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空き缶をやさしい顔で見つめてもあきらめているはつなつの道
ほつほつとからだに点るけだものを飼いならしつつ噛む左肩
さびしさの錆びつく夜も舌で捺されたそこはあなたのものよ
ふうせんが萎んだ後の寝室 ....
コナゴナに





割れて砕けて







 ....
プライドを傷つけられてひとり夜 こわれた護岸をなおしています



音楽も映画も胸に響かない こわれた五感をなおしています



思い出を火にくべ身体暖める こわれた悪寒をな ....
浅ましい魚に餌をやるように君は俺に言葉を与える

殺したいから死にたくて音楽はごまかすために聴くばかりだと

死にたくて動けませんが通じませんだれか俺にゆすらうめくれ。

つらいのは ....
入れ子だよ君は僕のマトリョーシカ
    金環蝕キーンカーンキーン

みかづきがぼんやりうすい場所がある
        爪工場で働くこびと
あの頃わたしが持っていた
やさしい言葉の群れは
ぜんぶ捨てたよ。
彼岸前雨に濡れてる植え込みにささやかに咲く沈丁花の香 今しがた風呂吹き大根炊く母がとろとろ火かけ黒き碑

点滴の音やかましき隣には空いた花瓶を洗う細君

気散じに蘇州夜曲を口遊む火吹き男の碧き虹彩

無花果のひとつ転がり胞衣壷に翅を揃えて番う ....
改行を連ねて測るその距離を知った時からその背見送り

待ち惚け待たされ惚けて暮れなずむ町に溶ければさびしくもない

さよならと言わず別れた十字路に右も左も後ろもなくて

木蓮や椿のよう ....
苦虫を噛み潰した顔の猫がゐてもうこんな家出ていくと云ふ 足などというものなどは蹴るために素足あたためラブホテル出る

生ぬるき水道水を飲むグラスただの水とは思わずに飲む

ボトルの形が変わったお茶などのペットボトルに年月あるか

防水のプラスチ ....
ぼけの花愛でたい花や花びらが枝枝咲いて桃色匂う


乳白の花びら開き散る前に姿とどめよ木蓮の花


山吹の水仙を手にひそり立ちナルキッソスの水辺を映す
はるあさく みどりをまつは 黄卵と よるのせにさく ふくらみゆく月 寄り添うは虚ろだと知る夕べから髪と糸の鳥もとめる二人



とげが棘ひかりが光に刺さるのは鉛筆の森はらわたの森



音をただ携えて無の道をゆく冬を後ろにかたちなき ....
あなたしかいないと気付かされるたび 何度も0に戻る失恋



起きているときと眠っているときのひとりは違う孤独みたいだ



もうあなたのようなひとには会えないと思っても光る十 ....
長月夜 冷えて心に 傘重ね
ふりさけみれば 寄る辺なき鳥
還暦になりたる人の臓物はカーボンの色 朝すすり泣く
大気圧耐えるS字の脊椎は儚き生のエピタフに似る
年月を長き指にて掻きむしり爪老い侘びぬ月面映し
平穏は耳鳴りだよと腕時計外し目を揉む薄日の読書 ....
液晶のくらやみがこわくて 誰か手をひいて 光よりもはやく


ナプキンでまぶたをぬぐう きらきらひかる夜の鱗粉 まぼろしさ


褪せた色がやさしいカーテンをしめる ふたりぼっちの夜がはじま ....
あんなことこんなこととかあったねと笑いたいけどまだ無理かもね


つい先日わかったことだ板チョコは二人で分けたほうがおいしい


日曜はカレーの日って決まってて玉ねぎ相手に痛み分け ....
気管支に埃が住んで苦しいの 古い名前を呼ぶと咳き込む まなざしが果実のように熟すなら 情も枯れゆき朽ち果てるのか

