すべてのおすすめ
 冬枯れの樹の下でなぜ孤独を感じる必要があるのだろう。
 そんなことを自分に問うた事のある人が一体いくら在るのだろう。
 自分に課した約束を反故にした人は一体幾人いるのだろう。
 犯した罪の ....
 新たな年の目覚めと共に、大いなる父、
 日輪は、貧しき山麓の村を照らす。
 明けましておめでとう、という言の葉が
 人々の白い息に紛れて、辺り一面散り散りに輝いている。

 過ぎていっ ....
なぜだか私は卑怯者のように口を閉ざしてしまった。
まるで描写に値するものを失ってしまった画家のように。
よもや今に始まった訳でもあるまいに。
そう、私は穴蔵の鼠で人知れず格闘しているのだ。
 ....
群衆の中を往き交う海猫達の叫びはなおも遠く、
この胸の錆び付いた音叉には共鳴しない。
道端で音楽を奏でる者たちに、路地裏の住人は白けている。
彼は言う。ペインが足りないのだ、と。

人は ....
夢の中に突然現れた君は、まるで僕の古くからの親友のようだった。
君はピアノの前に座り、こんな曲が出来たんだ、と僕に教えてくれた。
僕は君の口ずさむその曲にいつしかハミングしていた。
それはな ....
散り敷かれた落葉に半ば埋もれかけている公園のベンチが私に語る。
この人間の抜け殻のような落葉達のお陰で私は寒さをしのげるのだ、と。
お前はお前のその心を寒さから守ってくれるものを持っているか、と。 ....
時空のゆらぎを感じて漂う心情。
ある時は旅情となり、またある時は慕情となる。
孤独に縁どられた私の過去の墓標の前には、
今はもう懐かしさを感じさせるものばかりが並んでいる。

私が嫉妬を ....
何でもなかった一日が、
特別な日になってから四年が経った。

 
君の笑顔は夏の向日葵よりも眩しくて、
卑屈だった僕の心を照らしてくれた。

僕の悲しみは悲しみでなくなり、
母なる大地 ....
緑の雪の降る街で、
幼い少女が夢を見る。
ガラスの靴が欲しいの、と
サンタクロースに願ってる。

外は明るいクリスマス。
少女はぱっと飛び起きて
大きな靴下覗き込む。

赤い袋に ....
海を見ていた。
赤い靴を履いた仏蘭西人形は何処へ行ってしまったのだろう。
微かに横浜の匂いのするあの応接間に
何か大事なものを落としてきてしまったような気がする。

それは心?愛?
自 ....
朝霧の中、銀色の竪琴を持つ者は歌うでしょう。
森の教会に昇りかけの太陽を見る者は、笑顔で挨拶を交わすでしょう。
今日という日の訪れに、新たな希望を見出す者は、
竪琴の伴奏に歌う野鳥の姿をも見 ....
残雪の山の息吹を彼方に見遣り、
今この胸に響く魂の鼓動。
笛の音に松の枝はそよぎ、
今此処に在る事の旅情を唄う。

遮る者も無く、また、憐れむ者も無く、
無頼の道の誘いにただその身を委 ....
さみしげなあなたの面影が私の感性と同調する。

あなたは燦々と輝く太陽を信じてはいないのでしょう。
あなたは夜空に瞬く星星の光を吸収して、
数々の詩を編みました。
ボードレールの戦慄の泉を飲 ....
記憶の扉の鍵は締めないほうがいい。
綴られた思い出に机上のペンは饒舌で、
蘇る風景は良質な硬石のようだ。
不変の美が穏やかに語りかけることもあるだろう。

共に生きた証は残したほうがいい ....
健全な夕暮れに秋の冷たい風が吹く。
私は人生の喜びを一人の詩人に教わっている。
心の師は人生を達観している。
そのため私は私の境地を再確認出来るのだ。

疲れた頭に師の言葉の数々が染み渡る。 ....
雲海に沈む太陽に心が沸き立つ時、
私はもはや一人ではない。
この道はあなたも通った道。
過去に飛翔する魂を私は許した。

生への鼓動がこの道をゆく。
私の視点の先には常に未来が横たわる ....
高原にそよ吹く風も冷たく、歓喜に満ちた秋の午後だ。
遠くを走る小海線に乗客たちは陽炎のようで、
近くの白樺林をくっきりと現実のものとしている。
道端に咲くコスモスに子供たちの息吹を感じる。
 ....
挫けそうな心に運命が扉を叩く。
足音を忍ばせて私の部屋をうかがっている気配を感じる。
私はしばしものを書く手を休め煙草に火をつける。
天井に立ち昇る煙の中にポーの大鴉が浮かび上がる。

