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いつも夜は優しいもの
世界のあらゆる要素を
わけ隔てなく包含する
今日もいつもと同じで
夜がとばりを降ろした
今日という日が終わる
明日という日に向けて
夜は闇に身をまかせて
灯りはつけずに ....
そこにあるのは光
目映い成分は希望
その向こうに違った風景が見えるかも
影に見えるのは恐怖と迷い
触れたら火傷をしてしまうかも
閉じた目をあけるのは勇気
手を伸ばさせるのも勇気
本当の 宇宙は
すぐ 身近なところに
いつも ある
実のところ僕がこうして葡萄酒を喉に流し込んでいるのと
きみがグラスを傾けてやわらかな唇から葡萄酒を飲み下しているのとでは
まるでまったく別の所作のようにしか思えないのです
そうして薄 ....
黒い黒い黒い自分
隠さないと隠さないと隠さないと
柔らかな殻で
誰にも見透かされないように
そう気張る私はもう時代遅れかもしれない
今では黒い自分をたくさん入れ替え入れ替え
どんどん消費していくの ....
鉄線花
風車なぞに
なりたきか
未来の自分に会いたいか?
それとも
過去の自分に会いたいか?
とにかく
徒に考えを消費するより
足を進ませて登ってみろよ
理性を片手に
一日中降ってた雨が
止みましたよ
あなたに降りつづいてる雨も
止みましたか
今度の週末に
散歩でも
してみませんか
A子「ねぇ、あれ見て!」
B男「あぁ、飛んでいくね」
A子「きっと誰かが恋しているのね!」
B男「いや失恋したんだよ」
A子「どうして?」
B男「だって真っ白に燃え尽きてるだろう?」
A子「いいえ、あ ....
わたしの視点は常に動いている
つまりは漂泊している
定点にとどまることなく
四次元に動きまわっている
時間も場所も人も変わりゆく
きみはその雲の行く先を知れない
わたしは明日きみの見る雲を知れない ....
抜殻は
風にもなれず
思い出す
勿忘草の
花言葉
この先が
どこにつながっているか
知っていますか?
どこまでも続く長い長いトンネルの
その先へ行きたい
空を
見上げる
君が
振り向く
微笑む
僕と君だけの空
わたしの愛は
あの人の心をとらえることができるだろうか
ああこの我が儘で一方的な愛は
果たしてもう堕落しているのだろうか
ただただ胸の奥ではうろたえて身悶えている
小さな ....
僕にはわかる
満月の一日前のあの月と
明日の満月との違いが
彼はひとり荒野をゆく
勇者ではなくもちろん賢者でもない
彼もそのことは知っている
それでもゆくしかないのです
けれど その足跡をご覧なさい
しだいに深くうずもれてゆく ....
極彩色の夢をみた
その翌日
小糠雨の降った夕方に
虹が二本
横断歩道に直立する僕の前に居る
君に問うた
「あの虹は、君のかい?」
金輪際会うことはない君だからこそ
いま ....
水たまりに映りこんだ空は
頭上のそれと果たして同じだろうか
当然だなんてリアリストみたいなことを言わずに
一度真剣に考えてみるといいよ
きっと、同じだという理由もないけれど
同じじゃ ....
遠いむかしの風景は
なぜだかいま眺めるそれよりも
幾分ちいさくてちっぽけだとさえ言える
それは自分が大きくなったから
だなんて理屈を聞かされても
納得なんてできない
僕が思うには
やっぱりその風景 ....
頭にぽつかりと浮かんでゐた
たいせつな言葉を ほんとうにたいせつなのに
風がさらつていつてしまつた
残された僕はただただ吹雪に打たれてゐた
どこまでもいけるなら
どこにもいかない
どこにもいけないから
どこまでもいきたい
いないから恋しい
いてもまだ恋しい
きみとならどこまでもいける気がしていた