ベッドにうつぶせになって
すうっと体がのびた
魚になった気分
黒い海を
すうーっと泳いでるような気がしてたけど本当は
まな板の上で
最後のお願いをする
まず頭を切りはなすために
 ....
翼が水面に
触れるか触れないか
それを楽しむ
それが飛ぶ者の在り方

傾けて弧を描いて
差し伸べて
張り詰めて
愛するように
触れずに

飛ぶために身体のあらゆる部分を
作り変 ....
まだ若かった三十年前、薄っぺらいクラシックラルースをテクストに辞書と首っぴきで
ランボーを読み、痴がましくもその全訳を夢見たものだったが、十歳の少年が「金利生活
者になりたい」などと書いているの ....
誰がなんと言おうとも、私は三流怪奇詩人でありたい。インターネット上において、私は、ポエム書きのパキーネだったり、リリック&ことばあそび書きのりりと☆だったり、連作詩書き兼マルクス主義フェミニストのルク ....  この頃 冬といっても
 僕の国や
 何も知らない人達の国では
 ギリシャ世界のアネクメーネのように
 どんなに寒くても
 明日への蓄えがなくても
 火の点し方さえ知らなくても
 飢 ....
  感じない掌の上に
  鳴かない鳥が
  人のように瞼を閉じる

  冷たい雨の降る
  コンクリートの上で
  静かに眠りにつく
  戯れるように
  温度を残して  ....
Aliceと書いてアリサと読むの、
と女は言った。
黒の手袋をベッドサイドに垂らし人工の月明りの中で背中を見せる
のは初めて、
と女は薄く笑う
きしむ音はチークの椅子かチープなベッドかそれと ....
勇猛果敢な、奮立つやうな、そんな詩を書けと言はれた。
だから男は詩を書いた。
勇猛果敢な、奮立つやうな、そんな詩を書いた。
二十年前だつたら書かなかつたやうな詩を書いた。

怠惰に醉ふてスラ ....
あんちゃん大学出の新人か
ゆくゆくは幹部やな
まあ研修期間は「ご安全に」やな

あ〜
かっこ悪う
そんなピチっとした作業服にするさかい
ちょっと踏ん張っただけでケツが破れてまうねん
ま ....
古本屋の女主人は
若くて
美しくて
両の目の間が人より少し離れている

本をめくりながら
チラリとその方を見たりすると
何故自分が生きているのか
時々わからなくなる
二年振りに
帰ったときには
通夜はもう始まっとった

大往生や
ええ顔しとるやろ
せやな

いう声が ぽつぽつと
わしは
なんでか 
涙もでえへん
ここ何年も口きいたこと
あ ....
ゆらゆら揺らめく
かげろうの下にある水に入りたくて
僕は走り出そうとする

遠くに行っちゃだめよ

手を引き寄せられた
夏の日のいつか

日傘を差した母を困らせるなんて
したく ....
「わが青春の詩人たち」三木卓著 岩波書店 ISBN【4-00-002642-9】\2,500

 本を読んでいて、巻末に著者年譜があると、いつも、現在の自分の年齢にあたる部分を熟読してしまう。この ....
 みんなおらっちのこと
  さんらー 
 ってよんでるけど
 おらっちはもっとちゃんとした
  せいとく
 っていうかっこいいなまえがあるのに
 でもかんじはかけないからさ
  さんらー ....
朝が沈黙している
少し開かれた窓辺の片隅で

その隙間から海に似たものたちが
ぼつり
ぽつり
と入り込んでは
満たそうとしている

出会ったばかりの幼子は
「さようなら」と ....
灰色の朝でも、
朱色の朝であっても、
六時の時報をラジオが伝え、
その日がたとえば八月十五日朝六時のニュースです、と
個性を消した声がする。
日々つみかさねられ、くりかえされてゆく
あたら ....
 感情の吐露です
  それは美味いのですか
  脂がのってるのですか
  私は場違いではありませんか
  大将、
  はちまき ずれていますよ
  ずれているのは何だっけ
  そ ....
カーテンを開けると大雨だった

ひどく気が滅入る日曜日だ

さらに気が滅入ることに

カーテンを開けたのは彼女の方で

私は外で立ち尽くしていた
凸凹配位座はいつでも漂っていて
なにかの拍子に
繋ぎ合っている手のひらの合間にもある
ついさっきまで当たり前のことが
風ひとつ吹いただけで
何ひとつ理解できなかったり
その道理に畏れたり
 ....
口笛が遠くまで聞こえるのは
まわりに誰もいなかったからだ
分かっていたんだろう


