すべてのおすすめ
世の中には春が訪れたというのに
一人だけ取り残されたかのように
生活に冬が続いている
わずかな陽だまりにその温かさを
見つめるしかない生活
小さな机の上には
灰皿と百五円の使い捨てライター ....
カラスは春の雨に打たれて
やがて自分に襲いかかる
恐怖を感じとったのだろうか
カラスの体は白くなっていった
ずっと遠い空を見つめたまま
ほとんど動かない
自分の体の色が変わっていくのを
 ....
その鳥はとても小さく弱かった
食べ物を見つけても
すぐに他の動物に横取りされたり
時にはその鳥自身が食べられてしまったり
することもあった
その鳥にとってこの世界のどこかを
支配するどころ ....
今の自分にできることは
何もないのかもしれない
あったとしても
今までの自分ができたことよりも
ずっと少なく
今のみんなができることよりも
ずっとずっと少ない
だからといって他人を恨むこ ....
都会で生き抜く鳩たちは
巣をつくるための枯れ枝を失い
マンションに住むようになった
冷暖房完備でオートロック
防音設備までも充実している
食料は近くのコンビニで二十四時間
夜目が利かなくて ....
言葉と言葉の間には
言葉はないけれど
言葉にはならない
人から人への言葉がある
言葉は全ての中の
ほんの一部分の表れ
書かれてあることよりも
書かれていないことの方が
圧倒的に多くある ....
海を目指した割り箸は
川の途中で石にひっかかった
体を縦にしても横にしても
前に進まなかった
石を超えられるほどの水かさもなく
ただその場に押さえつけられた
自分が目指したのは
こんな壁 ....
あの日の夕陽を覚えているかい
部活の帰りに一緒に歩いた川の土手を
手をつなぐのはいつも君の方からで
ぼくは何気ない顔をしていたけれど
いつもしっかり強く握っていたね
土手から見える神社の桜が ....
赤い風船は空に向かって上っていった
高いところから見下ろす風景を見て
ハイな気分になっていった
下から吹き上げる気流が
自分の足をどんどん持ち上げてくれる
もうすぐ雲に届きそうだ
すると雲 ....
「ぽえむ君は一人ではない!」
「えっ、マジでっ!」
「だってだよ、毎日二作とか三作を書き続けて、かれこれもう、
一年以上が経っているんだよ。」
「いやいや、根性があるからなんじゃないの?」
 ....
どこにでもある公園の
どこにでもある家族四人が遊んでいる
けれどもその家族には
家はなかった
それでも着ている服はちゃんとしていたし
髪の毛も長すぎず短すぎず
食べるものも食べている
と ....
「あのさぁ、ぽえむ君って、本当は女性なんじゃない?」
「おいおい、いきなりなんなんだよ。」
「だってね、ぽえむ君を実際に見た人っていないんでしょ。」
「そうだねぇ。でも、だからといって女性か?何 ....
宇宙は本当に広いのだろうか
もしも宇宙に終わりがあるのなら
星の数に限りがあるのなら
宇宙は狭いのかもしれない
果てしなく続いて
終わりのない空間に
広いという言葉は似合うのだろうか
広 ....
いつもよりほんの少しだけ
笑うことができるのなら
一日がすごく楽しくなれると思う

いつもよりほんの少しだけ
花に気づくことができるのなら
悩んでいることがすごく減ると思う

いつもよ ....
花が夢をあきらめかけていた時
空より夢が花に落ち
花は今よりも鮮やかになった
夢をもった花は夢を咲かせようとした
けれども花はその花以上にはなれなかった
やがて花はしおれ枯れていった
その ....
あの日はきっと春だったと思う
部屋に置かれた
アジアンタムの葉がそよいでいた
近くのスピーカーからは
小鳥のさえずる声をバックにした
ピアノ協奏曲が流れていた
窓から差し込む光が
やさし ....
遠い記憶の片隅に
桜の花が咲き誇り
淡く染めゆくその色に
時の流れを知りつつも
時の流れの哀れさも
歳を重ねて見えてくる
はかなきものは美しく
美しきものは泡となり
消えゆくものは夢と ....
まず初めに、このサイトの管理人さん、いつも互いに励ましあって
詩作をしている方々に感謝いたします。

