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風が光っている
それを
瞼の裏で感じて


われに五月を


犯罪的なほどに
短いスカートをはいた
女子高生の耳元で
一編の詩を
ささやいてみたい

気が合えば
ふたりで ....
かみさま って
ひらがなで書くのは反則だ
世界 ってやつをひっぱり出すのも
ルール違反ってことにしよう

そこから
おれたちはまず
書きはじめなくてはならない

雨上がりの
濡れた ....
君は

言葉を見たか

路地裏の突き当たりの
饐えた臭いのする真っ暗闇の中から
ゆっくりと立ち上がる言葉を見たか

君は

言葉を見たか

見知らぬ星座の片隅に
燦然と輝く小 ....

永遠に
閉じる日が来ても

耳は
絶対に閉じないでいて
わたしの声を
受け容れていて

肩越しに過ぎてゆく
景色の速さに
その
狂おしいほどの
純粋さでしがみついて

 ....
胸騒ぎがするので
メリークリスマスと
小さな声でつぶやいてみた

すると
それが合図だったかのように
リンゴが枝から落ちる

落ちたら
すぐに
腐ってしまう
それはいつものこと
 ....
水の流れのはじまるところを想像していた
爪でつけた引っかき傷の薄くなって消えていくのを見つめながら
それはスピードについて考えることにとてもよく似ている
夕暮れはいつもゆっくりと訪れたかと思うと ....
朝の
アスファルトの冷たさの上に
巣から落ちた小鳥が震えている

拾い上げて
掌の中で
戸惑う様を見つめる

鳥が

一羽の鳥が
号泣しながら
地平線の向こうに飛んでゆく

 ....
いもうとは
もうすっかり大人になって
今ではもう三人も子どもがいる
少女だったいもうとは
母になって
まるでロボットのように
家事をこなし続けている

リビングの隅の
古くさいカセッ ....
やりきれない憂鬱に
身体ごと飲み込まれそうなときは
とにかくバナナを食べる
何も考えずに食べる

午後のダイニングテーブルの上に
少し茶色く変色したバナナの皮が
脱ぎ捨てられた下着みたい ....
「遠くまで来てしまった」

そういう感覚は

地方都市への出張で立ち寄ったコンビニで
訛りの強いレジ係と短いやり取りを交わす瞬間でもなく

海外の小さな空港のロビーで
トランジットの待 ....
件名:さびしさについて

というメールが
知らない人から届いた

開いてみたら
ただのエロスパムメールだった

無性にさびしくなった
ゆっくりとひらいてゆく 瞳の奥にある泉
深い水色の かなしみに似た 透明な水
ちいさな しかし 底の見えない泉

そのほとりで 小鳥たちは さえずります
悲鳴のような声で 切り裂くように
 ....
わかりあえる なんて これっぽっちも思ってないから
せめて わかりあえてるポーズだけでもしようか
微笑みあって 握手して ハグして

それさえもできない相手とは 殺しあえばいいじゃないか
心 ....
そう そこに意味はないんだよ

ソーダの泡 はじけて

いつか 消えてしまうように

あるがままに あり

消えるがままに 消えていく

だから 光 とろけるように

のみこん ....
ハァーイ
バブゥー
チャーン
カミソリみたいな風が
叩きつけるみたいに吹いてて
シアン100%のウルトラブルーの空には
殴り書きみたいな雲が
でたらめな速さですっ飛んでいく
そんなわけで
寒くてどうしようもないので
 ....
詩を書こうと思って
パソコンに向かってみたものの
書けない夜は
やっぱり書けないのだ

よく考えたら
夕食を食べていなかったことに気づき
そしたら
おなかが減っていることに気づいてしま ....
#71

 ありきたりな憂鬱に
 絶望なんていうおおげさな名前をつけて
 誰も見たことがないペットみたいに
 かわいがって育ててんだろ
 そんなのどこでも売ってるぜ



#72
 ....
黒犬が冬連れて来る稲光


落武者とロボット深夜感電死


君緩めるなかれスピード!スピード!


落ちてゆく背骨を走る重低音


手裏剣の尖ったところで指を切る


海 ....
午後の生ぬるい図書館で 退屈と眠気のあいだを 振り子のように行き来しながら

頭の中では 隣に座った 白いブラウスの女のことを考えている

読んでいるわけでもない太宰治のページの端を 人差し指 ....
北大路京介さんの大覚アキラさんおすすめリスト(20)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
われに五月を- 大覚アキ ...自由詩1108-4-14
希望- 大覚アキ ...自由詩2608-1-16
言葉を見たか- 大覚アキ ...自由詩1607-12-28
pledge- 大覚アキ ...自由詩12*07-7-18
モンスター- 大覚アキ ...自由詩1807-7-17
スピードについて- 大覚アキ ...自由詩407-6-20
告解- 大覚アキ ...自由詩607-6-5
いもうとワルツ- 大覚アキ ...自由詩407-6-1
バナナ- 大覚アキ ...自由詩607-5-31
distance- 大覚アキ ...自由詩507-5-31
さびしさについて- 大覚アキ ...未詩・独白907-4-13
spring- 大覚アキ ...自由詩307-4-10
君に自由を見るのさ- 大覚アキ ...自由詩307-4-6
- 大覚アキ ...自由詩7*07-4-3
流れよ我がヨダレ、とイクラちゃんは言った- 大覚アキ ...未詩・独白4*07-3-22
ウルトラブルー- 大覚アキ ...自由詩707-3-20
春キャベツとアンチョビのパスタ- 大覚アキ ...未詩・独白507-3-16
フラグメンツ(リプライズ)_#71〜80- 大覚アキ ...自由詩15*07-1-23
ヘヴィメタリリック・2- 大覚アキ ...俳句506-11-24
ニンゲン失格- 大覚アキ ...自由詩1205-7-21

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