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スケッチをするのにも飽きてしまって
ずっと前とずっと先のことを見つめてみたんだ
どこから来たのかどこへ行くのか
捕まえたと思ったことばは
僕の手の中ですぐに輝きをなくす
子ども ....
マグマみたいに燃えタギル涙を流すことが出来た
二十歳の頃、何でも誰の前でも迷惑なほどすぐ泣けた。
好きな人はひとりだけだったし、裏切られて
責めることもできた。そしていつでも明るい朝が来た ....
音楽を止めないでくれないか
溢れてくることばをまだしばらく忘れてたいんだ
音楽を止めないでくれないか
静かな場所はあまりにも俺自身だから
言い訳や弁解は好きじゃない
真実はいつでも変化し ....
わたしは一遍の詩
およそ80年かかって朗読される
妻でもなく
母でもなく
女ですらなく
眠って起きて紡がれる一遍の詩
残念です
あなたの耳に届くのは
この美 ....
ことばのひとつひとつに立ち止まるあたしは、
昔からあまり小説が読めない。
『物語を読むことは種を蒔くことなんだよ』と、いつだったか
あなたは言った。にくしょくじゅうのキバみたいに研がれ ....
夏休みになると自転車で旅に出る男の子たちがうらやましかった。
大きな国道沿いの集合住宅から、蝉のぬけがらを轢いて、
日差しに溶けないように黒くなる細っこい脚の駆け出す
立ちこぎの夏を横目に ....
<えいえんに>
わたしずっと退屈していて。
発泡スチロールのカップのなかで干涸びた麺が
戻されるのを待ってる。シールされたフタ。
肉らしき茶色の破片、卵のいろのスポンジ状、
....
ポエムが生活を横切ることがあります
最近増えてる気がします
たなびかないわたしの毎日を
理由もなくそそのかします
今朝もあわただしく流れました
飲むことを忘れていた珈琲にミルク ....
くたびれた頭を枕にあずけて
今日をほどいていく
僕の一日の終わりに
ながれはじめるイメージはいつも同じ
恋しいひとの部屋までの家路
急な坂の上、五階の角の窓、
高みに近づいて行 ....
死から誕生までの、孤独な旅
あんたは今どこらへんに居るの
ジャックパーセルで
生暖かいぬかるみを歩く
レストインピース?
お祈りはしない
生まれ変わりも信じてやらない ....
今朝すれちがった女の子のビニール傘の
持ち手の色は雨の街に浮き立つ人工ピンク
沈むことのない色をのせてまわる世界で
雨にも負けズ人類は渇く
ピンクというのはなーんか迷っている色
赤と白の ....