少女よ
どこにも行かなくていい
君が知ってる誰もかもは
どうせ君の知らない場所で笑っている


 ....
何度ささやいたかわからない
あいしている
のうち
一度だけは
「哀している」
と言ったのだ
きみは気づかないが

かなしもまた愛し
あいしもまた哀し

きみが肩に頭をのせているあ ....
ママ、雪が降ってきたよ
その晩、子供は
雪だるまをつくる夢を見ました

くそっ、雪が降ってきやがった
その晩、八百屋のおじさんは
明日の売上が気になりました

ああ、雪が降ってきた ....
いまはただ
雨が降り
石にしみるまま
あけないおくで翳のかたちを追っている
ひがしの空だけが
ゆるやかに
くちびるをひらき
すきまから虹彩をのぞむ
わたしは
まるい眠りを
かきわけ ....
「ずっと恋人でいましょう」
と言って 結婚をしました
結婚をして15年
ずっと敬語を使っていますね

「待たせました」
「出来ていますか」
が好きです

ついに私達の娘は
ロングス ....
(たもつ氏作「透明人間と」に寄せて)
http://po-m.com/forum/showdoc.php?did=271&from=listdoc.php%3Fhid%3D42%26from ....
端的に言って金と暇がない。頭にくるほどない。ないのだが詩を読む。寸暇を惜しんで読む。詩も書かずに詩を読む。最近ほんとにほとんど詩を書いてない。とゆーか、書けない。ここに投稿してる私の詩は古いのばっかだ .... 妻と相談して
家にエレベーターを取りつけることにした
けれど、取りつけた後で
この家には二階も地下室も無いことに気が付いた

ボタンを押すと
チーン
と音がして扉が開く
上にまいりませ ....
三分でラーメン喰って破滅してドンブリもろとも叩き割る街

朝の椅子 朝の冷たい君の耳朶 朝の冷たいコーンフレイク

初七日の間口五尺の半なまの太郎次郎のひきにくの花

ひだまりの 庭で ....
私は拒否された
冷たく重い扉の外で私はゴキブリのようだった

歯の奥でコンクリートがじゃりじゃりする
深夜四時
新聞受けに挟んだ手を抜くこともできぬまま
このまま朝まで過ごすのだろうか
 ....
時間は思い出からなる
思い出は同時に存在するため
(一回限りの、回帰不能な時間)
は存在できない

空間は寂しさである
寂しさは永遠という単位
で読みとられるため
(計測できる単位を持 ....
バンブーブンバさんのおすすめリスト(155)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
電気を消して- みい未詩・独白13*03-12-14
鳥として- まんぼう自由詩403-12-14
自己の言語回路からの自由へー九鬼周造著『日本詩の押韻』私解ー- 狸亭散文(批評 ...1803-12-12
二流詩人7つの条件- 佐々宝砂散文(批評 ...30*03-12-9
冬越し- AB(な ...自由詩1003-12-8
優しい鳥- つきのい ...自由詩2903-12-7
『Alice』- 川村 透自由詩6*03-12-6
贅澤品- 佐々宝砂自由詩103-12-6
ネジ締めたろか- AB(な ...自由詩1703-12-6
- たもつ自由詩903-12-5
おかえりだけで埋まってゆく- AB(な ...自由詩7*03-12-4
かげろう- たもつ自由詩803-12-3
三木卓『わが青春の詩人たち』書評- 佐々宝砂散文(批評 ...403-12-3
さんらー_は- AB(な ...自由詩1403-12-3
卒業- たもつ自由詩503-12-1
ぼくはあたらしいか- 狸亭自由詩1003-11-28
寿司屋にて- 嘉村奈緒自由詩6003-11-18
大雨- たもつ自由詩2603-11-13
月の村- AB(な ...自由詩1003-11-13
いつか大人になる少女達へ(おもいで)- からふ自由詩2603-11-12
しぼむ- 岡村明子自由詩1003-11-12
雪が降った日- たもつ自由詩1003-11-11
「しののめはあなたのなかのまるい眠りに棲む」- キキ自由詩2103-10-27
告白- 山内緋呂 ...自由詩35*03-10-24
甘いウェハースのように、ほろ苦く。あるいは、循環する名付け直 ...- いとう散文(批評 ...803-10-23
ああ人生に余裕がほしい- 佐々宝砂散文(批評 ...7*03-10-23
世界エレベーター- たもつ自由詩3903-10-14
だんすがすんだ- 石原大介短歌12*03-10-2
むし- 岡村明子自由詩403-10-2
踊る石- まんぼう自由詩303-10-1

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 6