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きみが
卵をたべたいと
いうから
だから
ぼくは
三匹ならんだ
かえるのひみつを
はなしたんだ
なのに
きみときたら
ながいはなしの
あとに
ひとこと
....
めだまやきよりも
おおきいの
と
あなたは
首を傾げながら
尋ねるから
うさぎは
卵からは
産まれないのよ
と
わたしは
手に取った雪を
固めながら
呟いた
....
硝子越しに見た世界の
何かに 憧れたのか
足下に限られた世界の
何かに 追われたのか
求めた水場に
たどり着く前に
力尽きたことは
確実で
黒炭に足が生えたような姿は
かつて ....
耳を澄ましてしまえば
その囁きが
意味となって
ぶつけられるから
凪いだ海を見つめても
山の端の落日を見上げても
溢れるように
言葉を紡いで
狂ったように笑って
始まりばかり ....