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春がじかん切れとなり
贅沢な地下鉄のゆれにまかせて
それぞれ 肩から鳥を逃してゆく
そらにまいあがれ、ちぎれないままで
そらを
みじゅくな鳥が
春の隅っこを
ゆっくりと ....
心配事の多い夜に
あなたがまつげを上に向けて
なにもない灰色を
そっとめくる
そらのうらがわには
てんごく なんてものはなかった
ただ
春めいたゆうやけがとろけていて
おも ....
おへそに つめをたてて
ぎゅっと押す
ざらざらとはみ出してゆくのは 宵の空
じいんとしていて
冷たい
暖色の
とうめいのふくろのなかに
とけては完結 してゆく
線路の上 やねの ....
花瓶の中の水曜日は
ゆっくりとながれてゆく
水のように透き通って
ざらついた日々が
回覧板にぶらさがってる
今はビニールの袋に音もなくおさまっている
でもそれも
ちりぢりになった ....