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エレベーターの扉が 
左右から閉まりかけた 

その時 

ひとりの青年がこちらに 
歩いてきた 


( いってしまおうか・・・ ) 

( いやまて、ひらこう ) 


 ....
{ルビ掌=てのひら}にのせた 
{ルビ一片=ひとひら}の恋の花 
千切って夜風に放つ 

そうして青年は 
破れた心のままに 
深夜の断崖の上に立つ 

目の前には{ルビ只=ただ} 
 ....
壁に{ルビ掛=か}けられた 
一枚の絵の中の蒼い部屋で 
涙を流すひとりの女  

窓からそそがれる 
黄昏の陽射しにうつむいて 
耳を澄ましている 

姿の無い誰かが 
そっと語り ....
地面には 
ぺちゃんこのかまきり 
おどけた鎌を振り上げて 

お前は偉いな 

踏みつぶされても 
踊ってる
立ち位置を、探している。
いつまでも見つからない、
足の踏み場を。 

もしくは、
消えてしまった君の幻を
抱きしめる、
世界の中心を。 

人波の川が流れゆく
この街の中で、 
 ....
アサリナさんの服部 剛さんおすすめリスト(5)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
ふたつの声_- 服部 剛自由詩13*06-10-30
涙ノ星- 服部 剛未詩・独白8*06-10-15
絵の中の部屋_〜姿なき人〜- 服部 剛自由詩14*06-9-23
標本_- 服部 剛未詩・独白11*06-9-9
「空」を抱く人_- 服部 剛自由詩20*06-6-19

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