だけおんなじ

ラブホいきてえ相槌は

火曜8時のお笑い番組

こんな男に仕上がった

そんな夜にはまるい月


時が経つとはどういうことだろう

勝手に時は過ぎてゆく ....
よく晴れた強い風の日だった

気がつけば雪が降っていた

ライスシャワーのような雪だった


人生という森のなかで

ふたりして

夕日について考えてた


よく晴れた強い ....
アリバイづくりに

ドキドキと思考している夢をみた

そんとき思ったこと

?.時間帯別行動パターンってあるよなー。なかなかウソつき通すの大変だわ。

?.?をふまえて、どうせやるんな ....
景色はぼくを過ぎてゆく

ぼくを残らず消しこんでゆく


集落の瓦屋根が白く輝く

いくつかトンネルを抜ける

市街地の中層ビルが白く輝く

いくつかトンネルを抜ける

山間 ....
不具合をおこしてるマシンの立ち合いで

午後10時、ふたたび工場にはいる

デザインセンタービルの上には

煌々とした満月がぐるぐるとしている

墨いろのなかには白く

大型クレー ....
華やかなのは

時代ではなくて

なあ、おまえ

今どうしている

青い影を歩くのか


友よ

夏の日の葉裏よ

秋の日のコンビニよ

冬よ

春の夜のセックス ....
愛人の妹の進学を祝った

まるで

じぶんの正体を失っていた

そんな馬鹿なことをしたことがある

今はもう愛人とは別れていた

妹とだけはまだ

年に一時期だけ

メール ....
思い出したくらいで

あなた歩いてこないでよ

ふたりの距離

死ぬほど忘れてきたのに

たやすいことなんて

不思議なほどなかった

みんな邪魔してたね

ガラス戸越しに ....
トルコ料理店でベリーダンスを見た

息子ふたりは

ギュッと目をつむって恥ずかしがっていた

下の子はそのまま寝てしまった

寝ているのにパンをかじった

上のは指で耳をふさいでいた

たまに目をあけ ....
出張先で接待をすませ

ホテルで仮眠をとると

もう5時のアラームだ

シャワーを浴び

チェックアウト

3時間飛ばして会社にもどる


冬のそんな時間帯が好きです

放射冷却で

町の底には白が溜 ....
中国からの客人が

仙台に連れてゆけと言いだした

松島を訪ねたら

日本三景を制覇することになるのだそうだ


伊丹空港から仙台に飛ぶ

田里津庵で食事をしたあと

待たせたタクシーで松島に向かう
 ....
中学二年のとき病室に住んでいた

学生寮を退寮になって

遠い親戚の病院に住まわせてもらっていた

頑丈なベッドしかない部屋だった

病室は2階にあった

塀をよじのぼって

 ....
桃色の夕方は

いっしゅんで

冬に向かう夜になっていた

目をはなすと

世界はいつも

そうやってゆき過ぎてゆく


またあした巡りあえる

それはわからない、と
 ....
がらがらくじをまわした

一等がでた

そんな感じで

人生のいちぶが

がらがらとかたちになる


とまどいは

変化をきらうひとの常

しあわせは

もうあるのか ....
振りむいてみる

この影は

月の影か

夜空の月

鏡のように照る


宇宙の

影は実体だろう

宇宙の

鏡は生命だろう


振りむいてみる

この影 ....
藍いろの町に

ワルツの煙り

雨のアスファルトに

やわらかな音

寂しいことも


おんなの吐息が

俺の台詞を語りだす

秋のともしびが

俺の町にながれだす
 ....
渡 ひろこさんの吉岡ペペロさんおすすめリスト(61)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
そんな時間帯が好き- 吉岡ペペ ...自由詩508-5-26
Nobody_knows.- 吉岡ペペ ...自由詩808-5-22
五月の香水- 吉岡ペペ ...自由詩1208-5-16
愛のために- 吉岡ペペ ...自由詩408-5-1
さよならの前につたえる- 吉岡ペペ ...自由詩1308-4-28
ひとの哀しみ- 吉岡ペペ ...自由詩308-4-7
旅びとだからきみを許す- 吉岡ペペ ...自由詩1608-4-6
銀河- 吉岡ペペ ...自由詩2208-4-3
さくらの雲のなか- 吉岡ペペ ...自由詩908-3-30
春の切実- 吉岡ペペ ...自由詩1108-3-29
ニッポンのビジネスマン- 吉岡ペペ ...自由詩708-3-25
アフリカの太陽、ニューヨークの- 吉岡ペペ ...自由詩408-3-10
深海に潜る- 吉岡ペペ ...自由詩808-3-6
旅の杯- 吉岡ペペ ...自由詩1408-2-29
まるい月- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...108-2-21
人生という森のなかで- 吉岡ペペ ...自由詩408-2-17
アリバイづくり- 吉岡ペペ ...自由詩408-2-14
車窓から- 吉岡ペペ ...自由詩308-2-7
工場の月- 吉岡ペペ ...自由詩208-1-25
青い影- 吉岡ペペ ...自由詩508-1-13
メキシコの風- 吉岡ペペ ...自由詩308-1-10
小暗い階段- 吉岡ペペ ...自由詩108-1-2
料理店の夜- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...207-12-19
美しい世界- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...407-11-9
中国からの客人- 吉岡ペペ ...携帯写真+ ...407-11-3
二人- 吉岡ペペ ...自由詩207-10-2
覚悟- 吉岡ペペ ...自由詩207-10-1
がらがらくじ- 吉岡ペペ ...自由詩207-9-30
夜空の月- 吉岡ペペ ...自由詩407-9-27
秋の町- 吉岡ペペ ...自由詩307-9-25

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