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一枚の葉も無い
一本の細い木のように
突っ張った体がベッドの上に横たわる

焦点の合わない瞳
微かに呼吸する半開きの口
折れ曲がり固まった枝の腕
真っ直ぐに交差した両足
手首に刺した点 ....
君は寝た振りが得意
わかっていてもウッカリ騙され
今朝もゴミ捨ては僕の役目


君は大人だから
分をわきまえているよね
僕はと言えば歳はくっても
燃える恋と燃えない恋の分別さえ
未だ ....
ねぇ見て 不思議よね
こんなにちっちゃいのに
ちゃんと爪もあるのよ と
満ち足りた母親の顔で彼女は
小さなこぶしをを開いて見せる

アキアカネが飛び交う夕暮れに
生まれたから 茜
はい ....
時は風を越えて
嘶く鳥の藻屑を溶かす

はじめて母が「アボジ」「オモニ」と言った今日
はじめて母が自分の言葉に朝鮮を滲ませた

思えば母の話す言葉に朝鮮語はなく
日本の中で生きてきた自分 ....
娘は将来アイス屋になりたいと言う
好物のアイスを好きなだけ食べられるから
ではなくて
沢山の人を幸せにしたいからだそうだ

いっしょにお風呂に入ると必ずその話題になって
バニラ ....
残業もそこそこに
今夜もいそいそと帰ってきた
玄関のすぐ脇の部屋で
かつて母だった生き物が
また呻いている


父の三回忌を済ませた頃から
母は溶け始めた
ビデオテープのように過去を ....
わたしがそれを見つけたとき
わたしは28歳
離婚したばかり
バイトを3つ掛け持ちし
年下の男と暮らしていた

年金なんて払えなかった
でも先のことを考えると不安で
毎月5000円ずつ郵 ....
ゆりえさんの自由詩おすすめリスト(67)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
裸の女- 服部 剛自由詩11*05-10-27
恋の捨て方- 恋月 ぴ ...自由詩32*05-10-4
アキアカネ- 落合朱美自由詩48+*05-9-17
アボジ- はらだよ ...自由詩604-12-24
十階の家族- たもつ自由詩100+04-12-11
肉じゃが- 窪ワタル自由詩60*04-7-31
フェンディの112万のコート- チアーヌ自由詩13*04-7-11

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