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道端の隅に
排気ガスにまみれながら咲く
一厘の小さな草花
名前さえ
呼んでもらったこともなく咲く
その花
誰もが
気づくこともなく
通り過ぎていく
....
繊細な冬よ
通り過ぎる季節よ
今なお届かぬ想い
遠ざかって行く夢
それでも 諦めないのは
春の訪れを知っているからなのだろう
無知ゆえの絶望
何度も口にした言葉
....
ノイズを避けて通れない街で
君だけが星
君だけが太陽
今日も君の真中を目指して
起きあがる
忘れてきたものは多い
これから手にいれるから
知らぬ間に傷 ....
通りすぎる人々
季節は白い季節
眩い青春の雄叫び
そ知らぬ顔の夕方のニュース
誰もが時代の洗礼を受けて
眺めはグレーなため息の街
限りある時間の中で起こる
....
冷たい壁に背をまかせて
愛しくある月日を
思うがままに流してく
いつの日か
ここから去るだろう
そして
いつの日か
出会うだろう
新しい一日
まだ ....
軽いめまいの横を通り過ぎる晩秋
人々の装いも移ろい行き
迫り来る冬をうっすらと感じる
すました顔をして行く通りの人
こっそり隠した心の凶器を磨く
使われることのないことを祈り ....
銀杏の並木
ならんで歩いたのはいつの日か
木洩れ日落ちる夕方に誓った愛
人の心は天気予報のように
目まぐるしく変わり
思いもしらない街に僕達を誘う
サイレントムービー
君との ....
幼い頃は不遇だった
両親は不仲でケンカばかりしてた
僕がその場を和らげることが使命だと思ってた
母は父への不満を僕にぶつけ
僕は妹や弟の不満のはけ口になり
わざとゲームで負け ....
夏が玄関口まで来てベルを鳴らした
こんにちは、私、夏と言うものです!
元気一杯の挨拶
その声だけで俺をいらつかせた
帰ってください!
間に合っています!
....
夢の中に巣くった蜘蛛
かたくなに
何も残せぬまま時は過ぎて
想いは届かない
胸の中で点滅するあなた
流れるように月日は過ぎて
あんなに恋焦がれていたあの娘のことなんかも
色褪せて
季節風に乗って運ばれる俺達
君の暖かい声
君の輝く瞳
君の柔らかな頬
すべて時の船にゆらゆ ....
慌しい時代に過ぎ去る季節の中で
僕達は様々なものを見
僕達は様々な経験をする
今日も明日も
乱れる心と降り落ちる絶望
引きずりながら前に進む
振り向くとそこに歩んできた道 ....
新緑に冴える風景の中に飛び込んで
心に積もった埃をぬぐうように
青い空のした
駆け出した
扉を開けようともがいた寒き日の記憶
心まで凍えそうになりながらも
残り火を絶やさ ....
いくつもの岐路に立って
流れる雲の下
永遠なんてないのだから
絶え間ないこの血潮の想うまま
流れているのか流されているのか
いつもの交差点では
運の悪さを象徴するように
....
上がったり下がったり
俺の心の温度
行ったり来たり
俺の旅路
どこに向かうかなんて考えるのは止めにした
自分の位置を知りたくて
確認するのももう面倒くさい
ただ今を生きることにし ....
安らぎのソファー
キミとのお喋りはメロディアス
枯れることをしらない泉のように
ほとばしり噴出する言葉のオーケストラ
キミの香りとキミの言葉とキミの感触と
感じるキミの温もり
....
もう夜明け前になりました
あなたは夢の荒野で戯れていることでしょう
時間は枕元に転がっています
どんな色の新しい日が僕達の行く手に待ちうけているのでしょう
世の中は混沌 ....
人一倍寂しがりやの俺は
時間に穴が空いたら
友達の数を数えるんだ
そっと心に温めている思い出達を
リボンをほどいて立ち上げる
短い時間旅行
見たこともない明日に向かっ ....
つないだ手のぬくもり
暖かな日差しに照らされ
おもわずステップしてしまいそうな
そんな
ある春の日
公園にはいり
芝生の上に仰向けで寝る
鳥達のさえずりが ....
ぼやけた日常の階段を昇る
朝日が眩しい
夕陽に涙が滲む
留まることを知らない月日に
忘れ物は山となる
積み重なる年月の重み
そうあってほしいと願う心は
時に裏切ら ....
広い空の見えない街角
電線に雀が止まってさえずる
地を這いつくばる俺達をどう見ているのだろう
擦り切れて勢いのなくなった魂は
春の暖かな太陽を切望している
透き通るよう ....
おぼろげに見え隠れするのは明日の自分
どうなるかなんて誰にも分からない
しっぽをまいて逃げ出したいのに
エイヤっと飛び込む勇気がほしい
過ぎ去ってしまえば笑い話
この壁の向こ ....
乾いた太陽の光を浴びて
胸に光る星のまぶしさ
艶やかな新緑がスタートラインで待っている
昨日までのこと
風船のように大空に舞いあがって
すれ違いのベクトル
約束の街角
零 ....
ほらごらん
星が瞬いているよ
風がまっているよ
きれいだ
きれいだろ
こんなに澄んだ気持ちになったのは何年ぶりだろう
災いは時として僕達を試す
うーん ....
朝起きると同時に自動販売機に向かう
どんなに寒くともアイスの缶コーヒーを買う
朝食はろくに摂らない
とりあえず精神薬を口に放り込む
摩擦の多き日が続き
僕の思考は混乱
....
すべり落ちてくる嘘の流星
隙をみせたら舐め尽くされる
枕元まで行進する藁をも掴む世代
神経は擦り減り
悪魔がゲームしている
深い闇が行き場を遮る
常に圧力のかかる後頭部
....
そこに咲く花の名前を知らない
知らないからと言って嫌いなわけじゃない
いや好きだ
この時代にあまりにも早足で飛び込んだから
花の名前を覚える暇がなかった
それでも 名前を知ら ....
わずかばかりのバイト代の一部を
母に送った
スーパー銭湯にでも行ってきてよと
妹が赤ちゃんを産み
子育ての大変さが分かった
ずいぶんと親を恨めしく思ったものだが
記憶がな ....
静かに寝息を立てる横で
青白いその横顔を見つめて
ため息をつく
どこに向かっているのかわからない
どこに行こうとも教えてやれない
不甲斐ないさ
俺は何もできやしない
....
せまいワンルームマンションの一室で
独り耳を澄ましている
街の喧騒は遥か彼方で
過ぎ去りし月日が俺の後頭部をくすぐる
失くして戻らないものは数知れず
今だにエンジンのかから ....
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