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ポチャンと天井から
水滴が落ちてきた
湯気が拡がった
お湯の入った水槽の中で
ぼくは体育座りして
悲鳴のようなため息を
一つ吐いた
横に置いていた砂時計がゆっ ....
あてどない という言葉と
鍵 という言葉
ばかり頭に浮かんで
要するにわけがわかんない
風を名づける人たちに
風の色を訊ねてみた
だあれも知らなかった
なまぬるいきさらぎの曇天
....
あまいはずのちょこれいと
いつも今日だけ苦いのです
今年もわたしが食べました
ずっとあなたがすきでした
卒業写真には 彼は 左上で
蝋人形みたいな 無垢な顔で
佇んでた。
彼の おとうさんに見せてもらった
写真には 今まで 見たことのない
屈託のない 笑顔って やつで。
山田 ....
なんで 穴を 掘ってるかって?
実はね
穴のなかに
隠れて
住むためでも
誰かを
陥れるためでも
ないの
君と
君の
その溝を
埋めるための土
....
美しい って
綺麗だ って
ちやほやされても
結局は
疲れちゃうわけよ
笑顔振り撒いて
気も使って。
たまには
羽を休めて
甘い蜜でも
吸ってて
いい ....
鼻につくやつ
図々しいやつ
陰で
そんなふうに
言われてる
みたい
かちんときたら
じだんだ踏んで
感情の 割れ目に
突き落として
やればいいさ。
何もない
僕は何もない
そんなとこでしか
暮らして行けないことを
何もない
僕は何もない
こんな底でさえ
叫ぶことも見ることも
出来ないまま
うつむいた影先の
小石につまず ....
なんかもうどうでも良くなった
15歳のぼくは今受験戦争のまっただなか
ほんとに灰色の空が拡がっていた
推薦は僕だけ落とされ
私立も片方落とされ
そして今ぼくはインフルエン ....
君は言った
降り積もる雪に埋もれて死んでいきたいと
雪原に横たわる前に
あたたかく甘いコーヒーを飲んで
それから雪に埋もれたいと
その時はどうかわたしの手を握っていて ....
燃えるような恋とか
ドラマみたいな展開とか
そんなの要らないから
どうか、神様
僕ら二人を
そっとしておいてください
月のしたで。
どうにもならない
状況下で
うまく
やっていくには
歯向かってみるのが
一番かもしれない
案外、
すんなり通るものだ。
名前のせいで
不運な人生、
送ることだって
あるよね
馬鹿よばわり
なんて
させないよ
だって
私、この葱で
世間の目と
戦えますもん
ずばずばと。
考え込んだって始まらないんだと
12才の少年は決心して
14才の少女に、
好きです、つきあってくださいと言って
年下に興味はないのと言われて
考え込んでしまって
自 ....
流れ星
一つ見つけた
限りなく思える
苦しみの中で
かすかな願いを
祈ってみる
生きていくことに
時の流れが通り過ぎる
煌びやかな夜の宴
静かに通り ....
はっきりとした
未来のビジョンは
とさかに
出来上がってる
これから
新しい風ってやつ
起こしてみようと
思う。
懐かしい街の
懐かしい匂いを
求めて
大空へ
飛んでみたら
なんだか
涙が出てきた
傷だらけの翼が
胸を打った。
謎だ、謎だ
なんて言って
みんな素通りしていくけど
事実を見ようと
していないだけ
じゃないかな
よく見て、
君らとなんら
変わりの無い
虚ろげな瞳
してるじゃ ....
青 赤 黄
緑 茶 藍
黄土 檸檬 黄緑
黒 白 橙
並んだ12色のチューブ
でも私が欲しかったのは24色
銀や金が欲しかった
肌色 ....
僕は汁だ
先代から受け継いだダシに
自らの厳選した経験を加え
己の舌を信じ
独特の旨味を抽出したつもりだ
まだ完成したとは思っていない
君は麺だ
やわらかい泡で
大切に茹であげられ ....
ただ、逃げてるわけじゃない
ただ、走ってるわけじゃない
目的地は
一応ある
ノンストップ
あなたのところまで。
頼むから
触らないでください
御願いだから
触らないでください
僕の心は
もう
君への想いで
爆発しそうだから。
豆をやるから
こっちへ
来いよ、
だなんて
そんな餌には
釣られません
私は私の
信じる空へ
羽ばたくだけです
くるっぽー。
黒い爪
赤い眼
白い肌の一片
青い髪
清い四肢
穢れた首の血の色
一番に包まれた液体を母胎とし
二番に堕とされた金属を媒介とし
三番に触れた皺だらけの掌を
そっと ....
塾の講師なんて仕事をしていると
子供の心に触れてしまうことがある
前に受け持っていた女子生徒が
授業中に突然飛び出して
二階のベランダから飛び降りようとした
「死んでやるー!」と何度 ....
盥回しにされたから
君は強くなるよ
だなんて
どこのペテン師の
台詞だ
今は
この胸の中で
休みたいだけなのに。
なにも言わずに
ただ此処にいます
いつか誰かが
蹴り飛ばしてくれるかも
しれないですし。
気張りすぎたら
固くなった
気張らなかったら
自分じゃない気が
してしまう
とりあえず
自分の殻ってやつ
脱いでみようと
思う。
読みかけの本をパラパラめくった
消毒液の匂いがした
自由に生きたいともがいていた
その時からもう自由だった
山積みの本を全て燃やした
文字の嵐が襲ってきた
生きるのは僕 ....
いつでも君に
会えるのだけど
まだ
会わない
今はまだ
一人で
頑張ってみたい
踏ん張ってみたい。
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