すべてのおすすめ
良質の音楽の
流れるラジオ
ありがちな詩集片手に
窓際座る
シュンタロウ氏は
宇宙人のようだ
リュウイチ氏は
格好いい酒呑み
マーシー氏は
詩をよむに違いない
ヒロト氏 ....
わたしは生来みなし児であったので
血縁のおそろしさを知らない
また血の繋がりの
ありがたさも知らない
血の糸がもつれからみあい
愛憎きわまる悲喜劇に
みなし児らは失笑するの ....
ヒマラヤほどの消しゴムひとつ
ミサイルほどのペンを片手に
と歌う
キーボードで打つ
明朝体より
紙の上で躍る文字
走り書きの痕跡を
つまづきながら
歩いて見る
言葉は ....
ポタリと
命の落ちる
道の上
アスファルトから
立つかげろう
コンクリートのすきま
小さな草が生えている
地下にしみた
血を吸って
ポタリと落ちた
命を吸って
屋 ....
僕はおさなかったので
ミッキーマウスが
消防夫だったりした
脳膜がメンマになって
少しおかしかったりした
火星人に思いを馳せると
くしゃみが出そうだった
トタン屋根が何かを
....
日々、邁進するヒトの社会
縮こまる手足を折り曲げて。
ひびわれる窓ガラスの何万枚
千千にちぎれる宇宙の意が儚げで
ただれるような煩雑さの中
かがんで感覚の確かさを嗅ぐ。
唯、意志す ....
だってなにしろ
どんどんと
すべてとの関わりというものが
変わってゆくので
つかもうとしてもただ宙を掻く手の
指のあいだから見えるものを
過去とでも呼ぶしかないじゃないか
なにし ....
眠りからとけると
部屋はあいかわらず
自分色に汚れた壁床
今日こそ外へ
世界を捉えにゆこう
風に晒されにゆこう
くるまるシーツをはがし
自己臭に鈍った嗅覚でさえ
感じる匂い ....
食と職
働いて食べること
ショクをもっと自由に
無と夢
一日一生
ムを呼ぶ睡眠
血と地
地縁血縁
チヂみだれ
哀と愛
愛する哀しみ
アイいれたがわず
詩と死 ....