三年ぶりに異動が決まって
どんな気分かだなんて
芸術家には分かるまい。
土手から西日がもれて
絵画のような光景が広がる。
でもそこに立ちはしない
車を走らせるだけ。
整備工の友人は
仕 ....
(笑)が便利なので、
この頃ひどく
多様している。
ダイエット中なの(笑)
掃除はしてるよ(笑)
彼氏が欲しいな(笑)
大体の言葉は
これでぼやけて
角が立たない。
あの ....
夏 稲は半可通の青空に憧れ
精一杯の背伸びをする
間近にある 黄金色の向日葵は糾弾の対象
秋 成熟した青空は遥かに高く遠くなり
稲は内々に埋まらぬ空隙を抱えながら
頭を垂れて収穫を ....
魚釣島での事件以来、日中がギクシャクする中、日本のオタキスト(?)たちによる面白い行動が注目を集めつつある。
「日本鬼子(リーベングイズ)」という日本人に対する蔑称を「ひのもとおにこ」と読替 ....
朝、目覚めると家中クモの巣だらけ、湯気が立っているものもあれば
冷気を発しているものもある。つまり、部屋の中は煙が立ち込めていて、
まともに息も吸えやしない。気が狂いそうだ。おまけに、クモの巣の ....
コインパーキングから出ようと精算したら、隣に止めていた車の
料金を払ってしまった。めげずに、もう一度コインを投入すると今度は
そのまた隣の―といった具合で、運転手たちはさまざまな母国語で、
あ ....
彼にその一件を報告すると、驚いて携帯をベッドの隙間に落としてしまった。
「どうしたの?」と隣で裸で寝そべる女は言った。
「女の娘?」と嘯く彼女を彼は無視しして、さっさと服を着ろといい、
これから ....
タクシー運転手の吉川さんが、こちらに向かって歩きながら
「昨日の夜、見たこともない美人を乗せたんだぜ!」と大声で話しかけて
きたものだから、窓を開けていた他のタクシーの運転手連中が
どこで乗せた ....
気付いたら
ダムが幾つも
出来ていたんだ
必要なのかどうかも
分からないような
そんなダムばかりが
川はすっかり干上がって
何も流れていなかった
もしかしたら
....
骨
その絶望
の
砂
の
把手
穴
のある
石
の胸
あるひは穴
のある
石
の腕
「夜の要素」の冒頭の二連です。
この奇妙な形式の詩の作者は北園克衛(きた ....
ベガとアルタイルの15光年の隔たりに
孤独だなんて名前をつけて
夜空を眺めてみれば
その距離は所詮
人差し指一本分で。
私と貴方の間の隔たりは
人差し指一本では足りなくて
呼ぶべ ....
夜、寝たくないので夜更かしをする。面白くもないテレビをつけたまま、渇いた笑い声を聞いて、インターネットで開くだけ開いて、ぼんやりとしている。日付が変わって、頭が痛くなってきたら、寝ることにしている。 ....
先週の土曜日。酔っ払ったTが言った。
「この前俺、女と寝ている時、高校の頃に皆と
錦鯉を盗みに行った事とか思い出したら泣けたわ。」
どちらの方が幸せかはまだ分からない。でも、
今日みた ....
しばらく詩作から離れていて、一ヶ月ちょっと前に自分で書いた詩(「ぐっすり消化する」)を読み返してみた。まず、あれこんな詩書いたっけ、と首をひねってしまった。それから単語の切れ切れを見て、ああそういえ ....
土曜日の夕方、近所のスーパに向かった。店では月曜に発売するはずの週刊誌が売られていた。時刻は5時を回ったところで、店内には小学生や部活帰りの中学生に交じって仕事を終えたばかりの会社員や作業服を着た男た ....
春の天皇賞。6歳になった彼の、最初で最後のG1レース。
出走にあたって、彼の所属厩舎だった田中清隆師の残した談話が今でも忘れられない。
調子がどうの、勝ち負けがどうの、という話ではなかった。
「 ....
デパートの屋上か、蜃気楼の摩天楼。
魂の旅路を終えたばかりの革靴は雄弁に語る。
朽ち果ててゆく外観よりもむしろ
室内のほうに目を向けなければならない。
取り残された額縁の裏には
「数に還元 ....
フルゲートの中山グランドジャンプ。いいメンバーが揃った。
圧倒的な1番人気は、目下3連勝中、当るところ敵なしの勢いで臨む、昨年の中山大障害勝ち馬ギルデットエージ。
次いで、連覇を狙ってオーストラリ ....
鬼界ヶ島へ(ニシン)を満たす、転生ぶった{ルビ炒胡麻=いりごま}。
「タウリンでも良いかな」って、いまさら明朝体ほどにも
懲罰しない、 (目を剥いて)
リンゴ樹を網棚に植えつける・「出来たての高 ....
よかれといっても、
投票箱に硬貨を投げ入れる真似をしてはいけない。汗を流しながら
市民体育館の駐車場で議員ががなり立て、
夏は過ぎようとしているが、投票権を持たない子供らも
自転車にまたがった ....
