すべてのおすすめ
日々の繰り返しが
時を止め
時間だけが過ぎてゆく
月曜から金曜は
他人の空間の中に
特別な意識もなく
身を沈めている
小さな場所の中で
自分だけの時が
ほんのわずかだけ動き始める ....
冬のすじ雲に
数羽の鳥が列をなし
横切ってゆく
あの空は海
冬の枯れ野に
数羽の雀が群れをなし
降り立ってゆく
この地は空
天は恵まれ
幸福は満たされ
その喜びを
地へと ....
誰もわかってくれないと
思っているのは
誰にでもわかっていることで
誰もがわかっていると
思っていることは
誰もがわかっていない
それでもどこかが
つながっているようで
そのつなが ....
季節を告げる冬の風
小さな針が通り過ぎ
丘の上には枯れ草が
乾いた音を響かせる
季節を想う冬の風
微かな球がかすめ飛び
森の中には枯れ枝が
きしんだ声を届かせる
寂寞とした景色 ....
都会の中の植物園は
いつも静かなまま
大きな木の根は
下水道や地下鉄よりも
ずっと浅く
かすかでしかありません
雨をしのげる大きな葉が
静かに広がる
都会の中の植物園は
いつも黙 ....
黒いインクのその文字は
目から頭へ流れると
文字は絵になり色となり
言葉の影は白くなる
白いページのその文字は
頭の中に広がると
文字は詩になり歌となり
言葉の影は白くなる
文 ....
ちょっぴり悲しい思い出です
生きることを考えていたら
世の中が窮屈になった
あれもこれもしなければならないし
この先が重くなってしまう
そもそも生きるという一つのテーマだけを
考えていたら身体がもたない
これ ....
まだ青き紅葉の枝に止まり来る
秋はまだかと茶色い蜻蛉
夏らしい暑さも過ぎた昼下がり
石に腰かけ秋が流れる
その風に誘われたのかまた空へ
どこへ行くのか茶色い蜻蛉
吸われゆく雲の形は秋の ....
ただある花の
ただある自分
色は淡く
微かにゆれる
ただある空の
ただある自分
雲は薄く
静かに流れる
ただある時の
ただある自分
脈は弱く
僅かに刻む
見るもの全 ....
空が大きいこの町で
小さな命が生きている
一つ一つは小さいけれど
空に負けないくらい純粋で
大きな意味を持っている
空が大きいこの町で
小さな命が笑っている
一つ一つは小さいけれど
....
辛く悲しい時もあり
楽しく笑う時もある
変わる気持ちの一日は
時を過ごした有である
切なく想う時もあり
ときめき踊る時もある
移る気持ちの一日は
時を味わう実でもある
遠く離れ ....
人が創る地獄絵は
恐怖と醜さが鮮明で
人が想う天国は
幸福と美しさが不透明
人の批判は瞬時に知れ渡り
功績はすぐに消えてゆく
否定することはたやすい
ひとたび否定の沼に溺れれば
....
朝から風鈴が鳴るも
どこか寂しげなその音は
いつもよりも小さく
張りがなく聞こえる
昼にはセミも鳴くも
何か物足りないその声は
いつもよりも遠く
弱ったように感じる
夕方のテレ ....
ぼくから見えるこの空は
広いというよりも大きい
首を回すだけでは
すべてを見ることができない
空の中に包まれてゆくようだ
ぼくから見えるこの空は
高いというよりも太い
そばの ....
平和は考える前に
願うことから始まる
一人一人の願いが集まり
それが社会となることを
みんなが願う
歴史はその願いを
裏切ってきたのかもしれない
けれども
これからの未来には
....
からからと跳ねつつ下り
流れゆく清らな水の
その音に誘われたのか
遠くから鳥も近寄る
さらさらと弾みつつ行き
進みゆく青らな水の
その色に魅せられたのか
高くから雲も眺める
ゆ ....
移りゆく時代の中で
本当のものを求め
素直に喜びたい
世の中に生きていることを
流れゆく時間の中で
今そのものを求め
正直に感じたい
時の中で生きていることを
巡りゆく季節の中 ....
夢から覚めたその朝は
どんな夢を見たのか
覚えてないけれど
どこかにまだその夢が
自分の中にそっとある
きっと安らぎのある
やさしい夢だったに違いない
夢と朝のつながりが
頭の中と ....
ぼくは詩人
季節の思い出は
大きなものよりも
小さいことの方が
存在として大きい
今日もまた
夜の散歩をしていると
花火に出会いました
夜の空に咲く大輪の花が
その一 ....
夢を見ているだけでは
消えてしまうから
夢を摘みにゆこう
その夢は遥か遠くても
君のすべてが始まる
夢に終わりはないはず
夢を見ているだけでは
忘れてしまうから
夢を育てにゆこ ....
ぼくは詩人
未来に憧れ原始に憧れ
現在を生きる
今日もまた
夜の散歩をしていると
原始に出会いました
街灯がない夜の道
そこは何億年も前の夜だった
葉の広がった草が ....
ぼくは詩人
彷徨うほど不安は生まれ
不安は彷徨を生む
今日もまた
夜の散歩をしていると
夜と光に出会いました
あてもなく夜を彷徨う
時と直線が交差するその道は
ぼく ....
ぼくは詩人
時代とともに文化は育ち
文化とともに時代は移る
今日もまた
夜の散歩をしていると
文化の哲学に出会いました
過去に消滅した文化は
現在を創造する文化に
押し ....
ぼくは詩人
幻は時に
現実までをも映しだす
今日もまた
夜の散歩をしていると
夜の月に出会いました
目の前の道をまっすぐに歩けば
右斜め上には煌々とした満月
歩む後 ....
ぼくは詩人
情景は心情を揺り動かし
心情は情景を響かせる
今日もまた
夜の散歩をしていると
草の響きに出会いました
どこからなのだろうか
見えない暗闇の道で
その音の源 ....
ぼくは詩人
夢は風となり流れ
流れる風は夢となる
今日もまた
夜の散歩をしていると
風夢に出会いました
静寂な夜の道は
儚い夢を与える
意識がありながも
朦朧とさ ....
ぼくは詩人
人はみな
苦労するために生きるのではなく
生きるために苦労するのである
今日もまた
夜の散歩をしていると
夜風に出会いました
暑かった昼を忘れさせる
そんな ....
ぼくは詩人
静寂なる空間は心を癒し
癒す心は静寂を創りだす
今日もまた
夜の散歩をしていると
月の光に出会いました
澄みきった夜空に
煌々と輝き
ぼくとぼくの心を照らす ....
ぼくは詩を書きたい
盲目な心になっても
見えるものがある
今日もまた
朝の散歩をしていると
果樹たちに出会いました
いろいろな棚に
葡萄やキューウィたちが
体を巻く
....
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