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灰色の大気に支配されたこの世界は
狂気の如く廻り続ける。
それはまるで
角のない{ルビ賽子=サイコロ}のように。
答えを導き出すこともなく、
宇宙の隅で停止することもなく、
誰かの ....
君は理解していない。
人と別れるということを。
私と別れるということを。
そうやって無邪気に笑って、手を振って。
さよならを言うだけで良いと思っている。
やがて沈みゆくあの太陽と同じ ....
道端の、視界のほんの隅に咲く
名も知らぬ一輪の花を見て
嗚呼、こんな風に強くなれたらと
密かに望む自分がいた。
どうしても強さの証明が欲しくて
その{ルビ薄紫=あさむらさき}の小さな花弁 ....
我、汝の姿を映す者なり。
残酷なまでに偽り無きその姿、
{ルビ粧=よそお}いは夜に生きる{ルビ月魂=げっぱく}の如し。
覗けば混沌、砕けば虚空。
覆えば真実、晒せば嘘。
爪を立てれば軋み ....