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水は柔らかく伸びて
青いさかなとなり
耳にふれてとけてゆく
鳥は低く弾けて
白いはねとなり
肌にぬれてしみこむ
きみの産卵する文字たちは
見たこともないのに
なつかしい、ゆらぎ ....
あなたはいつも
わたしの
開かれた窓でした
そこにはいつも
新鮮な空気が流れていて
清潔な水色の空とつながっている
たとえばそれは
岬の草はらの淡いスケッチで
たとえばそれは
ガ ....
屹立した断崖に守られた
小さな浜である
波は平たく伸びて
漂着したものたちの空ろを
静かに洗う
持参した
小瓶のコルクをひねると
砂つぶのような詩がこぼれて
波にさらわれてゆく ....
春、という実感もないまま
海を泳ぐ
わずかに持ちあがった
二の腕から滴る光に
戸惑う
掻き寄せるものは
どれも曖昧な痛みばかりで
だいじょうぶ、と
支える声は
生え変わったばかり ....
第十位 ネコ
すりぬけて 君はいつでも 孤高の天使
気のない素振り 耳だけ向けて
第九位 キリン
見くだすのは 背もプライドも 高いから
寝るときくらい 横になれば?
第八位 アザ ....
(またぁ〜?
鼻声でぼやきながらも
まだ真っ白いきみは
名を呼ばれれば起き上がる
腹筋に力をこめて身構える僕と
わずか三行で寝付いた妹の間を
髪を揺らしながら
へこまし、へこまし
....