すべてのおすすめ
例えば地に足が着地したとして
曇り空と背の高い建物の間に
そっと手を差し入れることもできるし
湿っぽいから霧を出してもいいし
花のように丸くなることもできる
後悔はな ....
夜の頃
いよいよ視力を盗まれて 往生する そう幾つもない階段を
丁寧に降りていく 16,17,18,19,と数えていった
山の神様が 遠い方からしょっぱい種を飛ばし
加 ....
ちいさな姉さんたちが
あぜ道を鮮やかに歩いていく
カモミールとか
ベルガモットだとか
とても香りの良い会話をしながら
ちいさな光る粒を落とし
それを知らずに踏んでしまうと
しばらくの間、 ....
メロウ おまえ ちい先生を見たか
庭の大きな老木に しあわせにしがみついて
羽化をする せむしの 背から
ギラギラとした 出てくるんだ
真っ昼間から 羽化だぜ
メロウ おい メロウ おまえ
....
身近なものに世界という名前を与える
だから私たちは世界を知っている
世界という名前を与えた私たちは
神である
*
おのおのが良いと思う形で祈り
....
{引用=
鱗はがし
}
ぐったりとした坂の両脇
片付けられたばっかりの ここは小さな店屋さん
向かいではやけくそなハンマーが突き出た骨を打っていて
....
エゲレスで
イエローファット病が流行ってからは
刺繍入りのコルセットなんて、とか
上等の砂糖菓子なんて、とか
囁かれてしまって
女たちはとても恐れた
個体によって差はあるけれども
た ....