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汗にまみれた身体
―働いた後によくもまた

「やってられないよ」
誰かが言った

湧いてくる感傷の ツケを払うとでもいうのか
暮らしとともに流れる汗は

皆口々に言っているよ
身体 ....
授業の間、生徒がノートをとりつづけるだけの
つまらない教室の窓の向こうにS山があって
半世紀かけて、削りとったそこには
これまたつまらない工場と採掘現場の跡が残る

どんよりとした曇り空。ワ ....
「それじゃ速すぎる。もっと
ゆっくり見なくちゃ分らないよ」

昨日、ぼくは結婚した友人とともに
見張り番をしていた。
肉体に閉じ込められた見えないドラマでもある
その愛を、
イメージ通り ....
夏の夜

プラットホームは驚くほど臭い

それは 

サラリーマンが屁をするからで

みんなじょうずに屁をするから

ぼくはまだ 

その音を聞いたことがない

電車が来る ....
電線の仕組は分からない
とにかく君のことばかり考えてしまう
国道沿いの、看板のライトの下から見上げる
電線を。向こうの夜空も

僕は官舎にテレビを持ってきていない
新聞も、ラジオもない
 ....
沈黙とは磁石のように引き寄せるもの―

 マグリットは間一髪のところでサンドイッチを掴み取った。
パンの耳がついていたことを記述しておく。それから電話の
ベルが止んだ。向こうから、ぼそぼそと声 ....
亡霊を手に指揮棒を振るう老人の
ずれ落ちた眼鏡に映っていた。
風が鳥を離さないと同様に、鳥もまた
風から離れようとしなかった。
「魂のつがい」と題された音楽が聞こえた。
風の鳴らすシンバルと ....
二階から、
木漏れ日が差し込む無人のロビーを眺める。
これがぼくの仕事なのだと言い聞かせながら。
それから退屈が巻き起こす余計なものに
飲み込まれる。書類にじっと目を通す。
窓の外からまぎれ ....
授業中。昔の話をしていると
いい加減馬鹿馬鹿しくなってくる。
それでも、無地の黒板と、無地のノートから
何かしらの兆しを感じているけど

叶うなら授業中に片思いの時間をつくると
口にしてか ....
病院玄関前に
雨上がりの路上に
いちばん風が吹いていた

折れたアンテナが 屋上で
ひとりでに揺れていた
午前5時37分、街灯が消えた

ヒューズが飛ぶように
鳥が飛び立つ
宥めす ....
          夕方、私達を驚かせたのは黒雲のような
         ムク鳥の群れだった。電線の下を歩く際には
       落ちてくる雷に気をつけなくちゃならない。
     鳥達を驚か ....
 文化祭の後、我が演劇部員たちは
月を呼んだ。その長い台詞を忘れずに
思い出せるだろうか?一字一句間違えずに、
たとえうろ覚えでも読み上げれるように
積み重ねたそれが分るように生きれているか。 ....
 工場群のライトが、夜霧に色を与えていた。
ぼくらを前に進ませたのは無意味な赤信号。
あるいは冬の固い道路の上で、軽自動車に
箱詰めで向かった、廃墟となった工場の屋上から
貯水タンクの上から見 ....
 金曜の晩に、朝まで飲み明かすつもりだった僕らは
早々に店を閉め出され、地下室から抜け出し
たどり着いたのは、地上百階に位置する深夜営業のレストラン。
「僕らがテーブルを囲んでいるのか、テーブル ....
 今朝、手をつなぎながら 工場へと歩いていく
男女の姿を見た。顔はよく見なかった。
地下室工房へと向かう二人の足音は、
眠れぬ夜がまだつづいていることを報せた。
 しかし、ぼくは眠った。何世紀 ....
衛星カメラに映し出されたのは
列島を取り囲む工事現場の赤色灯。
そのせいあってか、今夜はとても静かです。
 ことが近づくにつれ剥がされていく、
壁に貼られた写真、枯れ葉。
壁には写真の跡が残り、太い樹の幹には、
男女の名前が彫られている。
今となってはどちらが若いか分らない。
宿り木に身を寄せる ....
 燃料係の私は、シャベル一杯に盛った 
  古すぎた印鑑を釜の中に放り込み、
   列車は走り続けた。煙は花びら舞うように、
    かかる風景を山間を 町を 空を
   紅く染めた―そこから ....
「夜空に浮かんでいるのは、五千とんで二億ターブの声―」

