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アナログ時計の夕日が沈む頃
わたしにSOSが届く
しなやかな息継ぎが人人を魅了する
そんなクロールに憧れるだけの
泳げない魚は歎いて、ついに
陸に出て腹をみせて
跳ねて転がってそして
....
口笛が苦手だった
草笛はもっとダメだった
シロツメクサの冠も
首飾りも夢で終わった
風がみてたそんな時代
いまは遠くわたしが望む
たぶん背丈は六歳の頃
レンゲソウが頷いていた
....
LEDがかなしい
白熱球がなつかしい
かつては手許の60Wが
わたしの世界の太陽だった
壊れて久しいエスプレッソマシン
夜にはしらふで眠らなくっちゃ
憧れていたジッポーは
あまりに手 ....
何度振り返ってもあのタンポポ
踏まれる場所に咲いている
アスファルトから芽を出して
どうしてもそこが良かったんだね
風からの問いに頷くように
そよいでもみたそうな
けれど地に這って咲い ....
雀の寝床をみつけても
太陽起こしちゃいけないよ
雀はぐっすり夢のなか
お米がいくらも食べ放題
雀を昼間にみかけても
天気は気にしちゃいないから
きょうの糧には何を得た
それだけ案じて ....
朝凪の浜に降り立ってみると
詩が
たくさん打ち上げられていた
、それらには
誰にでも読めるようなカタチで
詩
と書いてあった
それぞれに棘だとか
ウィルスだとか
病原菌だとか
....
LEDひとつに
頼るだけの夜の一人は
優しい時間を知っている
あのひとがくれて
のこして経った
時間もまた
優しくて
十二月だ
死をふたつ知っている
十二月だ
あした雪は降らな ....
爺ちゃん
本当の爺ちゃんじゃないけど
本当の爺ちゃんみたいな
爺ちゃん
筋の通った生き方を
と
辛抱強く
教えてくれた
わかるまでに何年かかったのか
、だけどさわかったけどもその前に
まずはお ....
吐く息が部屋のなかでも白を語る
かじかんだ爪先に靴下を与えるでもなく
窓の外
早すぎた目覚めがかなしく
ひとりを悟る
{ルビ時間=とき}に負けて
遠のいてゆくあなたの微笑みは
ま ....
わたしはかなしみに愛されているんだ
と確信した夜があった
抱きしめてください
とわたしは言った
かなしみはそっとわたしの許に降りてきて
降りてきて
隣に寄り添って理由をたずねて ....
つらい暗い夕暮れ
ひとりを噛みしめる時間
あとにしたカフェで飲んだ
クランベリーソーダを思い返している
霧雨のなか
あえてテラス席で
はじめたばかりのタバコ
慣れない手つきをごまかし ....
たとえば、試しに
全部デリート
ですね
脱皮したいならば
それを聴いてわたしは
混乱した
そして懐いていた哲学が
机上論で
偽りの主義
だったことを知った
永遠
を信 ....
俯いている
野の可憐
淋しさ
知りつくし
風のなか
すべなく揺れながら
なに思う
君
誰かにいつか
手折られる
のだろうか
それとも永遠の
忘却が
待っているのか
....
夢の入った封筒を
そらの手にまかせたんです
翼をいただいた封筒は
薫風にみちびかれて
ゆくでしょう
かなうかなって
膝をかかえてうずくまる
あの少女のころの
いまのわたしに伝え ....
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