世界からわたしが消えたら
悲しむひとはいないだろう
そう口にすると
「親御さんが悲しむよ。」
必ず誰かが
醜い笑顔で鬼の首を取ったように言ってくれる
ナニモシラナイクセニ


母は生 ....
ひとは
あるものにも
ないものにも
こだわってしまうね

しぬためにいきるのか
なんて
考えそうになる夜 うっかりと

一番上の層を
ながれながら
探している半身


ほか ....
動き出した車窓が
景色をゆっくり手放すように
やさしくほどかれる季節は
まだ寝ぼけていたい春の子が
ようやく
んー と
背伸びをしたみたい

かしこい子も
そうでもない子も
とにか ....
あらゆる存在から独立した
わたしのたましいが
社会とよばれる
もやもやしたかたまりを抜けるあいだ
わたし自身は
ずっとこの部屋で
ゆかの埃などをかぞえていました

それはほんとうに ....
? 公園
  {引用=嗚呼、どこまでも芝生。だだっ広い自然公園。
青空には綿アメみたいな雲。
その下に一本の木。
その木から少し離れた所で、一人の男の子が黄色いカラーバットをブンブン素振りして ....
へえ
増えていくなあ
きみの残骸
あとになればなるほど
燃え尽きて
甘くなる
そういったものさ

水蜜桃かじって
甘い匂いを振りまいてる
あの子とはちょっと違うのさ

人生 ....
1・メール子

 俄かには信じられないことかもしれないけれど、乳児を育児中の主婦というのは、自宅の電話線を抜いている場合が多い。こどもが昼寝をしている最中に、うるさいコール音が鳴ったりすると、何も ....
大覚アキラの詩は油断できない。
分かりやすい言葉で書かれ、親しみやすい内容かと思わせておいて、
必ず後半にドキリとさせられる。案内されるままに無防備について
ゆくと、突然振り返ってナイフを突きつ ....
その日、わたしの目覚めた朝は、とても日差しが強くて、日のあたる形に、ベットも温かくなっていた。

なぜか窓ガラスははっとする程冷たくて、風が威かすように、ざぁっ、と走り抜けていった。

 ....
愛しいあなたは
きっとお腹を空かして帰ってくるでしょうから
私は私を切ったり焼いたり煮たりして
おいしい料理を作りました

帰ってきたあなたは
皿の上に載った私を平らげて
そ ....
{引用=長いのでお暇なときに読んで頂ければうれしいです}



 reonさんの散文『フォーラムのポイント付与あるいは詩と批評についての考察』を読んで、「詩を描かない批評家がいない」ってのは、 ....
カメさんは実は亀だという
浦島太郎を竜宮城に連れて行き
数百年後に地上へ連れ帰ってきた亀だという

玉手箱を開けてしまい
よぼよぼの爺さんの姿になった太郎に同情して
地上で一緒に暮らし ....
「三百円のお返しでございます、ありがとうございました」

しまった。

おつりを財布の中にしまう前に、財布をバッグの中にしまってしまった。

「要領が悪いわねえ」なんて、店員さんに思われた ....
ぼくの目の前にある
かつて生きていたもの
世界に居場所を占めていたもの
首を斬られ
もがれ
焼かれ
また斬られ
飾られ
ぼくの目の前にある
かつて風を感じていたもの
ぼくの ....
五百円玉は機嫌が悪かった
カチャリと投げ込まれた
小銭入れの中には
たくさんの硬貨がいた
その中でも五百円玉は
一番格が上なので
一番大切にされなければならない
五百円玉は小銭入れの中を ....
なにかと鋭い恋人に
今日は特に死相が出ている
と言われたので
心配になって病院にいったら
思想だった
俺てっきり死ぬかと思った
良かった
とどのつまり
俺の頭ん中は
夢だとか希望だと ....
僕が少し思春期に染まり始めた
中2の夏
おじいちゃんの家から
自分の家に帰る日

おじいちゃんの声がして
2階から降りてくる
階段の天井には
手を伸ばせば届きそうだ
のしのしと足音を ....
 車は走る。

酒などなめる程度にしか口にしていないのに、なぜか疼痛があたまにしつこくこびりついている。
ウインカーの点滅音。
そのメトロノーム。運転手はハンドルを大きく右に切った。
ゆるや ....
おやすみを言う
電話を切るときが
いつも大人になれない瞬間