どこにすっ飛んでいくか判らないような気っぷのいい逃げが、彼の持ち味だった。
気性難と慢性の蹄の疾患のため、デビューは2歳の冬だった。3歳クラシックには何とか間に合い、羽田盃14着、東京ダービーは落 ....
父は大柄な馬だった。引退レースの有馬記念で、あっと驚く大穴を開けた時、530kgもあった。そしてその仔達も大柄な馬が多く、余計なことに、よく穴を開けるとこまで似ていた。
「血のロマン」てやつを信じ ....
夢が現実になることは、そうそうないのだから心配いらない。
何より、こうして今、喋っているのだから
「死んじゃいないよ」と僕は言った。二日続けて
僕が死んだ夢を見て電話をくれた友人に。三日目の晩に ....
冷え切った水が緩み
地球の表面に蟲が蠢きだす
そんな時
不意に腐臭がする
今年もまた
春が甦ってしまった。
通勤路の途中のうち棄てられた畑に
めい一杯オオイヌノフグリは茂る
....
路肩に沿って歩く野良犬の後をついていったなら
冬を終わらせずにすむと思ったー小春日和のためにも。
行けるだけ行って不意にひるがえしたコートも
二月と三月の境界線を行ったり来たりしたのちに ....
北行列車は、かれこれ数年間は立ち往生している
車掌はいつも困り顔で客室に説明をしに来る
私はそれを聞かずに窓の外を見ている
雪が窓に張り付くとふわりとした光を持つ
「蛍の光、窓の雪」と歌ってみ ....
一体、これで何度目ー?
昼休み、カーテンの隙間から、
窓際に座る生徒がゴミを捨てるのをベランダから見ていた。
僕はそいつに近づいて、
「カーテンが揺れるだけだと思ったら大間違いだぞ!」
....
詩を書くことが、それぞれの書き手にとってどんな意味を持つのか。それは個人によって様々であるだろうが、おそらく書くことが自らにとっての救いになりうると感じている書き手が多く存在するものと思われる。書く ....
凪と鉛
曇が地へ落とす火
色より広いまぶしさの
まなざしのふちを洗う雨
水を踏み
坂をのぼり
鈍を振る
頭は 音になる
空に浮かぶ火が薄まり
他の火を ....
ポタージュが冷めるのを待てず
やけどする舌
冷たい朝に
湯気の向こうで
陽の光が磨りガラスにはじく
無邪気なほどきらきらと
関東地方の今朝は今年一番の冷え込み
半袖のニットを着た ....
ブライアンさんのおすすめリスト
(146)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
愚痴
-
プテラノ ...
自由詩
4
11-3-6
(笑)
-
亜樹
自由詩
8
11-2-28
消費者
-
yumekyo
自由詩
8+*
10-11-11
ほっぽう!
-
A-29
散文(批評 ...
1*
10-11-4
辻褄
-
プテラノ ...
自由詩
3
10-7-30
精算
-
プテラノ ...
自由詩
3
10-7-22
会話で起きたこと
-
プテラノ ...
自由詩
2
10-7-8
駅で分別されずに捨てられたゴミのエピソード
-
プテラノ ...
自由詩
5
10-7-2
ナミダのダム
-
くなきみ
自由詩
5*
10-6-25
大好きな詩人を紹介してみます__「北園克衛」
-
非在の虹
散文(批評 ...
10*
10-6-11
また会う日まで。
-
亜樹
自由詩
2
10-5-20
割れない卵
-
亜樹
散文(批評 ...
10
10-4-19
Born_to_Win_[snow_melody]
-
プテラノ ...
自由詩
1
10-2-2
【批評祭参加作品】逆KETIPA——極私的な詩のつくりかたと ...
-
KETIPA
散文(批評 ...
5*
10-1-9
変わってねーのは夕日だけ
-
プテラノ ...
散文(批評 ...
2
10-1-9
「名」馬列伝(11)_シグナスヒーロー
-
角田寿星
散文(批評 ...
4*
09-10-17
図式
-
プテラノ ...
自由詩
2*
09-10-3
「名」馬列伝(9)_ビッグテースト
-
角田寿星
散文(批評 ...
3
09-10-1
境界と鉄道
-
中江矩直
自由詩
1
09-9-18
選挙
-
プテラノ ...
自由詩
1*
09-8-30
「名」馬列伝(5)_ドルフィンボーイ
-
角田寿星
散文(批評 ...
3*
09-7-7
「名」馬列伝(3)_オースミダイナー
-
角田寿星
散文(批評 ...
4*
09-7-1
慰めの匂い
-
プテラノ ...
自由詩
1*
09-4-8
春のゾンビ
-
亜樹
自由詩
2
09-3-18
コート
-
プテラノ ...
自由詩
1*
09-2-28
夜光列車
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木屋 亞 ...
自由詩
4*
09-1-24
カーテンによる間違い
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プテラノ ...
自由詩
5
09-1-15
心の難解さへと向かう試み
-
岡部淳太 ...
散文(批評 ...
14+
08-12-21
夜
-
木立 悟
自由詩
5
08-12-20
白く。いつかの、いつもの。
-
ku-mi
自由詩
21*
08-11-10
1
2
3
4
5