すべてのおすすめ
小さな啄木鳥が
枝のむこうに
隠れて鳴いている
霜に白く
苔に覆われた墓石の上に
戯れる小栗鼠

韜晦する記憶のメレンゲ
青い雫

仄かに紅く冷たく
かじかんだ ....
あなたのなかをふるあめが
あなたのまつげをゆらして
あなたのなかをふるゆきが
くちびるをふるわせるとき
ぼくはあなたのてにふれて

ちいさくなみうつおと
ちいさくはじけるおと

あま ....
大きなクリの木を
蹴り上げて
うずくまり

道端のまだ青い
イガイガを触って
小首をかしげて
泣いた

上手に想い出を折り畳めなくて
冷たく湿った土の上に
焦げついた記憶 ....
ココハドコダ

雨が降っている
気持ちいいぞ
もっと降ればいいと
空を見上げて

太陽はあまりにまぶしくて
手をかざすと色が失せ
黒い輪郭に透けた悲しみが揺れる
だから ....
ホテルのバスタブで
泡の中に沈んでいくシャツやパンツやら
ぐるぐる回して素足で踏みつける
ベッドから彼女が這い出してくる
「プールで潜らない?」
抑揚のないいつもの声
ゴルフで痛めた ....
殺しあったり自殺したり
争ったり憎みあったりいがみ合ったり

それは仕方のないことで
脳みそやらDNAの仕業であってね
オレたちは生まれてくる前から
邪魔するヤツらにヘンな酵素爆 ....
波打ち際にふたり立っていた
足元の砂を波が洗う
掬われるような流れに
チリチリと歯がゆい思いで

―カモメのように
  飛べたらええな
とおまえは言う けれど
鳥はいつで ....
無花果をひとんちの庭でみつけた
とおいむかしを想い出して
わたしたちはそうっと忍び込んだ
―いちじくって杏仁豆腐にあうんだよ
―しぃー。ばか。でぶ。はげ
ちょっとめくれたあなたの柔 ....
ドアを一枚隔てて夜と昼がありまして
月夜の晩にウサギの着ぐるみを着た狼が
こんこんこんと3回ノックした向こうは
太陽の頬が渦巻き灼熱の風が舞う砂漠で
一匹のさそりが穴の周りでクル ....
今まで包まれていたものが割れ 
開いた胸の中にちょこんとおさまって
さいごのごあいさつ

ぽつりと佇んで微笑んでいる 
あなたのからだが
いまはこんなにも
はっきりと見えるのです

 ....
今年はじめてみたススキの穂を庭先に飾り
半欠けの月を団子を頬張りながら
縁側で眺めていますれば
突如として思いもかけぬ激痛が走る
みるとあなたがトンカチをもって
わたしのくるぶしを叩 ....
ゆったりと流れる川辺で
岸壁の色とりどりの地層を眺めながら
時折感慨深げにふむふむとうなづき
岸壁から剥き出た様々な石に
そっと耳をあててそれから
ぽくぽくとトンカチで叩いてみます
何 ....
石瀬琳々さんのshuさんおすすめリスト(12)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ふゆのレモン- shu自由詩1207-12-15
抱擁- shu自由詩907-10-13
夏の白日- shu自由詩3+07-9-27
濁流- shu自由詩507-7-23
A_wandering_fish- shu自由詩707-7-13
ちゅん- shu自由詩807-7-6
波打ち際- shu自由詩1107-6-29
無花果- shu自由詩407-6-24
狼と蠍- shu自由詩406-10-12
石榴人形- shu自由詩906-10-4
踝_(くるぶし)- shu自由詩306-9-17
川辺にて- shu自由詩306-2-28

Home
すべてのおすすめを表示する
推薦者と被推薦者を反転する