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走りきて吾が手をとりて飛行機雲
指さす孫は 1才と半


{引用=
   (孫=まだものが言えなかった頃)
単純に奇声を上げて喜こべる
子等に渇きし心ほぐるる

ねぎらいの言葉を明日はかけるべく
目覚時計の ねじを巻きつつ

奴凧吹かるるさまに幼子が
犬を追い行く 梅雨の晴れ間を

苔庭に ....
隣屋の塀にはびこる つたの青
さみだれに色 尚つやめきし

散歩にと さいそくにくる愛犬の
うったえる瞳に 重き腰あぐ
単純もよきときあると自らと
慰むるとき 時雨の音する


ふれ合いし手の冷たさは言はずして
春雪消ゆる早きを語る

尋ねきし人は留守にて山茶花の
散り敷く庭に一人ごちする

我が裡 ....
満たされぬ言葉想いて立ちつくす
足元に身をすり寄せる猫

故里のなまりやさしく語る友
友も故里をとく出でしなり

何着ても似合はずなりし我が年を
哀れがりつつせめて紅さす

故里の老 ....
傘持ちて吾子を迎えに行くことも
久し振りなり雨もまたよし

さりげなく扇風機の風 吾が方に
向けてくれし子は漫画読み継ぐ

見知らぬ子 通りがかりの吾れに寄り
トンボが居るよと ささやき ....
カラヤンのレコード買いきて おもむろに
娘灯を消して聞くがよしと言う

萬緑を濡らして夕立過ぎゆくに
近江の里の深き静もり

緑濃き萩の道もいく曲りか
蓮の花咲く池に出にけり
     ....
加茂川に降る雨と共に昭和逝く
 何時もと変わらぬ景色まぶしく

編隊のかたちに鴉帰りゆく平成となる日の夕空を

永かりし昭和の御代も終焉となりて
小雨降る 夜となりけり

親しめぬ言 ....
一面に広がる三つ葉のその中に
必ずあるさ君の幸せ


白摘の花編み飾る冠に
想いを隠し頭に載せる


幸せを探したあの日
夕暮れの色に染まらぬ僕らの心


四つの葉見つけた時の ....
君思ふわが名流るる滝つ瀬の
   はやき心をたれか止むらむ

紅の色に夏の葉かくす{ルビ山躑躅=やまつつじ}
   いでやかなしき人をぞみゆる

こころありや宵待草にあさつゆを
   ....
夏の野は沈黙の果てみつめあう
    だけのくちづけ唇に蝶


じっとして壊れないよう忍び寄る
    白い羽には光だけ射し


言葉などもはやいらない君をつれ
    夏の丘へと逃 ....
吹きぬける冷たい風の空高く
ひかりの鼓動は
静かにそそぐ



雪解けをあつめて川は哭いている
生まれたばかりのわたしの春に


ひとひらの可憐な花は弓使い
瞳砕けて曇りをうるむ ....
いつまでも
私は貴女の
子でいたい
そう思うのは
我が儘ですか?
 
