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{引用=秘密と呟けば
何か呪文のようで心地良い
おんなのこ
ないしょと声に出せば
かわいらしいのに

秘密
お月様が昨日より欠けてく 
ずいぶんと
欠片が順々に宿る秘密
昼間花柄が ....
窓を開けると庭でねこじゃらしが揺れて
通り過ぎてきた時間を優しく撫でていく風
いつの間に同じ高さから空を見れなくなったか
なんて もう思い出せないほど遠くに流されて

昨日思い出に留まってい ....
放課後には、
音楽室から聴こえる
ソプラノが
一日の中で一番
しっくりはまる少女、何処か夕暮れに似た、

朝には
誰にも触れられていない、
まだチョークの匂いすらしない教室でひとり
 ....
夜が深くなった頃
静かな優しすぎる時間
窓の外では月が おやすみを呟いて
それでも声は透明で音すら存在しない
昨日見た夢の断片も もう忘れてしまった

読みかけの本を開いて
いつか千切れ ....
自転車の車輪の横には、
しっぽの先だけがしましまの猫が
丸くなって寝ている
夕方には何処かに行ってしまう猫に
名前をつけよう、と
彼女が言い出したのは
日曜の朝、
決まってサンドイッチな ....
{引用=夜、眠る前には忘れることなく
絵本を開く少女
はお話の最後を一度も見たことないまま
眠りにつく、早く明日が来ればいいのに、と。

空の色によく似たワンピース
がお気に入りの少女
 ....
ずっと遠くの方を、
水平線が見たかったのに
空との区切りがよくわからない
から

少しだけ背中を丸めた
薄い水色のワンピースから
覗く白い腕が
夏には似合わない
から

ただ黙っ ....
窓に
張りついた夏、
グラスの中で氷が
音もなく溶けていく午後
少し薄まったアイスコーヒー
にミルクを少し加える
ゆっくりと拡散していく、
ゆっくりと沈殿していく、
夏。

あの頃 ....
少女の
黒い髪に
よく似合う白さ
細い指に
切り揃えられた爪
あれは三日月の晩
まだ七つ、八つの頃
少女の
透明な瞳の中に
飼われた金魚
昨日の晩は
綺麗な橙をなびかせて
少女 ....
今朝、校舎の前で
無口な少女を見た
目が合うと
少しだけ笑って
そのまま自転車の
静かなスピードで
追い越してった、八時十五分。

無口な少女の
名前を知らない、
先生が出席をとっ ....
無言のまま階段を上がる
放課後。
誰もいない校舎でひっそりと息をしてる僕ら
先生が来るといけないから、と
なるべく音をたてないように
階段を一段一段

手だけを繋いで
まるで心臓がそこ ....
橙に染まる部屋に横たわる、私
声を出したところで
誰一人として居ない部屋
ひとりきり、
夕焼け、曖昧な時間に取り残されたくなくて
黙ってじっとしてる
あなたの帰りを待つ、私
もう橙は眠っ ....
目が覚めれば
病院と呼ばれる場所に寝ていて
(それでも私は他の人と話すことも許されない部屋の中で)
一番初めに想ったことといえば
あなたに電話しなきゃ
ということで、それはもう叶わない部屋の ....
外ではもう夜が始まっていました。

部屋の中に滑り込んで来た夜に
気づかないでいると昨日から抜け出せなくなるようで、私は
決まってひとりベッドに腰掛け
何色ともわからないカーテンを手繰り寄せ ....
少女が、朝起きだして
足もとで夜の色をした猫の背を撫でる
まだ体温もあがらない内に
手のひらに忍び込む温もりに少し汗ばむ

私の温度ではない、と気づかないまま
薄いカーテンの裾を引く 細く ....
丘に立つ
ただ背伸びばかりして
何にも手が届くことがなくても、
輪郭を名乗っていた頃より 透明がはっきり見えるようになりました
透明を知った私は、そのかわり
色が体の底のほうに溶けていって
 ....
月の夜道を行ったって
どこに辿りつく訳でもない
ただ
視線を先へと伸ばしても
あの光は遠すぎて、見えない

