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地面一杯に落ちた椿の中で
ひとり囁く者、有り。
群生林である椿は木の上にはもとより
私の足下まで赤で染め抜いていく。

生温い血溜まりに座り込んで
私は貴方の声を聴く。

「はやくはや ....
     




    モノローグと別れをしたらそこには何があっただろう
       息がしにくい 君は何処?何処にいるの?
        自閉する夜を生きるには私はまだ子供で
 ....
淡々と青空は灰色にけぶる
呼吸を止めたまま じっと動かずに
生きていることを不思議に思う僕は

よく冷えた死臭のするこの部屋で
小さな小さな段ボールを抱えて立ち尽くすのだ

耳 ....
白く甘い夢は砂糖菓子の狂気。


「おさとうを、あめ、に溶かしたら、たんさんすいができる?」


白く甘い、夢。


「おさとう、を、あめ、にとかしても、たんさんすいはできないわ」
 ....
太陽が傾いであんな所へ落つこちようとしてゐる。
鞄の中にカメラを六機忍ばせて。

愛しき貴方の掌には浮き上がるポラロイド写真。

写真を振つてはゐけないよ。
現実が掻き混ぜるスウプ ....
癒えぬ傷跡、
それとも病月の劣情なのだろうか

白く飛んだポラロイド写真のような
明け方に私はきみの体温を求める。
ただ只管に。

低くて甘い声
あたたかい指先
触れれば輪郭はやわら ....
石瀬琳々さんの朽木 裕さんおすすめリスト(6)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
首落ち椿のささめごと- 朽木 裕自由詩5*07-12-26
両切り煙草に火をつける_空はもう夕景- 朽木 裕自由詩4*06-12-23
レイニーきみのことあいしてた- 朽木 裕自由詩4*06-6-28
ウィルキンソンの雨が降る- 朽木 裕散文(批評 ...2*06-6-27
消失日和- 朽木 裕自由詩4*06-6-26
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