裏口で
手の小さな娘たちが漬かっている
娘たちは時々小便を漏らす
娘たちは小便に浸り萎びてゆき
それは、娘たちの味を濃くする
髪と爪を切り
毛の手入れをする
安価な食材と ....
奥歯に力をこめるとサイコロが
意外なほど簡単に砕けてしまった

耳と耳の咀嚼する
ねばりけのつよい青空


鼻先に広がる雑踏
その一枚むこうで
花火が音もなくたちゆらぎ
ぽこ ....
小学生の時の話で

学校に行くと先生が休んでいて

自習の名目で

突然試験をやらされた


わからない問題は後回し

けど 記憶にないから

答えず終い(俺はね)

そ ....
                      communication breakdown (1〜3)

  キュウリ

ある日目が覚めると
きみと知らない女の子が
向かい合って朝ごはんを ....
  


とうさん


せんせいのおはなしには

ぼくらでてこなかったね


ぼくやまねこさんのように

どんぐりのさいばんしたかったな


くらむぼんみたいな友達ほし ....
老いたるロメオ

命の根源を
回復するためにロメオ
二十四時間を
眠りつづけて浮かぬ顔


麟太郎の幸

『あかるい黄粉餅』
満喫してのち
帰って来た町
秋の日は落ち
 ....
  


帯解寺の帰り道

奈良の盆地の五月晴れ

水田 若穂に 渡る風

あぜ道 道草 帰り道

生まれくるもの帰り道


生まれゆくもの帰り道
   


 ....
海があんまり静かで
手を突っ込んでみても濡れない
顔を突っ込んでみても息苦しくない
ということはどうやら夢をみているらしいから
潮の匂いすらしない潮風に吹かれて
飛んでみようとおもう

 ....
たとえばぼくは月をうらんでいない星をうらん
でいない空をうらんでいない夜をうらんでいな
い昼をうらんでいない時をうらんでいない夢を
うらんでいない土をうらんでいない国をうらん
でいない ....
 
長い針がてっぺんで止まって
からくり人形が踊りだすように
季節は正時を知らせないので
私には夏と秋の境目が分からない
午後いつものように並木道を通ると
すっかり中年になった白樺の深緑
 ....
 
並木道に
誰かの日傘が忘れられているのを見つけ
持ち主の名前がなかったので
失敬することにした
けれど自転車のかごに引っ掛けて
ペダルをこぎだしたそばから
日傘は陽を浴びて匂いたち
 ....
お元気そうでなによりでございます                                 
半年ぶりのごあいさつにまいりました                                 ....
今日ハナミズキの花が見えたよ                                                                  
もはやぼくの内側に          ....
おとついのおかあさんは にんげんだった
たまにようじを すこしわすれた

きのうのおかあさんは にわとりだった
さんぽあるいて ことばをわすれた

きょうのおかあさんは はとぽ ....
その本を手に取るたびに
同じページばかり開いていたから
今では机に置くだけで
パラパラと そこへたどり着く

私の心の傾きが
そのまま しおりになっている
半身透明のガラス窓の向こうで視界が勝手に傾いて
電気スタンドを次々を倒して
薬瓶の入ったポケットから取り出した丸い地球の
模様を虫眼鏡で確かめていきます

立ち上がった椅子の前でテレビの ....
また降ってきた
ぼくは樹木に身をよせ 心を
誰からもみえない角度にかたむけて
ときおり
満ちてくる静けさを
溢れるまえにこぼす
こんな美しい雨のなかでは
ひとも盆栽のように育つだろう
全然違ってしまったときには
炭酸のような音楽を



太陽が間近の窓で
メッセージを少しだけ受信する先の
光って白くなってしまって
見えないのは
ただの 気のせいさ




 ....
みえこ                                 
きみはぼくの肉体の                           
ひいていく最後の熱量をはかる者          ....
生臭い肉体を焼きすて                                          
骨と ....
いま言おうとした言葉を                                 
忘れてしまった                                     
なにかが胸骨のす ....
紙に書いてください
書けるものならば紙に書いて
紙に書いたそれを見せてください

