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だれでもよかった
私を連れ出してくれるなら
暗い山奥の村から
しわしわの年寄りになりたくなかった
自然の恵みを貪り食う
老人が仙人みたいな口をきくのに耐えられなかった
年寄りの年寄 ....
暗いとしか言いようの無いことを
考えてぐるぐる
なんで だとか
どうして だとか
特に自分で自分のいわゆる
だめ な 部分を
えんえんと つつく遊びに没頭する
そしていきなり
....
雨が空からの使者ならば
私は何を伝えられよう
木々のこずえに
しなだれかかる茂った葉に
この窓に流るる雨水にも
知りたい便りがあらんことを
少し望みてじっと見つめて
このカラダ全 ....
空に憂いをうたい
こんな風にこんな風に
雨に涙を想い
そんなことでそんなことで
歩けないような息ができないような
か細いことが美しいとおもってしまふ
君と僕らはどこが違うか
海の ....
湧き出る水のある川をめぐって
ダムという池をつくるそうです
下の村では 水がとぼしく
水よ 水よと叫んでいるそうです
上の村では命の川と
崇めている老人は次々しんでいった
川はだれ ....
いつもいつも
一から始まるように感じる朝は
夕べのやり残しの食器洗いよりも
途中になった本棚の整理よりも
まず
この窓を開け放つところから
始めなければならない気にさせる
....
あなたに優しくできない私が
あなたの子供なんです
後姿老いましたね おかあさん
何度も思い直す行く道で
せめて逆らわない
怒らない おさえて おさえて と
窓の景色が流れるのを
....
舞う花びらはどこへいく
いつかはこの地に落ちるのに
しっかと根付いた木から離れ
ひとひら ひとひら
散ってゆく
たとえふうわり飛べたとて
風のきまぐれにまどわされ
たとえひらひら飛 ....
飛んできた花びらはお使いの途中
なんて書いてあるかは
太陽次第
掴んだって無駄だよ
ほら
もう
見えない
レモンソーダみたいな恋はもう ない
泡が綺麗だね
君が そう言った
....
チチオヤ ハハオヤって無条件に
子供を愛すとおもってたけど
違ってたんだな むしろ自分を
愛してほしいとおもってるんだな
彼氏 彼女になったなら
相手が大事だとおもってたけど
違ってた ....
貴方の心に手を添えることで
貴方が楽になり
私が生を知り
それで2人が
今を笑えるならそれでいいと思う
貴方の胸に耳を当てて
その音を確かめて欲しいというのなら
私はいつまででもその ....
私の
この私でさえ
わからぬこの気持ちを
わからないままにわかるという
人を愛したいのだろうか
今の私には
それは違うという声は受け入れがたく
たとえば交差点でぶつかった肩にとま ....
ねぇ
朝になって
何もなくしてないことを知るけど
隣にだれもいないことも
知るんだよ
夢の脱け殻が
落ちてないか必死に探すけど
うなだれた首みたいな
タオルが丸まってるだけ
....
軽トラックの後ろから
眺めたあなたの姿が
あまりに女だったから
私はこわくなった
へだてたガラスを殴って
振り向かせたかったけど
バックミラーで私の顔を見られたくなかったから
寝転んだ
....
あの頃の私には
人と違う ということが恐ろしくてならなかった
生まれ持ったカラダのどこもが
他のみんなと違ってはならないと思っていた
思っていたのに違っていた
わずかにカタチを違えて備わって ....
お前は強いなと言われても
あなたは弱いですねと言うしかなくて
言ったからといって私の気持ちが
どうにかなるものではありません
お前は大丈夫と言われても
保障もない断言だけで
生き ....
物言わぬ足が私を見つめている
それは君の足だ 君が歩きつかれて
私の目の前に四肢を横たえて眠る足先
見るともなく触るともなく触れて
その足裏が少しいびつなのに気づく
君ハソウダッタノカ
....
だれかをすきだという気持ちと
それを素直に言えるという行為には
なぜ隔たりがあるのでしょうか
たとえば食後のコーヒーを
いるのかいらないのかと同じぐらいに
きけるのであれば憂いはこない
....
色んな意味であなたとは
やっていけないと思った夜に
あなたから別れを言い出されました
ちょうどいいと思った私なのに
あなたをころしたいとおもったのです
色んな意味であなたとは
わかりあ ....
風が柔らかく吹いてくる
凍った心の中までも
この手の平を空にかざして
まぶしい太陽をさえぎる
過去の時間の愛しさに
ひたりたい気分を振り払って
きらきらの光に遊んでみる
今を生きる命 ....
君へ寄りかかるフリをしながら
君の世界を盗み見る
僕の心の隙間に秋の風が吹いてくる
黄金に揺れていた稲穂は刈り取られ
赤に燃えている山が映りこむ
そんな折々の季節に彩られ
また君は ....
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