一番輝く星
山崎 風雅

 せまいワンルームマンションの一室で
 独り耳を澄ましている
 街の喧騒は遥か彼方で
 過ぎ去りし月日が俺の後頭部をくすぐる
 
 失くして戻らないものは数知れず
 今だにエンジンのかからないような
 燻り続ける我が魂
 
 少しずつ離れていく故郷
 少年の頃見た光りはもう思い出せなくて
 窮屈な社会の檻に入れられた考えるサル
 やけに目に付くのは縄張り争い
 
 レールの上を走る電車には乗り遅れたから
 傷を舐めあうようにお前と二人
 地図のない道をトボトボ歩いてる

 透き通った夜空に一番輝く星を探そう
 それが俺達の道しるべ
 お前の脈を感じさせてくれ
 温もりに飢えてる俺に




自由詩 一番輝く星 Copyright 山崎 風雅 2007-02-02 00:21:51
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