世界を
モニターの向こうにまで感じるとるためには
第六感まで動員しても
なお追いつかないような想像 ....
イサムノグチの照明が初日の出の海岸線に貝殻が妙にピンクなので酔った君の頬の白いきめが細かい粉雪の降る夜を濡らし夢で枕を乾かす海辺のゴミが眩しくてブラウンシュガーなテトラポットでビッグウェーブにハートビ .... 気がつくと
捨てようとした広告紙の裏一面に
ひとつの名前を繰り返し書いていたりして
それがまた
自分でもびっくりするくらい意外な名前で
戸惑うというより不思議な気分になってしまって
驚愕と ....
おぎゃあ
 
 
 
 
一字一句間違わないように強要された私のからだに
それとなく触れるだけであなたは最前列から並べら
れた裸体ばかり順番に、顔だけは別にするようです
 ....
足のないネクタイは
人の首にぶらさがって移動する
それも不便だろう
足をつけてあげると
嬉しそうに部屋をかけまわり始めた
帰ってきたら
スキップの仕方を教えてやらねば
今日も足のつい ....
散文でもいいのよね、ここは。
日記の冒頭文を抜粋して羅列して落ち込もうという試み。
淡々といくよ。ダメだしは受け付けないよ。


1207

 最近のビックリ☆な出来事といえば、歯がグラ ....
ゆうべ あなたとお酒を飲んだ
ブランコ通りにあるマギー・メイというバーで
このバーに私は一度だけ来た事があった

あなたは久しぶりに来たという

長い髪を束ねたバーテンの女性
凛とした立 ....
母さん、
ほら、春の風が吹いて

そろそろ僕も
行こうかと思います

春の風は早足で駆け抜け
いつも、僕は一人残されてしまうから
風のすべてが海の向こうに渡る前に

そろそろ行 ....
ほの暗い駅
列車の中で一点を見つめている
あなたの眼差しを見送る

”お気をつけて”

その一言だけが伝えたかったのだけれど

ベルが鳴り止んで動き出したのは
列車ではなく
ホ ....
バンブーブンバさんのおすすめリスト(155)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
デリカテッセン- いとう未詩・独白9*04-2-16
途中下車- 石原大介未詩・独白504-2-13
点数- 純太自由詩9*04-2-12
communication_breakdown_(1〜3)- アンテ自由詩12*04-2-12
豚の唄- AB(な ...自由詩22*04-2-10
四行詩六篇- 狸亭自由詩704-2-10
水田- AB(な ...自由詩504-2-10
覚醒夢- 佐々宝砂自由詩404-2-10
ぼくは月をうらんでいない- AB(な ...自由詩2*04-2-5
正時の鐘(緑の日々・2)- 石畑由紀 ...自由詩804-2-3
緑の日々- 石畑由紀 ...自由詩2404-2-3
ごあいさつ- よねたみ ...自由詩504-1-31
ハナミズキ- よねたみ ...自由詩504-1-31
わすれもの。- 自由詩604-1-22
しおり- 石畑由紀 ...自由詩2704-1-22
夕闇ガラス- あやさめ自由詩504-1-17
また降ってきた- よねたみ ...自由詩704-1-15
炭酸のような音楽を- nm6自由詩604-1-15
みえこ- よねたみ ...自由詩804-1-14
生臭い肉体を焼きすて- よねたみ ...自由詩704-1-12
いま言おうとした言葉を- よねたみ ...自由詩404-1-11
それがもし詩という何かであるならば- 小池房枝自由詩10*04-1-11
ハートビート- nm6自由詩304-1-8
- 佐々宝砂自由詩504-1-3
飛光- ワタナb ...自由詩2004-1-3
ネクタイ- たもつ自由詩904-1-2
淡々と振り返ってみるよ。- 嘉村奈緒散文(批評 ...11*03-12-30
マギー・メイ- 野島せり ...未詩・独白4*03-12-29
旅立つ- たもつ自由詩1603-12-28
発車ベル- たもつ自由詩3203-12-18

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