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跳ねる小虫がとても目障りで
ティッシュを数枚重ねて包み
一思いに握りつぶした時
口の端は確かに歪んでいた
誰かが主張する正しさとやらの裏側には
賛同と共感を請う自己愛が垣間見えて
どう ....
何もかも解ったふりをして
相対論をただ受け入れていれば
物分りの良い紳士として評価されることくらい
知らないとでも思っているのだろうか
ただ私が幸せであればいい
ただあなたが幸せであれば ....
伸ばした指先に触れた
温もりが薄れるたびに
寂しさが生んだ幻だと
自分に言い聞かせてた
何度目かの言い訳の後
振り返った道の向こう
通り雨に濡れた路面に
微かな足跡が続いてて
....