すべてのおすすめ
波はもう台所まで押し寄せている
娘はバシャバシャ水を蹴りながら
学校の仕度に忙しい
妻は膝まで海水につかりながら
朝の牛乳を温めている
もしもの時のために集合場所を決めておこうか
と言 ....
ご用納めの日
いつものように
あなたのいる病院に行く。

いつものように
ねじまがったスプーンを
ふたりで使い
あなたの口に
夢を届ける。


あのね
今日、ご用納め
な〜ん ....
僕らの虹が逝った
二人で棺に入れると
弓型に過不足なく納まった
最後まで色たちは
混じることも濁ることもなかった
一緒に入れた物がはみ出ていたので
係の人が少し押し込み
蓋は閉め ....
休耕田に群生する
セイタカアワダチソウをかきわけるように
一両の気動車が港の方へと走っていく

スズメガの幼虫にかじられた痕のある
サトイモの大きな葉が
その風に揺れている

排水 ....
夢を見て泣いていた
スリッパが重たくて
空を飛べない夢だった
食後、健康に良いからと
母親がみかんを一つ勧めてくれた
外に出ると
街にサーカスが来る日だったので
誰も淋しくなどなかった
 ....
 ゴロしがぐね、
かちゃときの罵びん

 よくとめの帰しに
   ガザン、
     パ毛。

 野の雲、身すらくも
  奈菜フェル 
   藻爬p数 )))

メレぬこし 花咲 ....
 謹啓 Mr.チャボ様
 当フラワー団は本年九月の
 一日から末日まで
 「秋の七草キャンペーン」を開催いたします
 つきましては誠に勝手ながら
 キャンペーン期間中 貴方様への攻撃を
 ....
映画館のないその街の市民が
映画を観られる唯一の場所「公民館」
そこに私は技師として勤めている

 あなたがレコードを出した
 レコードで聴くその声はあの頃
 そうパブで私とはしゃいでいた ....
街灯の並んだ道を
一匹のかぶとむしが
低空飛行して進んでゆく

信号か何かの
赤い光を受けて
目玉も背中も
海老のようにぴかぴかしている

かぶとむしは
曲がり角で
ゆっくり ....
   私の中で歌っていた
   リズムはもう死んで
   あとには振子とぜんまいが
   解体工場の鉄くず同然に
   ゆっくりと瞬目しながら
   光の中に溶け出していくのだった


 ....
夜の母校に忍び込んで
安い酒を飲みながら
グラスを窓から落として割る
黒板に一筋の白線
暗闇を引き裂く流れ星
先生、わたし正しい答えなんて、大人になっても分かりませんでし ....
朝のラッシュ
車窓から空を見ている
空を隠す建物が透明になって
オレンジ色の光がまぶたの奥に沈んでいく
背中では別の人が空を見たそうに
少し宙に浮いている
腰のまがったひとが
夜のとばりに 星をうえていた
しんぼうづよく ことばを
なくす過程が 大切なのです
と おしえてくれた
 
 
οわだい

すべての話題を鮮やかに
祖父の話へと導き
帰結する

この人はたぶん
愛を知ってると思う



οあんこ

粒あんの饅頭と
こしあんの饅頭と

 ....
{ルビ銅=あかゞね}の地に影なす禿げ山は峙ち
ひと足もふた足も早く夜を招き入れる
時のか細き尾は見え隠れを続け
遠くより線路の軋む音が届く ....
わたし、総理大臣のあくびについて観想を述べたいの。あくびの尖端はからっからに観想してますね。あくびはフルマラソンを観想できそうですね。あくびにはどんな観想曲が似合うかしら。

わたし、川に記録され ....
手と、手が
触れて
砂埃でかすれ切ったあらゆる地面が
夕刻へ
厳しげに交錯するあらゆる細枝が
夕刻へ
落書きごと枯れているベンチのあらゆる褐色が
夕刻へ
夕刻へ、と
 ....
家具屋さんに忍び込もう
家具屋さんで暮らそう
昼間はソファで本を読みながら
目の前を通り過ぎるカップルを眺めよう
これから幸せになる予定ですか?
それならばエキスをちょっと
分けてください ....
夜の雨の
斜線、斜線、斜線、





秋の真昼の真下
やわらかい一続きのわたしの輪郭は
ある一続きの輪郭の生きていることを
やわらかく深く知ってしまった、そして ....
新しい歌は歌わない それが
はなやかな街でぼくの耳に
はしゃいで聞こえてきても
その旋律を覚えない

