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日陰は 降り積もりはじめた頃の
うぶな雪 白く内側に抱えていて
ひっそり 溶ける
溶けたつものは 眠る
とどかれること なく
ちりんこ するこの こころは こわい
てたりと すわって ここのつ やっつ
なきまね ちびちび うそなき つもり
ぺたりと ころがり ごろんこ ごろん
ちいさな こゆびで かわした こ ....
はたえり たなげた かえりの くぐり
そうら そとゆれ つつなげ つつわら
さとのひ かからせ なけえぬ えみち
けむり きりきぬ かかえて こいふみ
みをなげ うつつえ おくれ もう ....
鍵のかかった時計の針から
音だけしている
止める事で
生かされるものに
従った
まざらない光だと
闇に ゆだねた
けれど 痛みは
あなたの
手におえないだけの
窓まで ....
温度を温度を下げるんだ
早く早く下げるんだ
{引用=
兵 器
という言葉は
....
風邪と言われて点滴 二本している時
熱で体中が痛くて でも 身動きとれなくて
イラクで 公園で爆弾を拾って
拾った爆弾がさらに炸裂して
体中に くい込んだ女の子と
横たわる我が ....
焚き付けた割り木が
煙と 灰に
分かれていく
土に根を張り
陽の光を 葉に受け
倒れたら
日陰に 宿るものを 育み
倒されたら
日なたに 凍える者を 暖め
遠い水脈 ....
めらり いきなおす
きに まわった ほのお
ち から はぐれ
つめられた いしの かまど
びりびり ひきさくほど ついて
まかせ でまかせ
あかりは あげる
あしたに ....
かやの そとは つめたい はれ
もう くらく なるのを まって
とどかせたいと ねむる あさひ
ひるの ひざしに あっせられて
よるに こときれ もう いない
めざめて たむけて や ....
のばすほどに
ゆわえられた 微々
遠ざけて
きつく 咎めた
まつげ
のせられて
こぼれ 破れ
仕返しに なれない
切る たびに
つつみ くるまれる 微々
吊っていた管に
私の血が流れ
立っても
座ってもいない
赤い液に
ほんとに支配しているものは
いつもは みえなくて
体から離れた時だけ
錆びる 舌先
うわずる 耳
波打つみどり、
敵味方の風、
追われていく
ひとつの鍵盤に向かって
端から指が流れてくる。
とたんに、
空に生まれた
子供にかえる
見つけたカタバミは、
探していたものと ....
きたへ うつる ほの を
しゃくりあげ おおう て
そりは それていく ゆき
あけて あんでいく いと
かたまれない かげろい
かまれるたび ゆりゆれ
つけた げんの なまえ
....
つけて
ドア に ピン
不特定 な
平面下
流れだすのか
なだめすかすのか
でられる ものに
トッテ つけて
だけど
アン ド ア に
ピン
カフェテリアで
小脇に かかえた空に
そっと 左の翼 溶かして
ふしの いたんだ 宿り木
に まだまだ だって
占いに とばされた 長靴に
冬眠している 蛙君からの 手紙
....
かたちが あるって
そのかたちさえ あいまいで
かたち みるめも あすをもしれぬ
かたちなきてに はぐくまれ
にじんでは なく
きえたいと きえたくないと
どちらへ まいられて ....
地図の上に 雪は ない
天の上は 雪を知らない
火を
かざして 求めるのに
土に
よごれて かきむしるのに
足りないものばかり
足せないものばかり
凍らせなさいと ひ ....
ひいた こより
てのなか ふるえてる
だれかの ため
よういされた ことばが
こころのおく ねづく
だれにも したがいたく ない くせに
ひとつのもじ に かんきん されてしま ....
あなたは 土にならず
離れず 月に なった
継がないはずの 木々の名も
つなげぬからだ わたる鳥も
襖に 閉ざされた 小雪冷え
焚きつけたストーブ その奥
影に ....
時の泉に 群れ飛ぶ月の 彼方
のべる腕 さしだす酷に くれて
守る いわれのない 裸の花
晒し 望む 天の 枕木
はしり 散らす 吐息の杖
くぐり 舞い戻る 夜明け
邪魔な清いものから葬る
熟れた憎しみは
やさしい殺し方を知っている
刺すかわりに 微笑み
逃げられないように 思いやる
決して ひどいなどと 回りにはみせない
とどめは 自 ....
棘に着せる花びら
ちぎり終えて
何も知らずに 枯れていく
カーテン で 抑えきれない
濃さの違う 溜息
流す視線 だけで
つなぐ
人魚のように
青く 空は
どちらの ....
ただ手を暖めるためだけに
両手を 握られて
この人が救急隊員でなかったら
ありえない事に
じっと まかせた
仕事と言ってしまえば
それまでで
人としての思いやりが仕事
でも
そこ ....
弛緩にいたる 手薄な機微
アメーバ脱いだ 手袋の中
渡しちまいたい 不燃焼再
登られて 痛み 頬紅傾れ
みつかりましたか 保険虚
あららの なかの 夕暮れ
ちんけな 煙草 責めたて ....
国語の教科書にのってる詩に
水しぶきをあびせられたように
眼を見開かされた小学時代
宿題にされた詩
初めて書いたのは 鶏頭の花
鶏のとさかみたいだとか 好き放題
五年生から 夏休み ....
暗いはずでした
起き上がっても
見えるわけがないと
思い込んでいました
ふすまを開けて
階段を 見下ろすと
一段 一段
角も はっきり
見えるのでした
外に 降り ....
こぼれる 刃
渡った眼 閉じる
光の ぬかるみに
紡いで 望む両手
つかえる やぐら
踏み 登りつめ
土鬼の から腹
澄んだ 眩暈
刈り取られる風
香り
塞いだ灯の
....
鳴かぬ 小鳥は
口止めされたのでしょう
ひとつ めでられたら
無くすよりも たやすく
このくちばしで
守るのは
明日の 春では
ないのです
目印になる場所まで引き返そう
そういって 舅は背中を向け 急ぐ
たけのこを ぐちゃぐちゃ 踏み潰していく
私達は 夜明けと共に 山に入れるように
早く起きて
家族で食べるくらいの たけの ....
天気予報の通りに 雨
今の季節は しょうがない
手首と 喉元に 水が
少しでも 沁み込まないように
タオルと 手差しを 巻き
雨合羽を 着込む
六尺のはしごが 私には 調度いい
....
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