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混じり気のない東から
広い、まばゆい氷が溢れる
吸うわたしは、吐く
愛おしい、正しい、愛おしい、
ひゅう、ひゅう、
吸う、吐く、わたしは
空気にキスをしている
ああ、だからこの肺 ....
ガードレールの
かすかなすり傷から
少しずつ、ずるり
赤錆と化してゆく
そこを避けて触れた人さし指の
さらさらの、その
真っ白に乗じて、何も
何もかもわからな ....

瞳の目覚め
限る
あ、あ、
朝は、まず長方形
確定されてゆく窓枠の朝
薄青の東、もっと東の
薄青が
チチチチチッ
微細な鳥を組成してゆく


ああ
次 ....
手と、手が
触れて
砂埃でかすれ切ったあらゆる地面が
夕刻へ
厳しげに交錯するあらゆる細枝が
夕刻へ
落書きごと枯れているベンチのあらゆる褐色が
夕刻へ
夕刻へ、と
 ....
夜の雨の
斜線、斜線、斜線、





秋の真昼の真下
やわらかい一続きのわたしの輪郭は
ある一続きの輪郭の生きていることを
やわらかく深く知ってしまった、そして ....
つ…
つ…


湿潤を終えた葉の首の付け根を冷気が断ち切れば
涸れた維管束の行く先が、風とされる
そしてその葉の薄い鋭い赤い輪郭が今度は
冷気を切ってゆく
ああ、切 ....
すう…、と
夏が引いてゆくにつれ
風に乾いた砂が
自ら風になる
砂に埋められていた
右の素足と左の素足が
柔らかに打ち明けられるのは一瞬
直ちに、衣服へ、衣服へと仕舞われ
 ....
日々の果ての
朝、(辛うじて未だ夏の、)
誰よりも先に、空が
窓で泣き出している


日々、とは
ひとつづきの熱風だった
その果ての、床と素足に
夏だったものが生温か ....
夏の
体の
着衣のまわりくどさを
一枚、一枚、可愛がるように
指でしか剥ぎ取れぬ熱を
一枚ずつ剥ぎ取ってきました


あ、
そういえば、
非常階 ....
合いたくて
合いたくて
閉じ篭る傷のような胸、を震わす、脈拍という水音は
水面に似た、例えば窓に合いたくて
合いたくて
開きたての傷のような喉、を震わす、息という泡は
水面に似 ....
はじめに
音が濡れます


アスファルトで
ち、ち、ち、散る、無色透明の
ピエロ、混じる雨の所為で
ル、ル、ル、なんて息してしまう
感化されやすいわたしたちの情緒
そ ....
水在らあらあさんのA道化さんおすすめリスト(11)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
心呼吸- A道化自由詩1407-2-14
赤錆わずらい- A道化自由詩1607-1-7
プライベート・ブルー- A道化自由詩1006-12-3
恍惚願い- A道化自由詩1206-11-22
斜線時間- A道化自由詩1206-11-18
絶え間ない体- A道化自由詩1006-11-7
夏だった- A道化自由詩1006-8-23
柑橘系の太陽- A道化自由詩1306-8-17
脱衣録- A道化自由詩2506-7-27
薄荷飛行- A道化自由詩406-6-30
雨の檻、指の檻- A道化自由詩306-6-21

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