歌うのは若いころに覚えた
三つか四つの歌だけだ
このごろ流行らない拍子は
どれも友 ....
すこし遠回りな帰り道
緩やかにカーブしたその先は
西の方へとまっすぐ伸び
私の歩みを止めるには
充分な光景でした
いま少しで
山際に架かろうとする陽の
最後まで惜しみなく射す光は
山茶 ....
つ…
つ…


湿潤を終えた葉の首の付け根を冷気が断ち切れば
涸れた維管束の行く先が、風とされる
そしてその葉の薄い鋭い赤い輪郭が今度は
冷気を切ってゆく
ああ、切 ....
i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!

延延と続く背骨の隆起に虹を打付けていった
    ?ミシンを追いなさい?と

i!i!i!i!i!i!i!i!i!i!

チイキョ チイキョ  ....


西野が平原を歩いていると、前方に小さな小屋が見えた。小屋には東西南北に四つのドアがあった。

西野は南側のドアから入ろうとしたが、小屋の中には入ることができず、そのまま東側のドアから出て ....
(静かなるもののかげりに
文字は ばらばらになって
ぎこちない句読点をうつのをやめた)

とぎれとぎれ斜陽誓詞をよみあかす
 きょうゆう の後の
接続を どこにも連ねることが
できない
 ....
そのころ、と言っても今でもそうなんだけど
僕の遊ぶベースは六本木で
ヒマがあるといつも
終電でやってきて始発で帰る日々を送っていて
仕事の知り合いよりもこの街の知り合いのほうが多いとい ....
おはようございます。
(みつとみ)は晴れた日が続かないと元気がなくなるようです。
そこで。

道ばたで(みつとみ)を見かけたら、
鉢にいれて、水をあげて、
晴れの日はテラスやベランダに置い ....
アスファルトにいて、
わからない、
夏、激しい群青で遊び過ぎ、その果てに、
すっ、と発狂するようにしてひどく青く、
遠ざかる空、その秋の為なのか、
或いは ....
木の蝶
歩道橋の手摺りに置いた

棒に のっかってた
口元 陽に さわり

生真面目な終わりから始まる
朝に 応えるはず

腕の中で 木に戻り
変えられた 前の顔

幾度も 聴 ....
孤独を繕う句読点を無造作に並べて
線でつなぎとめただけの街
意味のない言葉は
空白を満たし
ちからなく溢れた
(思いのほか冷たい。)
それから
未消化の確執のように
近づいて
近づい ....
tomoaki.tさんの自由詩おすすめリスト(84)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
水没- たもつ自由詩1307-1-4
えらい_えらい- 草野大悟自由詩9*06-12-29
- たもつ自由詩2206-12-22
帰宅- たもつ自由詩17*06-12-21
みかん- たもつ自由詩1506-12-14
ゴロし- atsuchan69自由詩4*06-12-10
戦慄!怪人キキョウ男の野望(Mr.チャボ、戦士の休息)- 角田寿星自由詩1006-12-9
映写技師- 佐野みお自由詩706-12-4
かぶとむし- 吉田ぐん ...自由詩1206-12-4
時をおくる- 月夜野自由詩17*06-12-2
明日- ________自由詩8*06-12-2
朝焼け- 暗闇れも ...自由詩4*06-12-2
そろもん(導師の話)- みつべえ自由詩806-12-2
祖母のアラカルト- 橘のの自由詩606-12-2
銅夜(どうよ)- 遊羽自由詩5*06-12-2
延長- 葉leaf自由詩11*06-11-28
恍惚願い- A道化自由詩1206-11-22
家具屋さんに行こう- チアーヌ自由詩706-11-21
斜線時間- A道化自由詩1206-11-18
新しい歌は- 佐野みお自由詩606-11-10
トワイライト- LEO自由詩25*06-11-8
絶え間ない体- A道化自由詩1006-11-7
ミシン- 今唯ケン ...自由詩4*06-10-31
逆流- 葉leaf自由詩7*06-10-28
静止連想- つめきり自由詩6*06-10-27
silent_moon- いとう自由詩17*06-10-16
草花(みつとみ)の育て方- 光冨郁也自由詩11*06-10-10
遠い(頬、遠い)空、- A道化自由詩1206-9-26
陽になれ- 砂木自由詩7*06-9-23
- つめきり自由詩9*06-9-14

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