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いつものように
斜にかまえ
じっと待っているきみ。
ころころ降りてくる色を
とらえようとしている
飴玉に射し込む映像は
砂漠を転げながら歩いている
あさってのぼくら
抱き合っていても
....
朝、
雪が降っている
まっしろな空を見上げると
うそが
落ちてきたよ
つむじの風といっしょになって
転がって
そうして
通りゆく人びとのコートをかすめ
ふらっと
ぼくの背中を
貫 ....
膨らむ桃色の空を背に
途切れる走査線
建てこんだ古い家屋のすき間を
心地よい轟音にまかせて
走り抜ける列車が
壊れた映写機のように
飛びだす光の窓
焼き魚のにおいに
回転しなが ....
雲の坂道を走る
小さなバイク
蝉時雨を横目に、ぼくは
食事の支度を
プツプツ
音を立てる落し蓋が
砂埃を笑い
山の辺の切りたつ階段を
葉っぱといっしょに転げ落ちてきた、きみを
乾いた ....
いま、届いた
大陸の先端
盆地のきわに
傾く長屋とともに
伸びていく水蒸気
別院の瓦から青と交わる大気
へと
裂けていく
雷鳴
避雷針を回転軸に
胎動する空
煙る
緑の
その ....
苔が吐きだす一千年の時
崩れてゆく胞子嚢が
クラッシックなビールの泡を
吹いて
ぼくの肺を満たしていく
遠い
ひかり
さえぎる
巨人た
ち
あなたが得た
この深刻な自由
じ ....
雨が走り去ると
レンズになった大気が
緑を浮かび上がらせ
耳の輪郭を追う
待ち望んでいたタオルケットが
部屋をすっかり包みこんで
静かに反省をうながす
今夜のニュース
鐘の、音 ....