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支柱にくくりつけられたブランコが
凍りついた蜘蛛のように空を見ている
荒れた鴉の羽の朝


外灯に雪は群がり
連なる柱を傾けている
曇のなかの雫の陽
道を分ける蒸気の壁
ふた ....
消えかけるほど明るい朝に
冷たくもあたたかくもない雪の上を
裸足でふわふわ駆けていると
雪に埋もれたひろい庭が見えてきて
そこには椅子がひとつ置かれていた



あたりに ....
青空にゆるりと重なりひらく
細く淡い爪がある
遠く静かに狭まる道が
枯木に白く持ち去られてゆく
雲の速さに持ち去られてゆく



朝に散る虹
ふちどる碧
瀬に映る音
鐘 ....
暗がりのなか
細い光に照らされて
一匹の蛇が泣いていた
目を閉じたまま
わずかに汚れた白色に
かがやきながら泣いていた


蛇から少し離れた場所に
ひとりの少女 ....
雲の日
風が強い日
ひろく浅い水たまりに
壊れた傘が幾つも沈み
鳥の化石のようにはばたく



こころもち静かに
午後をあおいで
ざわめく胸をひらく
遠い雲の ....
海へつづく水と葉の道
混じりものの多い風が吹いている
同じ速さで歩む人々
木々に隠れては現れる


曇と海の間に震える
雨の光が作る階段
朽ちた窓から見える原
住 ....
鳥は去り
木が生まれる
切られては元にもどる雲
光の枝
朝の頬
つつむ手のひら
空は青い傷のもの



雨の暗号の向こうへと
ひとつのかたちが飛び去ってゆく
 ....
ひとり ひらく 夕暮れの手のひら
灰色の高みの
氷のような雲から
午後を
午後を と
つぶやくもの


ゆくえ知れぬその手に
裂けた花をのせれば
はじまりはよみが ....
風があり 葉があり
木々はゆっくりと点滅する
空にとどまるもうひとつの空
もうひとつの深緑
風になれないふたつの風


一本の木が
朝をさえぎり
音をさえぎり
 ....
雑音の雲の子守歌
雪を蹴り 光る
雪を蹴り 光る
凍ることのない遠い音


夜には優しい二本の手首
朝には見えない起伏を照らす
起伏のひとつであるわたし
片方の目 ....
そんなひまがあったら
     窓を開けて月に吠えます
そんなひまがあったら
     空をつかみ鳥になります
そんなひまがあったら
     雲をちぎり雨を描きます
そ ....
右耳に車は聞こえない
左耳に降る金属音
追い抜くたびに空は笑う
切れぎれに拍手は過ぎてゆく


飛び去れ
飛び去れ
ひとりと
ひとりの道
ひとりの自転車の他はみん ....
そのままの静かな脚の間から
見える色は枯葉だった


風と風ではないものの境に
あなたは立っていた


空き地に囲まれた家が
はじめて舞うもののようにふるえてい ....
狸亭さんの木立 悟さんおすすめリスト(13)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
凍気球- 木立 悟自由詩504-2-3
ノート(40Y.1・19)- 木立 悟自由詩304-1-22
冬の飛礫- 木立 悟自由詩304-1-18
ノート(夏の蛇)- 木立 悟自由詩804-1-15
雨の子_Ⅲ- 木立 悟自由詩204-1-12
雨の子_Ⅱ- 木立 悟自由詩304-1-11
雨鳥の冬- 木立 悟自由詩304-1-7
降り来る言葉- 木立 悟自由詩304-1-4
降り来る言葉__Ⅷ- 木立 悟自由詩403-12-28
ノート(夜火)- 木立 悟未詩・独白403-12-17
ノート(ひま)- 木立 悟未詩・独白403-12-14
ノート(自転車)- 木立 悟未詩・独白603-12-2
ノート(ふるえ)- 木立 悟自由詩703-10-29

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