月の夜道を歩いたら
立ちすくむ銀うさぎ
あそこから来た訳ではない、と言う
 ....
「だから開いちゃダメなのに」

もうそこに何が描いてあったかわからない

なにか、素敵なものだった気がする

夜がすっかり落ち着いた頃

誰にも見られないように ひっそりと

絵も ....
目が覚めても何かと手を繋いでる感覚があった、確かにあの頃は。



拾い集めて繋げた
羽根で決して明日に
辿りつかなかったのは
少し汚れていたせいじゃない


「ひみつ」という言葉 ....
夜が訪れたことに気づかないでいたら
いつが夜明けなのかわからなくなってしまった
区別がつかない 月は
欠けているのか 満ちていくのか
私の呼吸と 似ていた



{引用=お話と呼ばれる ....
空が、
ゆっくりあの日の
色を取り戻す

あれはオレンジと呼ぶには淡い
橙と名づけた空を
描きとめたスケッチブックはもう
色褪せて

何度もアスファルトの先に
思い出を見ようとして ....
藍色の少女は密かに夜の匂いを纏って
透き通った肌からは昨日が覗いていた
音もなく窓辺に降り立つと
そっと私の手に触れる ひんやりと
夜が私の体の芯に入り込む

裸足の爪先からは 夜が
生 ....
魚になって
私は、って
言うと呼吸ばかりして
じっとして動かないで
水面を知らないみたいで
もがきもしないでいて
心臓がいつもよりは速くて
手で掴んで
昨日の断片を拾えたら良くて
そ ....
たとえばそこに私がいるということ

炭酸水の泡の中に私がいるということ

生まれては消え消えては生まれる
連鎖する中にほんの一瞬私が見え隠れするということ

たとえばそこに私がいるという ....
ぽえむ君さんの夕凪ここあさんおすすめリスト(54)
タイトル 投稿者 カテゴリ Point 日付
流星群がつれてくる- 夕凪ここ ...自由詩5*06-9-3
同じ高さで反転する昼下がり- 夕凪ここ ...自由詩10*06-8-24
から- 夕凪ここ ...自由詩8*06-8-20
夜には_月が- 夕凪ここ ...自由詩8*06-8-18
約束なんかない日曜- 夕凪ここ ...自由詩6*06-8-11
しましま- 夕凪ここ ...自由詩8*06-8-8
夕凪ぐ、から。- 夕凪ここ ...自由詩9*06-7-10
溶け出す午後- 夕凪ここ ...自由詩13*06-7-7
月夜に溶ける、- 夕凪ここ ...自由詩7*06-6-28
無口な少女のうたう放課後- 夕凪ここ ...自由詩15*06-6-17
横になる、夏。- 夕凪ここ ...自由詩11*06-6-9
夕焼けに染まる、橙が眠る、- 夕凪ここ ...自由詩2*06-6-6
飲んでしまった日から、後悔して。- 夕凪ここ ...自由詩3*06-6-1
深呼吸して眠ればいいよ。- 夕凪ここ ...自由詩7*06-5-28
夜色をした猫と眠る少女の- 夕凪ここ ...自由詩6*06-5-13
丘に立つ- 夕凪ここ ...自由詩6*06-5-11
月の夜道をひとりで行けば(うさぎに出会う)、- 夕凪ここ ...自由詩10*06-5-6
無音の絵本の話- 夕凪ここ ...自由詩3*06-5-5
お話の切れ端- 夕凪ここ ...自由詩11*06-5-1
るーぷする。- 夕凪ここ ...自由詩8*06-4-26
閉じた夏の日- 夕凪ここ ...自由詩4*06-4-10
藍色の少女と- 夕凪ここ ...自由詩10*06-4-6
真似ごと- 夕凪ここ ...自由詩4*06-4-2
たとえばそこに- 夕凪ここ ...自由詩9*06-3-19

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