いつの間に
貴女の背丈
追い抜いた
疲れた肩を
そっと抱き寄せ
 
これからは
貴女のことを
支えたい ....
光なく音もたてずにうねりゆく野火の描く蛇さまよういのち



はねのける受け入れるだけが生でなく争うことは戦いでなく



足跡も足音も絶え他を焼かず自らを焼く火を歩みゆく ....
北へ行く電車の音を聴きしよる瞼の奥に郷里はありて

五月空美貌眩しく輝きて刃のごとくにわれをつきさす

夜風吹き揺るる蠅取紙の蠅われの孤独は夜に膨らむ
夏蝶が荒野をぬけて来し時に大地の眼はするどく開く

青年はミケランジェロに惹かれやすく告げし身深く一羽の鷹に

夏の夜に堕天使つひに優れたり星月夜すぐわれに近づき
青年は蛮声あげる暗黙の絵画のような空にむかって

麦垂れるわが過ちを焦点にあたたかき闇充満してゆく

失うものなければ雲の峰仰ぎ草笛吹きつつ孤独を癒やす
わが春の分身とよびたき青き種子大地の暗み信じて沈む

いちめんの麦の青みのなかにいて思ひつげよとわが背押す風

上空の子燕のみが新しく街にはびこる意思なき者は
頰杖でまどろむ窓辺何もかも
    透き通ってゆく水晶夜にて


草のゆめ針の夢またむらさきの
    時のうつろい夜は傾き


果敢ないと花びら時に散るならば
    ....
水も{ルビ狭=せ}に 現当眺め {ルビ花筏=はないかだ}

       往く時さえも ただほひろかに




わくらばに 行き逢ふ道も  ....
吹雪舞ふ街並暗くなりゆきて
車の尾灯赤く際立つ


娘の買いしロシヤ民謡の低き声に
ほれぼれと聞く灯を消す部屋に


隣家に毎日来る左官屋の
両肩に今日 サロンパスあり


ま ....
冬の夜見上げる空の夢の種
一つ一つが眩く光る

春の朝道の片隅夢の芽に
新たな時の始まり想う

初夏の日に空に伸びゆく夢の枝
遠い山まで連なる姿

夏の海入道雲の夢の葉が
繁る姿に ....
春の朝ようやく見えぬ霜柱
緩むは時と心の中も

春の陽の照らす大地の暖かさ
{ルビ温=ぬく}むは土と心の中も

春の道見せ合う初の制服に
歩むは足と心の中も

春の風少し強くは吹くけ ....
春の色に月やあかきと問ふ人の
かざしにせばや八重桜花



あらし吹く春ならずともこぼるるは
恋のこころの花とこそ知れ



仮初の夜にも似たるかいささくら
 ....
麗らかな春の匂いはどこにある
梢の先の小さなつぼみ

清らかな春の光はどこにある
川に流れる小さな雫

ゆるやかな春の動きはどこにある
日なたで伸びる子猫のあくび

新しい春の心はど ....
春の陽はひとりの心を置きざりに
    雲の流れのさみしい空に


たわいないふとした言葉にはしゃぎ合う
    風を摘む指花を折るゆび


春の日は濃いめのお茶にまっさらな
    ....
背にひたい押しあてているどこよりも海から遠い場所のざわめき



「お大事に」はさびしい言葉云いかけてやめた言葉を思う道行き



やや強き風が発ち口噤むとき岬のようだホームの端は
 ....
青柳
背なに負いたし
子をあやし
 
揺らるる君も
笑っているか
薄色の文引き結ぶ梅が枝に
  あはれこよひも花の咲くらむ


花に積むはかなき雪の消えしとき
  心づくしの香ぞ立ちにける


東風吹かば北野にかへる白梅の
  ごとにかなしきひとよ ....
舌先でかるく転がすペパーミント
    君の涙の訳はきかない


雨が降るだから今すぐあいたくて
    水玉模様の傘さしてゆく


まぶた沁むほんの少しのメントール
    ただ甘 ....
未有花さんの短歌おすすめリスト(171)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
昭和五十五年- むさこ短歌7*07-6-16
18P_「短歌2」より- むさこ短歌8*07-6-14
平成19年6月9日土曜日_17:45- むさこ短歌12*07-6-10
14P_「短歌2」より- むさこ短歌12*07-6-9
10P_「短歌2」より- むさこ短歌13*07-6-7
8P_「短歌2」より_〜_昭和四十年- むさこ短歌10*07-6-5
7P_「短歌2」より_〜_昭和四十年頃- むさこ短歌13*07-6-4
12,13P_「短歌2」より_平成元年- むさこ短歌11*07-6-3
clover- 秋桜短歌8*07-5-31
恋夏草(れんげそう)_______■古語の宴参加作品■- Rin K短歌28*07-5-28
沈黙と蝶- 石瀬琳々短歌14*07-5-25
◆春の扉- 千波 一 ...短歌24*07-5-13
お母さん- 秋桜短歌707-5-13
火と歩み- 木立 悟短歌1107-5-11
蠅取紙- 村木正成短歌2*07-5-5
堕天使- 村木正成短歌5*07-5-4
草笛- 村木正成短歌2*07-4-29
大地- 村木正成短歌6*07-4-28
水晶夜- 石瀬琳々短歌21*07-4-17
生滅流転- 朱雀短歌6*07-4-11
6P_「短歌2」より_〜塩田より京都へうつる時_昭和三十四年 ...- むさこ短歌16*07-4-4
夢の四季歌- ぽえむ君短歌4*07-3-25
春の朝- ぽえむ君短歌8*07-3-23
月下咲羅(げっかさくら)___■古語の宴参加作品■- Rin K短歌20*07-3-22
初春の歌- ぽえむ君短歌16*07-3-20
三月うさぎ- 石瀬琳々短歌17*07-3-16
海から遠い- ソマリ短歌1707-3-5
揺らるる- 黒子 恭短歌807-2-25
_こいぶみ___________■_古語の宴__参加作品■_- Rin K短歌16*07-2-21
ペパーミントキャンディー- 石瀬琳々短歌13*07-2-16

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