最初からエンディングを撮り始めた映画のようだった。

明け方、公衆便所の鏡に向かって僕らは誰かの「声」で話しかけた。

出演者とし ....
空港に立つ君は、ベルトコンベヤーに乗せられた自分の荷物を待つ間に
荷物検査官の男は、真っ黒な犬を連れた男と共に、
レントゲンに映る不気味なシルエットに眉をひそめ、床の上には
首輪を首に食い込ませ ....
  突如、ファンファーレが鳴り響き、
歳月という歳月が、打ちひしがれた記憶が
―それは最後の葉を落とした冬の木々のように
私を丸裸にした。とはいえ、船長に任命された私は
真っ黒なボロノジャケッ ....
 一人ぼっちで 山小屋で過ごす 夜ってやつは恐ろしい。
 眠りにつくまであと少し。そこでまた再開するように
口火を切ったのは流れ星。真っ先に迎撃されたのは
真っ赤な唇―、吐き出された白い吐息は男 ....
  気の向くままに屋根を突き破って、
固い床の上で、くるくると回り続ける隕石から
拡がる光が部屋の中を照らしている。
  キキュロプスの瞳は、世紀末を迎えた
ミラーボールのようで、口から泡を吹 ....
「風は手で漕ぐよりも速い。」
と聞いていたが、それよりも
はるか先を行っていた。
小川を下る空のボートは―
かつて、ルーレットに記された言葉のみを使って
死ぬまで日記を書いたという
狂人た ....
 たとえば真夜中に、テーブルの上で
作りかけのパズルを再開する老人のように、
未完成であることだけが唯一の完成形であると
―仮定できないだろうか?
オーディオから流れている夜想曲を。
棚を埋 ....
洗い立てのかるい

ネルのシャツにでも着替えて

家を出て行けばいい

そして袖口を泥で汚したなら

帰ってくればいい

風に洗われながら

道端の小石とおしゃべりしながら
 ....
赤道直下の交差点を往来する、プラスとマイナス。
鉢合わせとなった影像から、流血沙汰の騒ぎへ。
切断面から溢れる磁力を嗅ぎ付け現れたのは、
若い詩人のセーラー。交差点の真ん中で、
―バッバッバッ ....
 耳という耳を串刺しにして歩く避雷針。
レコードの針。世界を夕暮れにするための音楽。
 
 夕闇の中で僕は、蝙蝠と一緒に飛び回る
真っ白な一羽のニワトリだった。梁から梁へ
飛びうつる大工のよ ....
 パイロットサングラスを頭にのせた、
巫女たちが夢に見る黙示録―
 蜘蛛の巣一つない大広間。シャンデリアの上、
タキシード姿でシルクの手袋を咥えた燕が
フィアンセの現れる柱時計の 時が打たれる ....
 退屈なのは自分のせい――と、かつて僕らは
それを殴っていた。うとうと眠りかけた時間を
時計のなかで凍っていく時間を、叩き起こすように。
おかげで今じゃ、僕らの時計はパンチドランク。
秒針は、 ....
ブライアンさんのプテラノドンさんおすすめリスト(60)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
サウナ- プテラノ ...自由詩3*07-9-18
マウンテン僕- プテラノ ...自由詩3*07-9-10
aug_2007_._8.25- プテラノ ...自由詩4*07-8-27
「屁」- プテラノ ...自由詩1*07-7-30
声のない夜- プテラノ ...自由詩7*07-5-21
水のないバスタブにサンドイッチを手にした男が座り込む- プテラノ ...自由詩5*07-4-29
「あちらこちらで」- プテラノ ...自由詩5*07-4-1
出張- プテラノ ...自由詩7*07-3-31
[talk]- プテラノ ...自由詩6*07-3-29
/病院玄関- プテラノ ...自由詩7*07-3-10
ムクドリ- プテラノ ...自由詩10*07-3-4
「stage」- プテラノ ...自由詩4*07-2-26
バンドネオン- プテラノ ...自由詩7*07-2-25
テーブルは最善の休日- プテラノ ...自由詩3*07-2-5
「Poluca」- プテラノ ...自由詩3*07-1-21
イリュミ・ネーション- プテラノ ...自由詩5*07-1-21
ランプ- プテラノ ...自由詩4*07-1-9
「S・L」- プテラノ ...自由詩3*06-12-31
「WE」- プテラノ ...自由詩2*06-12-29
エア・ポート- プテラノ ...自由詩4*06-12-29
ボ・ディ- プテラノ ...自由詩3*06-12-10
「山小屋」- プテラノ ...自由詩3*06-11-23
キキュロプスの涙- プテラノ ...自由詩4*06-11-20
ボート- プテラノ ...自由詩5*06-11-6
日々界隈、あるいはぼくらの- プテラノ ...自由詩9*06-9-18
「秋分」- プテラノ ...自由詩4*06-9-16
赤道直下で感光される九月- プテラノ ...自由詩2*06-9-16
- プテラノ ...自由詩3*06-9-3
逃れられない- プテラノ ...自由詩1*06-8-25
Punch_Drunk_Times- プテラノ ...自由詩3*06-3-8

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