鰯雲 終い忘れた風鈴がからからと鳴る かなしいみたいに
アジサイは盛りを過ぎて残影をあでやかならずや花の生涯

赤い花ガルシンの書を思いいず夕暮の庭妻の花壇に

色彩と吹きわたる風雀きて心なぐさむ夕暮の家
吹く風よ微笑む人の面影よネム絶え間なく船出の風情
 
朝ごとにアサガオその名に天国を青さに空を映して地上に
 
花、柘榴。タコさんウィンナ血の味を実に成す前に朱色地に散る

鬼の木は{ルビ ....
春かすみ藍色の水鳥が舞う湖の架け橋渡りけるかも

枯れ葦の水辺たわむる鴨の群れ飛び立つ音に心騒げり

浅みどり新芽つけたる木々を見つ心新し空を仰ぎて

黄みどりの芽と花が合い桜咲きける ....
春雨に煙り見果てぬバベルの樹の根元の茸か{ルビ業平橋=なりひらばし}駅


「日いずる」国まで来ては魂の香料探すか 雷門


浅草で吉野家入りLunaSeaが小雨まじりにしみる街の灯

 ....
樹皮の裡に青年さらに蝉しぐれ少年が行く地球回しつ
少年の消えた浜辺の波がしら寄せ来て浚う貝の墓さえ
頁繰る老眼鏡の横顔はツェペリンさえも侘びて聞かしむ

変なひと影は満腹うつせみの君も君もだチ ....
{引用=
にんげんに「いつか」の単位はないことを知らせるための報せが届く


あたたかくあまいものが頬をながれて部屋は焚いても焚いてもさむい


ほねになるただしい順序であることに最 ....
{引用=(横たわる河をいつもひとり渡ったこの身も河のひと粒として)}

電源を切ったつめたい指先が私の花をふるわせて、夜

私だけを、という歪んだ夢をみて卓上の檸檬が暴発する

恋人か友人 ....
Tシャツで過ごし来た身に桜降るスーツの重みに耐えてゆかねば


学校まで2.6kmあるけれど1分間で着いても遅刻


「ダ・ヴィンチ」で対談をする一青窈「一青」が並べば違和感だらけ

 ....
「Y」さんの短歌おすすめリスト(29)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
捺印- とろり短歌612-4-8
硝子の鴎(ガラスのカモメ)- TAT短歌212-3-24
こわれた護岸をなおしています- RT短歌112-3-24
通常運転- 榊 慧短歌212-3-24
ほぼ等身大- そらの珊 ...短歌10*12-3-24
箱の中の女の額の痣の青- 青土よし短歌612-3-24
その夜、自転車のハンドルに触れたもの- 高原漣短歌212-3-18
題詠十首- 古月短歌8*12-3-12
無題- つみき短歌211-10-22
家出- 冬野 凪短歌2*11-10-21
ヌード撮影_2011.9.9- 榊 慧短歌6*11-10-6
春の花々- 由志キョ ...短歌111-4-22
春浅く- はるな短歌211-4-17
夜とむらさき- 木立 悟短歌211-4-10
three_months- 苅田由枝短歌3*10-10-24
雨の夜長- さつき短歌210-10-15
バ_〰_カ- salco短歌3*10-10-14
夜の鱗粉- 七波短歌210-10-12
土曜日はひとりで梅酒- 苅田由枝短歌9*10-9-11
未練- 佐藤真夏短歌1*10-9-11
かわり目- はるな短歌210-9-10
花の生涯- 生田 稔短歌6*10-7-17
落とし文月- 小池房枝短歌7*10-7-12
湖の春- 生田 稔短歌610-4-18
浅草四首、他一首- 都志雄短歌3*10-4-17
王国- salco短歌410-3-2
_______- 石畑由紀 ...短歌6*09-12-29
欠けていて、月- 石畑由紀 ...短歌1009-10-26
2006/10/01=2006/11/09- ピッピ短歌8*06-11-9

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