好きの気持ちに
理由なんかいらないと言ったのは
確か、君の方だった
               わたがし

               夏祭りの日
            君に逢う為だけに並んだ
            君と話すためだけに並んだ
 ....
えのぐのあじがする
と、遠ざけられた皿には
白いドレッシングのかかった
シーザーサラダが
盛られたかたちのままだ
野菜も食べないと大きくなれません
と云われて
娘はふくれている


 ....
とりとめもない、セックスのはなし

セックスは、好きでもないけれど
たぶん、嫌いでもないのよね、と
彼女は昨日見た映画の感想でもいうような口ぶりで



?

あなたとセックスした ....
あおむけになって寝て
しゃべって笑って
ふっと黙って

あおむけになっているところだけ舟

ひとりぶんの

ちいさな


{引用=
私は目をつむり、水のゆらめきに合わせた動きの ....
ようやく晴れた青空に
風船がひとつふたつ みっつ
きっと誰かの夢にちがいない

あそこの空からも
風船がひとつふたつ

いつの間にか
空には風船でいっぱい
大きいものや小さいもの
 ....
あなたの電話に繋いだら
あなたが出る
そんな当たり前のことを
確かめたいと思った夜に、いま
窓を開けて出逢いました

複雑な涙ほど
単純な味がして
離れてゆくほど
迫って ....
さくらがみたいのと
おまえは呟く

けれども
おまえの為に
こんな時期に
桜は咲いてくれないのです




ようちえんにいきたいの
とおまえは呟く

しかし幼稚園は日曜日に ....
青春が溶けて
空に垂れて広がる
そして空は
青色になる
雲は青を食い散らかさずに
自分の色を忘れない

僕は青色の靴を履いて
神よりも空が好きだと
外に見せびらかす

黄色の ....
爆音と情事を
3つずつ交互に重ねて
その上から別れ際のキスと
夜の高速道路のオレンジの光を
少しだけ散りばめてみる

本当は
やさしいモノとか
フワフワした心地よいモノとか
ぬくもり ....
自殺を考えたことがあります
いいえ、「考えた」のではなくって、「しようとした」と言ったほうがいいのかな
毎晩電話をかけてくる女の子がいまして、タイプじゃなかったんですけど、
いろいろお話するうち ....
かくすためだけの
キャミソールに飽きて
このごろは いつも
はだかで過ごしている


夏はまだ
わたしの腰の高さで停滞している


午後4時をすぎると
夕凪に 夏がとけてゆく
 ....
茜井ことはさんのおすすめリスト(65)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
世界からわたしが消えたら- 伊織自由詩8*13-4-26
探索- 朧月自由詩513-4-5
サクラブルー- 佐野権太自由詩6*13-3-28
ゆかの埃- はるな自由詩613-3-25
カラーバット- 光井 新自由詩209-8-18
きみの残骸- ゆうと自由詩2*08-8-14
メール/パッサカリア- チアーヌ自由詩4*08-2-27
「用意していたナイフ」−大覚アキラ「水族館」- 木葉 揺散文(批評 ...8*07-7-11
ある日のわたし- 三条未詩・独白207-7-9
私料理- なかがわ ...自由詩5*07-5-22
松井浄蓮の垢を煎じて呑むべき人々へ- はらだま ...散文(批評 ...25+*07-5-20
カメさん- 楢山孝介自由詩7*07-4-18
しまいわすれたおつり- 壺内モモ ...未詩・独白9*07-4-5
グリルチキンハーブ- 青の詩人自由詩3*07-4-3
不機嫌な五百円玉- ぽえむ君自由詩6*07-3-20
おっぱいよ- 石田 圭 ...自由詩38+*07-3-15
いつかの梨- ゆうさく自由詩8*07-2-18
空の巣- 水町綜助散文(批評 ...7*07-2-9
その理由- かのこ未詩・独白307-2-2
わたがし- 青の詩人自由詩6*07-1-26
ファミリーレストラン- 佐野権太自由詩36*07-1-15
とりとめもない、セックスのはなし- 砦希(ユ ...自由詩807-1-14
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そんな、あなたへ- Rin K自由詩29*06-11-24
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夕凪にとけてゆく- 望月 ゆ ...自由詩31*05-9-11

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