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春の気配を漂わせても
外はまだモノトーンの景色
窓辺
揺れる裸の枝先の
まだ開かぬつぼみ
食卓を飾る赤は
花瓶に押し込められた薔薇
生気のない色はイミテーション
ならばまだ ....
それは
ただ真っ白なノートのようで
けれど
不思議に美しいノートでした
その場限りの言葉では
跡を残すことさえできない
そんなノートでしたが
熱い言葉なら
焼きつけるこ ....
半分の月を見ていた
半分の月を見ながら
僕は半分だけ眠りにおちて
残りの半分は現実にとどまった
半分の夢の中では
浜辺に立った自分が
遠くの景色を見つめていた
半分の月を ....
ある日
「生きることは汚れてゆくことだ」と
あなたは言いましたね
その言葉の意味が分からなくて
僕は不安になりました
またある日
「人の心はダイヤの原石のようだ」と
あなた ....
地上へ向かう木の葉が見せる
一瞬の華やかさ
揺らぎ
心の根幹は
頑丈にできているけれど
心の枝先は
いつも何かにあおられている
言葉が
木の葉のように舞い落 ....
弱酸性のあなたは
ちょうど中学で習った化学の実験みたいに
たとえば夏の終わりの夕暮れが
ほんのり赤く色づくのを
美しく感じたりする
弱酸性のあなたは
ときどき褒めてあ ....
雨があんまりたくさん降ったので
ひとつふたつと数えるのもあんまりだと
仕方なく濡れてみる
そうでなくとも独りは淋しく
雨雲は灰色の陰から
あれはきっと汗や涙に似たもので
此処は海に ....
ほんのささいな言葉でも
心がこもっていればいい
ほんのかすかな響きでも
僕を覚ましてくれればいい
ほんのささいな優しさの
心のこもった言葉があって
ほんのかすかな響 ....
空は青く澄んでいた
雲は白く大きかった
鳥は軽く自由だった
木々は柔らかくしなっていた
草花はたくましく美しかった
大地は遠く円くたいらだった
海は穏やかに荒々しく
....
わたしの中に棲む鬼が
すっかりいなくなったわけではないだろうに
心はずいぶんと穏やかで
すべてが夢であるかのような気さえするのです
病院の自動扉を抜けると同時に
曇天から吹き下ろされた風が
湿 ....
水在らあらあさんのベンジャミンさんおすすめリスト
(10)
タイトル
投稿者
カテゴリ
Point
日付
薔薇と心臓
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ベンジャ ...
自由詩
5*
07-3-7
「こころ」_(あなたへ)
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
07-2-3
半分の月を見ていた
-
ベンジャ ...
自由詩
13*
06-11-15
「一粒のダイヤ」
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
06-10-31
「揺らぎ」
-
ベンジャ ...
自由詩
10*
06-9-20
「弱酸性のあなたへ」
-
ベンジャ ...
自由詩
12*
06-9-3
雨があんまりたくさん降ったので
-
ベンジャ ...
自由詩
9*
06-7-19
「そして言葉が支えてくれる」
-
ベンジャ ...
自由詩
10*
06-7-2
「もっと広く感じるんだ」
-
ベンジャ ...
自由詩
8*
06-6-30
鬼の棲む場所
-
ベンジャ ...
自由詩
7*
06-6-21
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