一番輝く星
山崎 風雅
せまいワンルームマンションの一室で
独り耳を澄ましている
街の喧騒は遥か彼方で
過ぎ去りし月日が俺の後頭部をくすぐる
失くして戻らないものは数知れず
今だにエンジンのかからないような
燻り続ける我が魂
少しずつ離れていく故郷
少年の頃見た光りはもう思い出せなくて
窮屈な社会の檻に入れられた考えるサル
やけに目に付くのは縄張り争い
レールの上を走る電車には乗り遅れたから
傷を舐めあうようにお前と二人
地図のない道をトボトボ歩いてる
透き通った夜空に一番輝く星を探そう
それが俺達の道しるべ
お前の脈を感じさせてくれ
温もりに飢えてる俺に