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いとなみのなかの火の合い間に
そそがれる水の熱さを見ている
波に至る前の波
拙いはじまりのはじまりを見ている
橙色が溶けてゆく
水は
話しつづける
霧 ....
この世には
憶えることが多すぎる
虹の色の数 足す
闇の色の数ほどで
いいのかもしれない
目に映る目
わたしの目
わたしを見ない目
片方の帰路
世界は座る
金と緑
光のなかの暗さに手を染め
窓の奥の星に触れ
重なり飛び去る 灰のはざま
崖に ....
静かな日
雨の海
庭の瞳
はざまとはばたき
銀と鉛
指ひとつ
滴のなかの
鉄 ひとつ
息の道に立ちどまり
手首を返し 風を離す
緑の陰の水が動き ....
生きものたちが空を揺らし
雲の間に鏡をつくる
午後から夜へ
鏡は割れ
鏡は増え
ひとつひとつに
生きものたちの息を映す
青 灰 灰 青
銀 燐 燐 銀
まわ ....