ちょっと勇気いるんだよね
あたりを見回してひと気ないの確かめたら
ちいさな箱のなかへ素早く潜りこむ

ペナペナなカーテンを閉ざせば
箱のなかにはなんとも顔色悪い薄倖そうな女がひとり

あ ....
そそくさと去り行く夏の記憶を確かめようと
深緑色に澱むお堀ばたを訪れてみた

色とりどりのウエアでストレッチに余念の無い肢体は眩しく
人恋しさを見透かされてしまうようで
遠慮がちにちょっと離 ....
どうやら苦手なものに好かれてしまうらしい

人前で話すのはいつまでたっても苦手なままなのに
旧友の結婚式でスピーチを頼まれてみたり
不得手解消と中途半端な意気込みで卒業した英文科の呪いなのか
 ....
あなたは陽のように
わたしの胸を
つつんでくれました
わたしは影となり
あなたの心で
生かされたいと願うばかりです


あなたは哀しみをまとい
それでも生きようとする姿に
光り ....
人の描きしものをおもう

哀しみは空を翔ぶ











この雑踏を歩いてゆく

そんな、すれちがう街の空気までもが
ただ、きみを切り刻んでゆく


道 ....
ひとりで食べる夕食は
いつものように
電子レンジでチンして3分

たった3分
それでも3分

どうにも待ちきれなくて
電子レンジの前で腕組みしながら
ながめるタイマーは
永遠にカウ ....
良く頑張っているよね

そんなふうに
自分を褒めてみるのは
なんだか
むなしい気がする

お馬鹿さんだからなあ

そんなふうに
自分を卑下してみるのは
どうしてなんだろう
ふぅ ....
その花には名前はなく


道の隅に ひっそりと咲いていた





それをみつけた きみは

その花に名前をつけた




その花は、あたらしい「いのち」を与え ....
埒もない想いに身を委ねてしまうのは
この季節特有の気紛れと

触れて欲しい

昨日までのわたしを脱ぎ捨てた
わたしのこころに
この瞬間に生まれ変わった
わたしの素肌に

季節は夏
 ....
近頃やたらと
涙もろくなっちゃった
なんでかな

自宅で映画の予告編を眺めていても
気がつくと
ぽろぽろしている
自分に気付く

やっと梅雨入りしたんだってね

紫陽花は
お隣 ....
橋は現在と未来に
まっすぐに架けられていた
虹を見下ろしながら
自分を越えてゆける
時の橋がある
ただし
その橋を渡るには
一人一つの道を歩いてゆかなければ
その橋に着くことができない ....
炎は燃えたまま凍っていた
寒さが突然とやってきて
熱い炎を丸ごと凍らせたのだ
絶えず形の定まらない炎は
この冷たさに固定された
動こうとする意志を持ち続けたまま
静止している
その世界で ....
のぼる陽に、いつからか
乾いて乾いて、
ぼくの精いっぱいは灰のようになっていた


ビートニクにとりつかれた黒人の青年が、
若者が、
口々にさけぶ、

「 光が 今、必要なんだ
 ....
地獄の沙汰どころか
こうやって生きているときから

あの人は言った

ひとと獣の違い
それは
困ったときに
頼れるものがあるかないか

思いとか信じるとかのことなの

そう尋 ....
あなたを大事に思っている人がいます


あなたを見守っている人がいます


あなたは気づいていないかもしれないけれど






半信半疑や

距離感や

 ....
重ねるほどに
見えるものまで見えなくなる

それを情け無用と切り捨てようにも
思うが侭にならぬ身体と
曖昧な優しさで隠す意志の弱さ

諦めることさえ捨て去ってしまい
手の中の小さな夢を ....
どこまでも続く桜並木の先に在るものを
確かめたくて
あなたと手をつなぎ歩く

親子ほどにも見られそうで
控え目なあなたの腕を
胸元にまで引き寄せ
歳の差なんてね

桜は潔く散るから美 ....
果てしなく続く乾いた砂地が
太陽の熱で温められ
そこに幻の水が出現するように

終わりなく続く乾いた心が
生きたいという気持で温められ
そこに幻の言葉が出現する

私の詩とは
そんな ....
欲したものを失うたびに
右まわり 左まわり

信じたものを見失うたびに
目がまわり ぐるりとまわり



ゆれるシーツで重ねたウソも
わかっているコトバばかりで殺してくれ

おか ....
朝刊から目を離さずに
気の無い空返事
それは。あなたの得意技

わたしが何を考えていようとも
お構いなし

空気のような存在

親しすぎる関係の果てに待ち受けるのは
そんな空虚さだ ....
いつもよりほんの少しだけ
笑うことができるのなら
一日がすごく楽しくなれると思う

いつもよりほんの少しだけ
花に気づくことができるのなら
悩んでいることがすごく減ると思う

いつもよ ....
さくら さくら
あの人を返しておくれ
さくら さくら
私の元に戻しておくれ

さくら さくら
女の業が咲き乱れ
さくら さくら
今宵私は鬼になる


満開の桜の花の下
額に蝋燭 ....
このいっしゅん、いっしゅんが、

かけがえのないものだってことは 
知っている




ぼくたちが、離ればなれに
別れていくことは 
知っている



何気なく過ぎて ....
春の朝ようやく見えぬ霜柱
緩むは時と心の中も

春の陽の照らす大地の暖かさ
{ルビ温=ぬく}むは土と心の中も

春の道見せ合う初の制服に
歩むは足と心の中も

春の風少し強くは吹くけ ....
あなたの唇と
わたしの唇は
近づけば引かれ合い
重なり合います

だからわたしたちの引力は
この地球よりも強いのです

月の引力で
潮の満ち引きが起こるように
あなたに近づくと
 ....
背後から抱きしめられる気配が
して
「だぁれだ?」
そんなのあなたに決まっているのに
他のだれかを想像してみる

雪の降らなかった今年の冬を
ひとりで歩いてみた
行き先なんか
決めた ....
人は悲しくなるとき
夢を抱き
人は悲しくならないようにするために
夢を創りだす

時に悲しみは和らぎ
その悲しみはやさしさへと変化して
人の心へと伝わり
心の輪が生まれてゆく

人 ....
汚れのない響き 細かく震える音
その弓で 僕の魂も奏でて欲しい

唇に そっと指をのせてみたい
僕のタクトで 思い切り鳴かしてみたい 


ベートーベンも ワーグナーも きっと君に惚れて ....
冬の町に灯がともり
羽を休める


男たちは どこからか集まり
酒に身を許す


女たちは 寄り添い
夢を奏でるように


触れあうことさえ
視線を重ねることさえ

 ....
私が今どこにいるのか
あなたには
分からないかもしれません

でもいつか私は
一つの灯台となり
私の存在を
あなたに知らせることでしょう
広大な海をも超える
確かな力を手に入れて
 ....
茉莉香さんのおすすめリスト(106)
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- 恋月 ぴ ...自由詩43*07-6-21
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