今日でこのサイトに登録してから1年になる。
365日前は詩というものは何一つとして書くこと ....
彼は莫大な借金をした
その時の彼は若かった
生活に困っての借金ではなかった
きちんと働いていて
収入はむしろ安定していた
それでも彼は借金をした
彼は将来への確実に
不安を抱いていた
 ....
歯車は旅に出た
今まで一緒に回っていた他の歯車と
どこかかみ合わなかった
自分の歯数を嘆いたり
他の歯車の歯数を責めたりもした
それでもやはりその場にいづらくなって
人知れず早朝に旅立った ....
隣の家に借金取りがやってきた
すごい剣幕で怒鳴っていた
家と家がくっついているくらい近いので
まるで自分の家に聞こえるかのようだった
小さい音ながら
何度も何度も隣の家のインターホンが
鳴 ....
今日はお姉ちゃんの卒業式だ
昔から卒業式はだいたい
今度入学する中学校の制服を
着ることになっている
お姉ちゃんもその一人だ
ぼくはいつものように
朝ごはんを食べている
いつもはみんな一 ....
ぼくらの夢が一つ消えていった
ずっと空き地だった場所に
高層マンションが建つらしい
みんなでゲームをしたり
自転車で走り回ったり
喧嘩になったりもしたけれど
いつも気軽にみんなが集まって
 ....
「たいへんよくできました」
というスタンプがどうしても
自分のノートに押されたかった
先生にノートを渡しても
いつも「がんばろう」とか
「あとひといき」ばかりだった
同じクマのスタンプなの ....
晴れた日の夕暮れ
その詩人は必ず川原に現れた
夕陽を眺めては
気持ちを溶かし込みながら
一つの詩を生んでいった
ある時は静かに悲しく
ある時は力強い魂を
言葉を使いながら描いていった
 ....
ぼくの前にぼくが歩いている
ぼくの前のぼくはぼくに気がつかない
ひたすら前を向いて歩いている
声をかけようかと迷ったけれど
なぜか怖くなって
そのまま後ろを歩いた
ぼくの前のぼくは転がって ....
勇気を失ったサルたちは
木に登ることを放棄して
地面に生きることを選択した
彼らは器用にも後ろ足だけで移動した
自分の体以外にも身につけるものを生み出し
敵から身を守る時は体を使うのではなく ....
ある日からだった
鳥たちがいっせいに地下を飛ぶようになった
空を捨てて森を捨てて
鳥たちは土の中へと潜っていった
地上には鳥の姿は見られなくなった
人間は鳥の居場所を探したが
かなり深くま ....
その痩せ細ったライオンは本が好きだった
本であればなんでもよかったのだが
ライオンは特に哲学に没頭した
一つの言葉にあれやこれやと
考えることが好きだった
三度の肉よりも本を優先していた
 ....
春が咲く
心が開く
風が芽生える
夢が始まる

春が咲くと
なぜだろう
不思議と気持ちがすがすがしい
空気が軽くなったのかもしれない

春が咲く
時がさえずる
地が羽ばたく
 ....
はらだまさるさんのぽえむ君さんおすすめリスト(82)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
百五円の繰り返し- ぽえむ君自由詩11*07-4-9
白いカラス- ぽえむ君自由詩13*07-4-8
翼を捨てた鳥- ぽえむ君自由詩7*07-4-7
今の自分にできることは- ぽえむ君自由詩8*07-4-7
マンションに住む鳩たち- ぽえむ君自由詩9*07-4-6
言葉と言葉の間に- ぽえむ君自由詩15*07-4-3
海を目指した割り箸- ぽえむ君自由詩10*07-4-2
あの日の夕陽を覚えているかい- ぽえむ君自由詩9*07-4-1
赤い風船- ぽえむ君自由詩11*07-4-1
小説・疑惑のぽえむ君_(複数人説)- ぽえむ君散文(批評 ...7*07-4-1
家のない家族- ぽえむ君自由詩9*07-3-31
小説・疑惑のぽえむ君_(女性説)- ぽえむ君散文(批評 ...8*07-3-31
宇宙は広いのか- ぽえむ君自由詩12*07-3-29
いつもよりほんの少しだけ- ぽえむ君自由詩18*07-3-29
夢を咲かせる花- ぽえむ君自由詩8*07-3-28
きっと春だった- ぽえむ君自由詩14*07-3-26
遠い記憶の片隅に- ぽえむ君自由詩11*07-3-25
現代詩フォーラム登録1年を振り返って- ぽえむ君未詩・独白30*07-3-20
借金返済- ぽえむ君自由詩5*07-3-17
旅する歯車- ぽえむ君自由詩11*07-3-16
借金取り- ぽえむ君自由詩10*07-3-16
お姉ちゃんの卒業式- ぽえむ君自由詩10*07-3-15
高層マンション- ぽえむ君自由詩13*07-3-15
たいへんよくできました- ぽえむ君自由詩36*07-3-14
夕陽の詩人- ぽえむ君自由詩15*07-3-13
ぼくの前のぼく- ぽえむ君自由詩12*07-3-12
勇気を失ったサルたち- ぽえむ君自由詩5*07-3-12
地下を飛ぶ鳥- ぽえむ君自由詩24*07-3-10
哲学するライオン- ぽえむ君自由詩15*07-3-8
春が咲く- ぽえむ君自由詩4*07-3-7

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