黒カラス。
ゴミを漁りて世を乱す。
僕の出すゴミ見向きせず。
嬉しいような。
悲しいような。

階段で。
予想以上に足が出ず。
脛を打ち据え悶絶す。
疲れているなと慰める。
老いた ....
嫌われることに震える両手は
ひとを切らずに
済んだかい

置き去りの身に震える素足は
ひとを捨てずに
来たのかい


 おそろしいものは
 いつも
 わからないのに
 
 ....
商店街の呉服屋には
座敷わらしが出るんだ


『呉服屋の座敷わらし』


何年も前
近所の商店街は
七夕が近づくと
ささやかながら華やいでいた


電燈の高い所に
白と桃色 ....
ロシータっていうおばあちゃんは
サンホアンで一番年取ってて
猫にやさしくて
工房の隣の彼女の家には
いつも猫がたくさんいて
使い物にならないボートが
とまっている
 ....
ある日

少年の中に
戦争が充満する

少年の中に
潮騒が充満する

少年の中に
愛情が充満する

少年の中に
故郷が充満する


ある日

少年の中に
憎悪が充満 ....
人は
過去を切り捨てられないまま
今を動く現在がある

人は
今を動く現在があるから
変えることのできる未来がある

人は
生まれてきた事実を否定できないまま
今を生きる現在がある ....
ことばならなんとでも言える
「よく晴れているから…」
そのことばに
あなたは安心したような気配を残し
携帯電話をそっと切る
(雨降りなのさ、ほんとはね
幸せだったひと時は何も言わずに遠のい ....
いつだって遥か遠くを
見つめていた、正太
本当はそんな名前じゃないのに
誰もがそう呼んでいた

*

学校へ行く途中
平然と菓子パンを買った、正太
朝飯なのだと、悪びれず
無造作に ....
荷台に歌い娘を乗せて
進む先にカーニヴァル
陽に焼けた顔をヴェールで隠し
うつむいて旅の疲れを見せるジプシー
誰の顔にも笑みはない

荷台に歌い娘を乗せて
進む街にカーニヴァル
薄くぼ ....
地下につくられた大きく広い駅
地上に出るまでの小さく細い通路
急ぎ足ではないと
後ろとぶつかってしまう

機械から出される熱い風を
暑いと錯覚する
めまぐるしくファッションと経済が
身 ....
そりゃあきれいでサラサラのボウズさ
プールからあがって
シャワーを浴びたばかりの

音も殺して近づくんだもの
それで顔にティッシュ乗っけて逃げてくから

なんともはや、

すごいでか ....
決定的な
絶対的な
欠如とは
何だろう

この身に
この心に
足りない
ものとは

なやんで
かんがえ
真面目に
探してる

こたえが
どこにも
なくって
くるしい ....
書けない日の日記を
どこに書こう

雨の窓に
夜の雲に
扇風機の風に
ゆびで書こう

しあわせってなに?

聞けない質問のこたえを
なにに聞こう

ドライフラワーに
飲み残 ....
砂漠がたったひとつの井戸を隠していたころから

私の瞳は たったひとりの姫を隠していた

床は真四角の部屋 天井が一点で結ばれている部屋で

彼女は いつも たったひとりで 永遠を歌った
 ....
ざわわと、海が鳴る事は
地球が三回転半しても
難しいことだろうけれど

すきだと、僕が声を出すことは
地球が三回転半するまでに
何万回言えることか。

ぱたりと、本が倒れることは
風 ....
無言のまま階段を上がる
放課後。
誰もいない校舎でひっそりと息をしてる僕ら
先生が来るといけないから、と
なるべく音をたてないように
階段を一段一段

手だけを繋いで
まるで心臓がそこ ....
暴力的なラフランス
狂ってごらんなさい 
もともと腐った友達と
一センチの三枚刃
氷砕いて乳首の前でひるんだ夕べ
焦げつく匂いが屋敷の合図

ジュマペール黒のJ
歌っていたら泡吹いて倒 ....
 




 荒野に月が照って
 幽冥界のように
 ぼんやり明るんでいる

 そこを夥しい生きものたちの霊が
 一列になって行進していく

 かさりとも音はなく
 びゅうびゅ ....
子供の頃、釣りに出かけるたびに
釣り糸が絡まっては苦労したものだ。
僕はそういったものをほどくのが
意外と好きだったし得意でもあった。

さて、大きくなってわかったのは
人と人との糸ほどほ ....
 ひとつの物語りが終って
 ひとつの物語りが 
 はじまった。
 すこし残念だけど 
 すこし 楽しみ。

 物語りの終りにあなたにウィンク。

 ね。トッテモ 愉しかったね。

 ....
開演はまだか?って 深呼吸しながら微笑む
始まりは朝日と同じ 夢の時間は もう終わり
この年にして主役に抜擢 人生捨てたもんじゃない

図々しく現実は肩を重くする たまに優しく手招きして
ま ....
大きな湖に
沈んでいく夕陽を追って

ガリレオってすごくない?
これで
地動説なんて
思いつかんよ絶対

ぶつぶつと
つぶやきながら
コウちゃんは
デジカメを構えてる

その ....
ぼくは詩人

わかっているようでも
未知にはじまり
謎で終わる
ことの方が多い

今日もまた

朝の散歩をしていると
クモに出会いました

不気味に大きく巣を張って
ひたすら ....
ああ サンタマリア 僕は
あなたが神様であることしか知らないけれど
あなたは私を知っているでしょうか

ああ サンタマリア 僕は
あなたを信じるほどの希望も忘れたけれど
あなたは私 ....
ああ素朴な人に会いたいのだ
こんな
読めない漢字のように
むずかしすぎる人々にもまれて
どこでなんの役に立っているのかわからないような
仕事をしている
サラリーマンの僕ならば

階段の ....
ぼくは詩人

自分の気持ちに正直に
なるべくそのままを伝えたい
それはぼくの信念
それはみんなへの信頼

今日もまた

朝の散歩をしていると
登校途中の少年に出会った

うつむ ....
5年生存率88%

そんなふざけた確率論なんて
頭のいちばん片隅の
記憶のガラクタの山の中に
深く埋めてしまったはずなのに
あれから4回目の春が来て
そのガラクタの山に
小さな芽が生え ....
今朝から元気な
うさぎは雪で出来ていた
おはようと声をかければ
おはようと返してくるし
動けはしないものの
今日も元気でいられることは
いいことだ。

うさぎは冷凍庫で冷やしてやると
 ....
赤ちゃんが乗っています
世間でステッカーがはやりはじめると
和泉町3丁目にある零細ステッカー会社の社長はへそまがりだから
赤ちゃんだけ特別扱いするのはおかしい と言い出し
次のような亜種をどん ....
                私は大きな蝶の仮面で 
                  あなたは骸骨                                      
        ....
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赤ちゃんが乗っています- haniwa自由詩81*06-3-10
______________________ロンド- ふるる自由詩9*06-3-6

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