 ....
秋のほんの少し気取った風に公園のコスモスが淡く揺れる。
黄昏時に語らう恋人たちは私にささやかな幸せを運んでくれる。
感情の昂りを抑えるために訪れたこの公園の静けさはちょうど良い。
私の嗅覚は ....
午前五時。満たされた心に筆が泣いている。
家を出て川辺に立ち、今は何も語らないせせらぎが時を刻む。
頭にぽっかりと穴が開き、そこに寂寞が広がるのはなぜ?
こんなにも心は満たされているのに。
 ....
たわんだガラス窓をひたすらに登ろうとしている羽蟻を見ていた。
同じ動作を飽きもせず繰り返している。
彼はなぜその小さな背に生えている羽を使わないのだろう。
よく見るとその羽は見る影もなく疲れ ....
煤けた屋根裏部屋でまだ見ぬ宝物を探すような胸の高鳴りを感じる。
僕はトム・ソーヤであり、私は赤毛のアンであった。
一方に父方の威厳を、また一方に母方の愛情を持つ感覚。
目に見えないものを見、聴こ ....
肖像画の視線にパリの焦燥と倦怠を感じる。
日々の疲れが重くのしかかるように絵画の中の瞼がその眼光を弱めてゆく。
彼女の視線の先に映っているであろう私の顔はいつしか歪み、
誰に語る訳でもなしに ....
朽ちてゆく薔薇に敬虔な祈りを重ね合わせる深夜の戯れ。
矛盾のように見える行いのうちに机上の蝋燭の火がゆらゆら揺れる。
古い書物の中、詳細に描かれる神々の行為に戸惑いを感じ、
劇的な出会いを求める ....
気が付くと私は広大な庭園の前に立っていた。
そこは薔薇の花で埋め尽くされ、屋敷へ続く道は整備されてはいなかった。
庭園の向こう、遥かなる屋敷の全貌は見えない。人間を死の果てに導く薔薇の棘が道を ....
雨上がりの木立の緑は歓喜に溢れている。
森の音楽隊が優しい音色を響かせる。
今はオルゴールの狂乱も記憶の彼方に薄れゆき、
深い瞑想の時に親しむ。ある厳かな雰囲気を持って。

等身大の天使 ....
川のせせらぎに今ひとひらの葉が落ちた。
すべての音や空気や木々の彩りが秋に向かっている。
突然の驟雨でさえも、今はもう晩夏の趣は無く、
ただひたすらに秋の匂いがする。

日本の秋が今年も ....
澱みの時を超えて、今再び大空を飛翔する。
冷ややかなあなたの眼差しを全身に浴びて、
それでも希望に満ちて、全ての生に感謝して。
鳥瞰する大地が平和で満たされる日を祈って。

行動する者は ....
夏の余韻を残しつつ私の机上に秋が来た。
窓辺から吹いてくる風はいまだ悩みを含んでいるが、
黄色く色づく葉のそよぎは過ぎ行くものの抒情を超えて、
現実と幻想の間をゆらゆらとはためいている。
 ....
真昼の荒野に陽炎が立つ。
茫洋たる荒地の果てに大海の在るを望む。
私は干からびた海月だ。
海月に語る者は在るか。(それは心の語り手であるか。)

自らの体に楔を打て。その裂口を見よ。
 ....
北大路京介さんのヒヤシンスさんおすすめリスト(127)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
樹下にて- ヒヤシン ...自由詩7*14-1-12
梅に想う〜新春に- ヒヤシン ...自由詩8*14-1-5
粉糞- ヒヤシン ...自由詩9*13-12-22
夜空- ヒヤシン ...自由詩9*13-12-14
真っ白な夢- ヒヤシン ...自由詩8*13-12-4
冬に立つ- ヒヤシン ...自由詩9*13-11-21
幸福のゆらぎ- ヒヤシン ...自由詩9*13-11-18
結婚記念日〜愛する妻へ贈る詩- ヒヤシン ...自由詩11*13-11-9
グリーン・スノウ・タウン- ヒヤシン ...自由詩5*13-11-7
ひとりぼっち- ヒヤシン ...自由詩5*13-11-7
朝のひと時- ヒヤシン ...自由詩8*13-11-7
現代- ヒヤシン ...自由詩7*13-10-31
闇を巣食う- ヒヤシン ...自由詩6*13-10-24
生への絆- ヒヤシン ...自由詩9*13-10-13
とある詩人へ- ヒヤシン ...自由詩11*13-10-13
美ヶ原への想い- ヒヤシン ...自由詩10*13-10-13
美しき村- ヒヤシン ...自由詩9*13-10-8
戦うということ- ヒヤシン ...自由詩13*13-10-8
癒着から生へ向かう- ヒヤシン ...自由詩7*13-9-29
しののめに立ちて- ヒヤシン ...自由詩10*13-9-28
ある社会の中で- ヒヤシン ...自由詩11*13-9-27
ありがとうね。- ヒヤシン ...自由詩9*13-9-25
狂騒- ヒヤシン ...自由詩9*13-9-21
一夜の祈り- ヒヤシン ...自由詩4*13-9-18
恥知らず- ヒヤシン ...自由詩9*13-9-15
時流- ヒヤシン ...自由詩5*13-9-14
秋の音- ヒヤシン ...自由詩6*13-9-12
飛翔- ヒヤシン ...自由詩8*13-9-12
秋の始まり- ヒヤシン ...自由詩9*13-9-1
茫洋- ヒヤシン ...自由詩9*13-8-31

Home 戻る 最新へ 次へ
1 2 3 4 5 
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する